2022年5月31日火曜日

イカリングそっくりのパスタ、カラマラータは、ナポリのイカ愛にあふれた夏を感じるパスタ。ちなみにナポリではイカ漁は釣りじゃなくて狩りなんだって。

唐辛子の話題はこのくらいで、再び今月のリチェッタに戻ります。
今日のお題は夏のパスタ。
夏ならではのシーフードパスタなんですが、シーフードは一切使っていないパスタです。

それは・・・カラマラータcalamarataです。
カラマラータは、イカリングのこと。
カラマラータはパッケリを半分のサイズにしたパスタで、その形がイカの輪切りにそっくり。
もちろんイカの味はしないけど、脳が完全にイカのパスタと錯覚するレベルでイカリングにそっくり。
なので、(CIR)8月号のカラマラータのカーチョ・エ・ぺぺ(リチェッタはP.4)は、どこから見てもカーチョ・エ・ペペのアレンジなんだけど、シーフードパスタの扱いで、8月のパスタの仲間入りをしています。
ボンゴレに次ぐ、ナポリのシーフードパスタの基本の1品。
毎年、夏になると登場するメニューですが、今年のアレンジは、カーチョ・エ・ぺぺです。
実はこれ、カラマラータとイカのつながりを軽く無視するかなり冒険的なアレンジなんです。トマトを一切使わないので、ソースのつなぎにコーンスターチを加えています。

カラマラータcalamarata

材料/
イカ・・500g
パスタ・カラマラータ・・300g
ミニトマト(ダッテリーニ)・・250g
トマトペースト・・大さじ1
にんにく・・1かけ
唐辛子
白ワイン・・1/2カップ
フレッシュイタリアンパセリ・・一握り(イタリアンパセリは洗ってたっぷりの水を入れたコップに入れておくと冷蔵庫に入れなくても数日もつ)
塩、こしょう(オリジナルのリチェッタでは加えないが、好みで)、EVオリーブオイル、粗塩

・イカを下処理して胴はパスタと同じサイズの輪切りにする。足は小さく切る。
・ミニトマトは4つに切る。
・フライパンでにんにくのみじん切り、油少々、唐辛子をソッフリットにし、にんにくがきつね色になったらイカと塩を加えてなじませ、強火で熱してイカから水分を出す。イカが白くなったらワインをかけてアルコール分を飛ばし、ミニトマトとトマトペースト、塩を加える。蓋をして弱火で時々かき混ぜながら20分煮る。水分が飛びすぎたらレードル1杯のパスタのゆで汁を加える。
・イカは2分熱すると柔らかく、白くなるが、25分以下だとゴム状になり、25分以上だと柔らかくなりすぎる。なので25分ゆでた時点でゆで具合を見る。ゆであがる2分前にパスタ
を加えるのでパスタはかなりアルデンテにゆでる。
・フライパンの火を強火にしてパスタを加え、マンテカーレする。

下の動画はナポリ湾のイカとタコ漁。
ナポリの漁師はイタリアで一番だと言い切ってますねえ。
すんごいプライドを感じます。
イカ漁は釣り(pesca)じゃなくて狩り(caccia)なんだって。かっこいい!! 



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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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2022年5月30日月曜日

唐辛子がコロンブスがアメリカから持ち帰ったものだったことを考えると、世界は辛さにまだ慣れていないはず。でも、辛さの追及はとどまるところを知らない。

今月の(CIR)の唐辛子のリチェッタには、ディアボリッキオdiavolicchioのほかに、カペッツォロ・ディ・シンミアcapezzolo di scimmia、アヒ・オムニカラーaji omucolorといった名前の唐辛子が登場しました。どれがどれだけ辛いのか、想像もつきません。
これまでにも何度か唐辛子の記事を訳しましたが、必ず登場するのが世界一辛い唐辛子。
でも、毎回違っていて、唐辛子の世代交代は熾烈を極めるようです。
リチェッタからわかるのは、唐辛子入り、つまり辛い、ということを意味するネーミング。
パスタの場合はアッラ・アラビアータall'arrabbiataとしたり、ストレートに辛い、という言葉、“ビッカンテpiccante”、 sugo piccante di pomodoro(スーゴ・ビッカンテ・ディ・ポモドーロ)などと呼んでいます。さらに、鶏肉の場合にぴったりなのが、“ディアボロdiavolo”という呼び方。
鶏肉のアッラ・ディアボロ。なぜ悪魔風、なんて呼ぶのか、それに関しては、この料理のルーツがあまりに古すぎて、発祥地を含めて詳しいことは全く分かっていないようなので、なんとなく、唐辛子風味で辛いから、とか、開いて平らに押し潰して焼く姿が地獄の業火に焼かれる姿を連想させるから、といった、印象論ばかりの仮説しか見つからなくて、申し訳ない。
ただし、今月の(CIR)のP.25の鶏肉のディアボロ風味は、まぎれもなく、カラブリアの唐辛子、ディアボリッキオを使うから、と言い切ることができます。
唐辛子がヨーロッパに広まるのはコロンブスがアメリカから帰ってきてからだから、そんなに昔の料理には使われていないはず。辛いから地獄風、という説はあまり説得力ないです。
開いた鶏で作る悪魔風は、フライパンで焼きますが、このリチェッタの料理は丸鶏のローストです。詳しいリチェッタはP.25をご覧ください。

