2022年8月3日水曜日

イタリアの生ハムはパルマだけじゃない。北から南まで個性豊か。

イタリアでは“北はヴァッレ・ダオスタから、南はシチリアまで、実に様々な生ハムが造られています。ネブロディの黒豚の生ハムの話が出たところで、今日は、パルマ以外の生ハムの話です。
イタリアには、DOPとIGPの生ハムが11種類あります。

サルメリアの王様と呼ばれているパルマの生ハムProsciutto di Parma。

生ハムの材料は、豚肉、塩、風、そして時間。
法律的には、豚の後ろ足に塩をまぶして最低7か月熟成させたものが生ハムになります。
さらに各管理組合が定めた豚の原産地や加工方法、品質基準などの細かい規定があります。
管理組合は大小の生産者の組合で、規定を定めて製品の安全を世界的に保障し、製品のプロモーションを行います。
一番最近IGPの生ハムとなったのは、アマトリチャーナの生ハムProsciutto Amatriciana。ラツィオで最初のIGPの生ハムです。

トスカーナの生ハム、プロシュット・トスカーノDOP, Prosciutto crudo Toscano


バッレ・ダオスタのジャンボン・ド・ボッスDOPIl Jambon de Bossesは、標高1600m以上で熟成させる。

プーリアの生ハム、プロシュット・ディ・ファエ―トProsciutto crudo di Faeto。
ブナの森で覆われたファエート村でドングリやハーブを食べながら半野生状態で飼育された黒豚から作る生ハムは、とても美味しいと評判だった。それをプーリアの大手生ハムメーカー、サルミフィーチョ・モレ―ノが製品化した。

コルモンス(フリウリ)の生ハムProsciutto di Cormonsの一種、ドズバルドの生ハムProsciutto d'Osvaldoはスロベニアの国境からから3㎞のところで造られている中央ヨーロッパの影響を受けた生ハム。軽いスモーク香がある人気の生ハム。

ドズバルドの生ハム



=====================================
イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
[creapasso.comへ戻る]
=====================================

0 件のコメント:

去勢鶏はブロードの美味しさもポイント。

イタリアのクリスマスのチキンは去勢鶏。 肉を柔らかく、ジューシーで、風味豊かにするために外科的に去勢することは、何世紀も前から行われてきました。攻撃的な雄をおとなしくするためでもありました。 伝統的には、復活祭の時期に産み付けられた卵が孵化して生まれた雄鶏を選別して、生後二日で性...