今日はイタリア便りです。
では、segnalibroさん、お願いしまーす。
栗にかぼちゃに・・・えっ、この豆みたいなの、なに?
八百屋のおじさんに尋ねたところ、昔はシチリアでよく食べられていたけれど、今はもう馬や牛しか食べないかも・・・。
Frutta dimenticata忘れられた果実の一つで、Carrubaというのだと教えてくれました。
これ、鞘を乾燥させたもので、鞘ごとかじるのだそうです。
味見用に数本いただいちゃいました。
種は固くて食べれないから出すように、とのこと。
ほんのり甘味があって、なんというか、敢えて言うと、干しイモを食べているみたい。
テレビを見ながら食べると、女子にはクセになりそうな味です。フフフ。
帰宅後、早速調べてみました。
カッルーバ。日本語ではイナゴ豆。
キャロブとも呼ばれていて、wiki先生によると種は均一性が高く、昔は重さの単位として使われていたそうで、宝石の質量を表す単位カラットの語源はこれなんだとか。
その話、聞いたことあるかもー!!
夏にシチリアに行った時、車窓に見える特徴的な植物は3種類あると聞きました。
うちわサボテンと、100年に1度しか花が咲かないと言われるリュウゼツ蘭(しかし、ボコボコ咲いていた)、そしてカラットの語源になったキャロブの木だと教えてもらったのですが、キャロブだけ分からなかったんです。
あー、これがキャロブなのね。
豆みたいだけれど、木なのかな?
キャロブは地中海沿岸原産の植物で、イタリアではトスカーナが分布の北限らしいのこと。 私の住む地域にはないので、ネットからお借りしたお写真がこちら。
うーん、こんな大木の木陰で、本を読みながらお昼寝したら気持ちいいだろうなぁ。
キャロブは高さ7~10mの常緑樹。
ゆっくりと成長する木で、樹齢500年になるものもあるそうです。
丈夫なので、家具や工具類の持ち手、煙草のパイプなどに使われるのだとか。
キャロブのテーブルセットとか、
クルミとキャロブのライティングデスク。19Cのアンティーク。
Amazon.itでは、キャロブの木で作ったお箸と箸置きのセットが販売されていました。
シチリアのラグーザでは、現在でもキャロブの実を収穫しているそうですが、ラグザーノ cosacavaddu という伝統のチーズを作る際には、大桶と押し型は栗の木、撹拌する棒はオレンジの木、そしてキャロブの薪で温めたお湯を使うというのが古くからの方法なのだそうです。
こんなチーズです。おいしそう。
さて、この話を日本でヨガの先生をしている幼馴染に話したところ、ベジタリアンはチョコレートの代わりにキャロブのお菓子を食べてるよ、と教えてくれました。
キャロブの実のパウダーを使うと、動物性食品を含まないチョコレート風味のお菓子が作れるのだそうです。
なるほどー。
イタリアでのキャロブのレシピを調べてみると、パウダーをパスタやニョッキに練り込んだり、タルトやビスコッティに混ぜたりするものが多いようです。
また、実を粗く砕いて数日間水につけたものを漉して煮詰め、シロップにする、というものもありました。
お好みで、レモンやオレンジの皮を加えてもいいそうですが、昔は咳やのどの痛みに効くとのことで、このシロップを飲んだそうです。
さらには王道、アルコールに漬けるというのもありました。これは、サルデーニャ産。
サルデーニャのリキュールといえばミルトですが、これも同じく食後酒。
デザートと一緒に飲んでもよいし、ジェラートに添えてもよいとのこと。
チョコレート風味になるのかしら。
町内の八百屋さんのキャロブはプーリア産でした。
オリーブの木は法律で保護されて、勝手に伐採してはいけないことはよく知られていますが、プーリア州では、キャロブの木も保護の対象なのだそうです。
ちなみにキャロブの生産量は、スペインとイタリアで全体の50%を占めており、続いてモロッコ、ポルトガル、トルコ、ギリシャ・・・あれ、なんだかオリーブの生産国と重なりますね。
後日、改めてキャロブを買いに行くと、私の前に並んだ上品なシニョーラがごっそり買い占めていました。
なんだ、やっぱりイタリア人も食べるのだわー、と思ったら、レバノン出身のご婦人でした。
故郷を思い出す懐かしの食べ物で、レバノンでも鞘ごとかじるのだそうです。
キャロブはまさに地中海世界の味なんですね!!