鶏肉のアッラ・ディアボラ。

カラブリアの気候や土壌は、唐辛子にぴったりでした。
世界中に広まった唐辛子ですが、ヨーロッパ人は辛い味に慣れていなかったはず。
唯一の例外が、唐辛子に魅了された国、ハンガリー。
ハンガリー料理と言えば、グーラッシュ。そしてパプリカ。

ハンガリーのパプリカ

ハンガリーの人はパプリカがかかっていない料理は想像できないと言っています。
唐辛子は北ヨーロッパには縁がなさそうですが、南ハンガリーは日照時間が長いためにパプリカがよく育つんだそうです。カラブリア人とハンガリー人は気が合いそう。


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2022年5月29日日曜日

唐辛子は期待したほど儲からず、貧乏人のスパイスと呼ばれ、教会からは欲望を喚起すると因縁をつけられたが、庶民には大人気であっという間に広まった。

唐辛子の話題に突入です。(記事とリチェッタの翻訳はCIRP.20~)
コロンブスによって南米から伝わった食材と言えば、トマト、じゃがいも、とうもろこし、カカオ、唐辛子など多岐にわたります。
そもそもコロンブスは、スパイスを求めて旧大陸へ旅立ったような気がするのですが、彼が見つけたものは、スパイスと言えるのかちょっと疑問。
それでも、スペインの宮廷に届けられた翌年には、植物学者が栽培を始め、70年後にはスペイン中に広まったのでした。
ヨーロッパに伝わった新種の野菜たちは、トマトもじゃがいもも、毒があると敬遠されたり、食用より観賞用として育てられたりと、なかなかすんなりとはヨーロッパに受け入れられませんでした。
唐辛子は、そもそも新種のスパイスを手に入れて大儲けをしよう、と望んでいたヨーロッパの宮廷に、のぞんでいたほどの儲けはもたらさなかったようです。それどころか、“貧乏人のこしょう”と呼ばれていたのです。
こんなあだ名がつくということは、貴族に取っては唐辛子はステイタスシンボルではなかったわけで、さらに、この辛さは、教会からも嫌われました。
欲望を喚起するから追放!となったのです。
でも逆に、安くて食品を保存するのに便利な唐辛子は、貴族や教会からは嫌われても、庶民の間で大人気になりました。
そしてヨーロッパ中に広まっていきます。イタリアで一番人気が出たのは、カラブリアでした。今や、カラブリアの食文化のシンボルにまでなりました。
現在世界中で2千種類以上の唐辛子が栽培されているそうです。
そしてそのほぼすべての品種がカラブリアにはあります。

カラブリアで栽培されている唐辛子。
どれも意外と可愛い。

カラブリアで一般的な唐辛子はディアマンテで栽培されているディアボリッキオdiavolicchio。

ディアマンテの唐辛子祭り


カラブリアの人は、どんなアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノを作っているのか気になりました。
下の動画で、まず最初に言ってるのが、自分で栽培した唐辛子を使っているということ。
その品種は世界一辛いキャロライナ・リーパーでそうです。
だけど、辛すぎてアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノには向かない、とも言っています。
そこで登場するのがカラブリア産のディアボリッキオです。
実際に使うのは、やっぱりこの品種。カラブリアの人にとってはこの唐辛子こそが世界一。さらに作り方もカラブリアの流儀で作るのだそうです。



・パスタ用の湯に塩を加えるのは甘くするため。
・イタリアンパセリをみじん切りにする。
・にんにくを潰してクリーム状にする。
・フライパンにたっぷりの油を熱し、にんにくを入れる。にんにくはこんがり焼き色がつく程度に熱し、焦がさないようにする。
・種ごと刻んだ生唐辛子1~2本を加える。
・ソッフリットにゆであがったパスタを加え、唐辛子とイタリアンパセリのみじん切り少々を加えてマンテカーレする。

アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノのポイントは、地元の自家製唐辛子を使うことと言い切ってました。さすがはカラブリア人。


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2022年5月28日土曜日

1492年は世界史的にはコロンブスがアメリカ大陸に到着した年ですが、料理史的には、唐辛子の歴史が始まった年なのでした。

さて、農作物が美味しくて、特に玉ねぎとじゃがいもが名物で、羊飼いの伝統があって、唐辛子が大好きだったら、あなたはどんなパスタを作りますか。

硬質小麦粉の編み棒に巻きつけて作る太い手打ちのパスタが主流のカラブリアで、パスタにかけるソースの定番は、ラグー・カラブレーゼです。
資源にあまり恵まれないので質素な料理が主流のカラブリアにあっては、休日のご馳走的なラグーです。羊肉のソースも一般的。

