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2025年4月17日木曜日

サンダニエーレの生ハムの料理。

ちょっと話は戻って、サンダニエーレの生ハムの話の続き。
今日のお題はサンダニエーレの生ハムを使ったリェッタ。
(CIR12月号)の日本語リチェッタ(P.43)は“サンダニエーレの生ハムのタリオリーニ”

生クリームのソースのタリオリーニ。仕上げに散らしているのはポピーシード。


サンダニエーレの生ハムのピッツァ。

サンダニエーレの生ハムとアペリティーボ

サンダニエーレの生ハムは。スライスすると他の生ハムと違い、円形ではなく細長い。デリケートな味と香りのバランスがよく、トーストやナッツの風味も感じられる。そのまま食べても美味しいし、グリッシーニ、パン、クロスティーニ、ピアディーナ、パイ、マイルドなフレッシュチーズにも合う。

サンダニエーレの生ハムのスライス

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2025年4月14日月曜日

アルプスとアドリア海の中間で生まれるサンダニエーレの生ハムの独特のアロマは、山と潮の香りが作るあげる。

今日のお題は“サンダニエーレの生ハム”です。
フリウリの銘産品であり、イタリアが誇る生ハム。
地元との強い結びつきによって生まれます。

サンダニエーレの生ハム

ウーディネ県の街、サン・ダニエーレ・デル・フリウリ



材料は豚肉と海塩とフリウリの街に絶えず吹き抜ける風。
サンダニエーレは、アルプスとアドリア海から等距離離れた街。わずか35㎞qの地区で、厳しい規定を守って、31軒のメーカーが作っている。
名前は知っていても、なかなか口にする機会がないのは、造り手が少ないからか。

山の風が運んできた樹脂の香りとアドリア海から上がってきた潮の香りが混ざり合う。タリアメント河添いのこの地域の住民が毎年有名な生ハムを祝う祝祭は、その名も、“アリア・ディ・フェスタ”。


すごくお腹がすく祭り。

サンダニエーレの生ハムの特徴は、足の先端がついていること。
それにはもちろん理由がある。
骨がベースのこの部分は、水分を出しやすくするので乾燥しやすくなる。

今すぐサンダニエーレに飛んで行きたくなる。

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2025年3月20日木曜日

縛りだらけの材料で作るティラミス・ワールド・カップには、まだまだたくさんのティラミスがエントリーしています。


トレビーゾのティラミス・ワールド・カップですが、『クチーナ・イタリアーナ』誌はスポンサー企業になっています。2022年11月号には、各部門で優勝したティラミスのリチェッタが載っていました。(CIR)には載せられなかったので、ここでいつくか訳してみます。

そもそもコンクールでは、オリジナル部門とクリエイティブ部門があり、オリジナル部門は使用しなければならない6つの食材、サボイアルディ、マスカルポーネ、卵、コーヒー、ココアパウダー、白砂糖が決められていて、これらは主催者側が用意します。材料の追加はできません。クリエイティブ部門ではマスカルポーネ、卵黄、コーヒー、ココアパウダーの4つの食材を使うことが必須。最大3つの材料を加えることが認められています。

まずはリチェッタ・オリジナーレ部門で優勝した“ティラミス・ファルファッラTIRAMISÙ FARFALLA”。クチーナ・イタリアーナ誌11月号の表紙になっているティラミスです。

材料/4人分
マスカルポーネ・・250g
砂糖・・75g
卵黄・・65g
サボイアルディ、コーヒー、ビターココア

・モカでコーヒーを淹れて完全に冷ます。
・サボイアルディをコーヒーに浸して皿に並べ、休ませる。
・卵黄と砂糖を柔らかくふんわりしたクリームになるまでホイップして、ホイッバーでマスカルポーネとさっと混ぜる。
・セルクルを使ってサボイアルデイとクリームを2段重ね、冷蔵庫で1時間休ませる。
・仕上げにココアを振りかける。

クリエイティブ部門の“サプライズ”という作品は、本当にサプライズ。なんとゴルゴンゾーラ入りです。

材料/4人分
マスカルポーネ・・125g
くるみ・・4個
イチジクのジャム・・小さじ4
クリーミーなゴルゴンゾーラ・・小さじ4
サボイアルディ・・1パック
卵黄・・1個
砂糖・・大さじ1
ビターココアパウダー、コーヒー