私も気に入っちゃいました。
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では、segnalibroさん、お願いしまーす。
町内の八百屋さんの軒先も、すっかり秋の装いになりました。
栗にかぼちゃに・・・えっ、この豆みたいなの、なに?
初めて見ました!
八百屋のおじさんに尋ねたところ、昔はシチリアでよく食べられていたけれど、今はもう馬や牛しか食べないかも・・・。
Frutta dimenticata忘れられた果実の一つで、Carrubaというのだと教えてくれました。
これ、鞘を乾燥させたもので、鞘ごとかじるのだそうです。
味見用に数本いただいちゃいました。
種は固くて食べれないから出すように、とのこと。
ほんのり甘味があって、なんというか、敢えて言うと、干しイモを食べているみたい。
テレビを見ながら食べると、女子にはクセになりそうな味です。フフフ。
帰宅後、早速調べてみました。
カッルーバ。日本語ではイナゴ豆。
キャロブとも呼ばれていて、wiki先生によると種は均一性が高く、昔は重さの単位として使われていたそうで、宝石の質量を表す単位カラットの語源はこれなんだとか。
その話、聞いたことあるかもー!!
夏にシチリアに行った時、車窓に見える特徴的な植物は3種類あると聞きました。
うちわサボテンと、100年に1度しか花が咲かないと言われるリュウゼツ蘭(しかし、ボコボコ咲いていた)、そしてカラットの語源になったキャロブの木だと教えてもらったのですが、キャロブだけ分からなかったんです。
あー、これがキャロブなのね。
豆みたいだけれど、木なのかな?
キャロブは地中海沿岸原産の植物で、イタリアではトスカーナが分布の北限らしいのこと。 私の住む地域にはないので、ネットからお借りしたお写真がこちら。
うーん、こんな大木の木陰で、本を読みながらお昼寝したら気持ちいいだろうなぁ。
キャロブは高さ7~10mの常緑樹。
ゆっくりと成長する木で、樹齢500年になるものもあるそうです。
丈夫なので、家具や工具類の持ち手、煙草のパイプなどに使われるのだとか。
キャロブのテーブルセットとか、
クルミとキャロブのライティングデスク。19Cのアンティーク。
Amazon.itでは、キャロブの木で作ったお箸と箸置きのセットが販売されていました。
シチリアのラグーザでは、現在でもキャロブの実を収穫しているそうですが、ラグザーノ cosacavaddu という伝統のチーズを作る際には、大桶と押し型は栗の木、撹拌する棒はオレンジの木、そしてキャロブの薪で温めたお湯を使うというのが古くからの方法なのだそうです。
こんなチーズです。おいしそう。
さて、この話を日本でヨガの先生をしている幼馴染に話したところ、ベジタリアンはチョコレートの代わりにキャロブのお菓子を食べてるよ、と教えてくれました。
キャロブの実のパウダーを使うと、動物性食品を含まないチョコレート風味のお菓子が作れるのだそうです。
なるほどー。
イタリアでのキャロブのレシピを調べてみると、パウダーをパスタやニョッキに練り込んだり、タルトやビスコッティに混ぜたりするものが多いようです。
また、実を粗く砕いて数日間水につけたものを漉して煮詰め、シロップにする、というものもありました。
お好みで、レモンやオレンジの皮を加えてもいいそうですが、昔は咳やのどの痛みに効くとのことで、このシロップを飲んだそうです。
さらには王道、アルコールに漬けるというのもありました。これは、サルデーニャ産。
サルデーニャのリキュールといえばミルトですが、これも同じく食後酒。
デザートと一緒に飲んでもよいし、ジェラートに添えてもよいとのこと。
チョコレート風味になるのかしら。
町内の八百屋さんのキャロブはプーリア産でした。
オリーブの木は法律で保護されて、勝手に伐採してはいけないことはよく知られていますが、プーリア州では、キャロブの木も保護の対象なのだそうです。
ちなみにキャロブの生産量は、スペインとイタリアで全体の50%を占めており、続いてモロッコ、ポルトガル、トルコ、ギリシャ・・・あれ、なんだかオリーブの生産国と重なりますね。
後日、改めてキャロブを買いに行くと、私の前に並んだ上品なシニョーラがごっそり買い占めていました。
なんだ、やっぱりイタリア人も食べるのだわー、と思ったら、レバノン出身のご婦人でした。
故郷を思い出す懐かしの食べ物で、レバノンでも鞘ごとかじるのだそうです。
キャロブはまさに地中海世界の味なんですね!!
私も気に入っちゃいました。
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