・モカでコーヒーを淹れて完全に冷ます。
・卵黄と砂糖をふんわりするまで泡立て、ホイッバーでマスカルポーネと混ぜて均質のクリームにする。
・サボイアルディを縦に半分に切り、さらに4つに切って長方形にする。
・皿かグラスにジャム小さじ1を入れ、その上にサボイアルディをのせてコーヒー小さじ1をかける。
・クルミにゴルゴンゾーラ小さじ1を塗り、サボイアルディにのせる。
・全体をマスカルポーネのクリームを房状に絞り出して覆い、仕上げにココアを振りかける。

みんな同じのわずかな材料で作るのに、バリエーションはかなり豊富。アイデア次第ということですね。

オリジナルティラミスの店。

ティラミス発祥の店と主張するレストラン・ベッケリエのティラミス。


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2025年3月19日水曜日

未だに決着がついていないティラミスの発明者。でもトレビーゾのティラミス・ワールド・カップは10回も開かれている大会。トレビーゾ市民はここが発祥地と固く信じている。

ワインのコッリオの話題から、フリウリの州都、トリエステの料理の話をちょっとしました。実は、トリエステは、とーっても有名なイタリアのドルチェの発祥地、と強く主張していているのです。
それはティラミスです。
確かにルーツが曖昧なドルチェというか、誰もが考え出しそうなほどシンプルなドルチェなので、そのルーツは、いまだに決着がつかない議論になっています。

それが、フリウリの州都トレヴィ―ゾは、ティラミスの発祥地と信じて疑わないのです。ティラミス・ワールド・カップなるものまで開催されています。webページはこちら

ティラミス・ワールド・カップ2024は10月11~13日



ティラミスを発明したのは誰か、という動画。ベネトのベッケリエというレストランという説が一般的。トレビーゾ説は初めて知りました。

ティラミス・ワールド・カップとは

ベッケリエのオーナーもトレビーゾの住民も、元祖説を却下する気はさらさらなさそう。


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2025年3月18日火曜日

フリウリはヨーロッパの中にある小さなヨーロッパ。イタリアの秘密の庭園とも呼ばれています。

フリウリ-ベネチア・ジューリアのワイン、コッリオを取り上げているこの機会に、あまりお馴染みじゃないフリウリの料理を見てみたくなりました。

フリウリ-ベネチア・ジューリアはヨーロッパの中にある小さなヨーロッパ。

地中海とアルプスの間にあって、ヨーロッパを代表する3つの民族、ラテン、ゲルマン、スラブが融合する地、だそうです。トリエステで感じたゴージャスさやドラマチックさは、ヨーロッパらしさだったのでした。南イタリアからやってくると、特にキラキラして見えました。この国境地帯は、ニューヨーク・タイムズがイタリアの秘密の庭園、と呼び、世界で最も洗練された食とワインの文化の一つが生まれた祝福された土地、と評しているそうです。
知れば知るほど興味深い地。


フリウリ-ベネチア・ジューリアの略称はFVG。

FVGの味。南イタリアからやってくるととても新鮮。

フリウリの名物料理はチャルソンズやフリーコ、ドルチェのグバーナなど。

チャルソンズcjarsons

フリーコfrico

グバーナgubana


(CIR11月号)のコッリオの記事には、コッリオのワインと組み合わせるフリウリ料理の日本語のリチェッタも載っています。

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2025年3月17日月曜日

コッリオのフリウラーノは昔トカイと呼ばれていたワイン。コッリオはローマ人、スラブ人、ゲルマン人の交差点。

(CIR11月号)の今月のワインは、“コッリオ”です。
コッリオのワインの話には、ちょくちょくあるワインの名前が登場します。それは“トカイ”です。名前は聞いたことあるけど、ワインは見たことないという、ちょっと不思議なワイン。
それもそのはず、このワインはハンガリーの有名ワイン。貴腐ワインです。
なぜか産地のトカイとその周辺にもこの名前が使う習慣があって、かなり広まっていたようです。ところがEUの規定で名称の使用が禁止され、コッリオのトカイはフリウラ—ノという名前に代わりました。

ハンガリーのトカイ。

コッリオのフリウラ―ノ。

フリウラ―ノのポイント


フリウリはイタリアの中でも独特な文化と歴史があるとても興味深い地方。隣はスロベニア。フリウリの州都のトリエステは、オーストリア・ハンガリー帝国の雰囲気が色濃く残っていて、とてもエキゾチック。初めて足を踏み入れたのはかなり昔ですが、その時のカルチャーショックは、まだ覚えています。イタリア中をバックパックで巡っていた貧乏学生にとっては、イタリアで初めて体験するオーストリア・ハンガリー帝国の雰囲気。イタリアでもマイナーな州なのに(ゴメン)、なぜかコージャスで、すべてが映画の舞台みたいにキラキラ輝いてドラマチックでした。有能な作家なら、傑作の一つや二つ、すぐ生み出しそうな街。


イタリアの魅力は、この多様性。一つの国に様々な国の影響が残っています。
トリエステとアーストリア・ハンガリー帝国。


(CIR)のワインの記事には、必ずワインの産地の名物料理とワインの組み合わせが提案されています。コッリオの場合、組み合わせる料理はラザーニャ、豚肉と栗のパイ、季節の野菜のフリッタータ。

料理とワインの組み合わせに、その地方独特の地方料理と食文化の理解は欠かせません。


ストラーダ・デル・ヴィーノとフリウリ料理

スペイン、ギリシャ、アラブ、フランスあたりがイタリア料理にもっとも大きな影響を与えた異国文化。スラブというキーワードが登場するのはこの地方ぐらい。
フリウリの名物の一つ、サン・ダニエーレの生ハム


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2025年3月15日土曜日

フリウリを代表する白ワインの生産地区で、オーストリア帝国の最高の白ワインの産地だったコッリオ。

今日のお題は、(CIR11月号)から、ワインです。
今月のワインはコッリオ、記事の日本語訳は(CIRP.39)。
地方料理のバリエーションの豊かさがイタリア料理の魅力ですが、料理だけでなく、ワインも地方色がとても豊か。
コッリオはフリウリ・ベネチア・ジューリアを代表する白ワインの生産地区。

フリウリのワイン。

世界でも最高のテロワールの、ゴリツィアのなだらかな丘陵地。
かつてはオーストリア帝国の最高のワインの産地で、白ワインに特化した産地だったそうです。

コッリオ・ゴリツィア―ノのワイン

シャルドネやソーヴィニヨン、トカイが有名だが、最近は複数の品種を使うコッリオ・ビアンコが注目されている。


コッリオとはイタリア語で丘陵地のこと。丘陵地は日当たりがよく、一日の気温の変化が大きい、というとくちょうがある。ソフトな圧搾で造られるコッリオの白ワインは、今の時代に求められる軽いワイン。さらにフルーティーで花や草の香りのシャルドネやピノ・ビアンコ、ソーヴィニオン、マルバジーアといったぶどうを皮や種を加えずに20℃に管理して発酵させたワインで、強い香りのインパクトがある。このタイプのワインは魚料理に合う。
一般的にコッリオ・ビアンコの特徴は、強めの麦わら色でデリケートに香り、軽いアロマが感じられるものもある。味はドライで活発。サービスの適温は12℃。蒸したカニやサン・ダニエーレの生ハムが合う。リゼルバは牛肉のカルパッチョとも相性がよい。

コッリオのワインの造り手、リヴィオ・フェッルーガ。

コッリオのストラーダ・デル・ヴィーノ。

フリウリはイタリアの中でも東ヨーロッパの影響が強く感じられる地方。ベネチアに行ったついでに白ワインを飲みに行くのもあり。

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2024年1月30日火曜日

標高3000mでも栽培できるじゃがいもは、山の上で最も普及した野菜。ニョッキのバリエーションは今も昔も南や中部イタリアでも盛んに作られている。片栗粉や抹茶入りニョッキも登場しています。

(CIR11月号)の山の食事dieta alpinaの記事(P.31)の解説をしています。
まずは山の料理の象徴、とうもこしの粉のポレンタの話でした。
次は、とうもろこし(18世紀後半)よりさらに後の18世紀から19世紀にかけて、新大陸からヨーロッパの山の上(標高3000m)に届いた食材、じゃがいもが主役の料理、ニョッキです(P.23)。
ちなみに、富士山より高いこれだけの高地で栽培できたものは少ししかありませんが、高地でもっとも普及した野菜はじゃがいも、もっとも普及した穀物はライムギでした。
ニョッキは粉と水をこねた生地をちぎって熱湯でゆでた料理です。
次第に様々な形になり、材料も、小麦、とうもろこし、そば、パン、リコッタなど、様々なものが使われました。ピエモンテ、ヴェネト、フリウリ、エミリア地方などが発祥地と考えせれていますが、名前は地方によって違い、トレンティーノではカネデルリ、サルデ―ニャはマッロレッドゥス、中部イタリアではストロッツァプレーティ、リコッタのニョッキ、セモリーノのニョッキなどが普及します。
味付けも地方によって違い、ピエモンテではフォンティーナとバターや肉の煮込みの煮汁ヴェネトでは肉のラグー、フリウリではカンディート、シナモン、ココアパウダー、溶かしバターとパルミジャーノ、トマトソース、きのこのラグー、トリエステではドライプラム、マルケではラグーやサルシッチャ、シチリアのエリチェでは硬質小麦粉入りのニョッキにアーモンドとバジリコのソースをかけるなど、地方色豊かに様々なバリエーションが誕生しました。

ちなみに、『木曜はニョッキ

という本のローマ在住の作者は、「私にニョッキを教えてくれたピーナおばあちゃんは、毎週ニョッキを作ったが、木曜日ではなく、たいてい日曜日だった。
日曜日は家族全員が集まってご馳走を食べる日で、一番簡単なメニューがニョッキだったのだ」と書いています。
ちなみにこの言い回しはローマの伝統で、木曜はニョッキ、金曜は魚、土曜はトリッパと続きます。家族全員のためにおばあちゃんが考え出した木曜の料理は、簡単であると同時に経済的であることが条件。金曜はキリスト教徒が肉食を禁じられた日。トリッパは経済的だけどボリューミーな食材、内臓。日曜日は家族そろってご馳走を食べる日。
つまりニョッキはどう考えてもご馳走じゃなくて、むしろ経済的な1品。戦後の食糧難の時代に生まれた、なんともスマートなスローガンでした。

定番のニョッキはじゃがいものニョッキ。記事ではさらに、“卵入り”、“マッシュポテトのニョッキ”、“片栗粉入りニョッキ”といった、とても今時のニョッキも紹介しています。


地方料理の代表的ニョッキ、“トレンティーノ地方のカネデルリ”。残り物で作る素朴なニョッキ。ブロードをかけるのが一般的だが、セージバターをかけてもよい。



トスカーナのニョッキ、ニューディGnudiは皮のないラビオリのようなリコッタとほうれん草のニョッキ。


カボチャが名物のマントバでは、カボチャのニョッキが名物。


ニョッキ・アッラ・ロマーナはセモリーノのニョッキ。

ニョッキ・アッラ・パリジーナは、ビニェと同じ材料、同じ製法で作るニョッキ。パリ風という名前からして何かを期待させるおしゃれ感。

ニョッキ・アッラ・ソレンティーナは、南イタリア版ニョッキ。


動画は見つからなかったけど、上の本『ジョヴェディ・ニョッキ』で紹介していたマッチャのニョッキは、かなりモダンで美しい1品でした。

片栗粉入りニョッキ。

なんだかニョッキも進化してるんですね。

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ミラノのトラットリア。

最初に紹介した店は、ヌーオロのイル・リフージョでした。 イル・リフージョ 料理は“フラッタウの卵添え” フラッタウの話をするなら、当然パーネ・カラザウの話もしないとね。 サルデーニャ名物の薄焼きパン、パーネ・カラザウはとても有名なので、サルデーニャに行ったことのない私でも知ってい...