ちなみにイタリア料理アカデミーの本、スーゴとソース

のカラブリアの章には、“ペースト・アッラ・カラブレーゼ”や“唐辛子のクレーマ”など、辛そうなソースがあれこれ載っています。

羊飼いの伝統があるので、パスタにはヤギや子羊肉のラグーをかけたりもします。


それでは上の動画のリチェッタを訳してみます。
ラグー・カラブレーゼRagù alla calabrese。
材料/
子牛リブロース・・600g
ロース肉・・200g
豚バラ肉・・200g
ローズマリー、イタリアンパセリ、玉ねぎ
唐辛子、塩、こしょう
EVオリーブオイル
トマトソース・・1ℓ
ロゼワイン・・1カップ

・肉を小さく切る。
a.玉ねぎ、イタリアンパセリ、唐辛子をみじん切りにする。ローズマリー1束を加える。
・aを油でソッフリットにし、肉を加えて表面全体を焼く。
・ワインをかけてアルコール分を飛ばし、30分煮る。
・トマトのパッサータを加え、弱火で2時間煮る。

さて、カラブリアと言えば、唐辛子、と言っておきながら、ラグー・カラブレーゼには唐辛子が気が付かないほど入っていない。あの地獄のように赤いロザマリーナを作ったカラブリア魂は、どこいったのか。

今日は、ここから話題が変わります。新しいお題は唐辛子です。

今月の(CIR)では、唐辛子の記事を訳しました(P.20~)。
この記事、
「すべてが始まったのは1493年だった」という一文で始まります。
この頃、何が始まったのかなあ。まあ、わからなくて普通でしょうが、1年前の1492年は、リドリー・スコット監督が『1492』という映画にするほど重要な年。
世界史時には、アメリカにコロンブスが到達した翌年です。

『1492』のトレイラー


1493年はコロンブスの2回目のアメリカ遠征の年で、その翌年の1494年に、カスティーリャのイザベラ女王の宮廷に、コロンブスは唐辛子を届けたのでした。

コロンブスの帰還。






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2022年5月27日金曜日

ピッツァ・マリナーラ・アッラ・ディアボラとカラブリアのパスタ。

普段辛いものは苦手なので、きのうの尋常でない量の唐辛子で真っ赤に染まるシラスを見ても、辛さが想像できなかったのですが、落ち着いてみてみると、あの量は異常ですよね。
カラブリアの人、どんだけ辛いのが好きなんでしょうか。
不思議なもので、直後は全然辛さがわからないんだけど、1日経ったら、猛烈に辛そうに見えてきました。


今日の料理はこのシラスの唐辛子漬けを塗って巻いたバラの形のパン、またはピッツァのバリエーションです。
下の動画ではカリニエッリcarinielliと紹介してますが、カッリチェッリとも呼びます。


材料/
00番の小麦粉・・500g
塩、水、油
生イースト・・1/4個
ドライオレガノ、粉唐辛子、にんにく

・小麦粉、塩少々、崩したイースト、油少々、水適量をこねて柔らかい生地にする。
・台に移して手で薄く広げ、塩少々とにんにくのみじん切り、オレガノを散らす。その上に粉唐辛子を散らして油をかけ、手で生地の表面全体に広げる。
・型の内側に油をまぶす。
・生地を端から幅広にカットして平らにし、巻いてロールの上下にも唐辛子と油をまぶす。型に間をあけて入れる。残りの生地も同様にする。
・2時間発酵させて型一杯に膨らませる。
・200℃のオーブンで30分焼く。

カラブリアの隣のナポリにも、辛いピッツァがあります。
ナポリも辛いものが好きなようで、ナポリサラミと言えば、唐辛子入りの辛いサラミのこと。
ピッツァの場合は、辛くすると、ピッツァ・アッラ・ディアボラと呼ばれます。

ピッツァ・アッラ・ディアボラ↓


ナポリの有名ピッツァイオーリたちのリチェッタを集めた本、ピッツァ・アルバ・ペゾーネ
には、マルゲリータの王様ことチーロ・コッチャのピッツァ・マルゲリータ・アッラ・ディアボラのリチェッタがあるので訳してみます。

ピッツァ・マルゲリータ・アッラ・ディアボラPizza Marherita all diavola

材料/4人分
ピッツァドウ・・280g
トマトのパッサータ・・80g
薄くスライスしたフィオル・ディ・ラッテ・・80g
細く切ったサラメ・ビッカンテ・・60g
赤粉唐辛子・・2~3つまみ
バジリコ・・2、3枚
EVオリーブオイル、塩

・トマトのパッサータを油と塩少々で調味する。
・オーブンを250℃に予熱する。
・軽く打ち粉をした台で生地をまず指先で、次に掌で回しながら中央から外側へ伸ばす。
・薄く油を塗った天板に生地を置き、油を細く回しかける。パッサータを回すように塗り広げ、オーブンで10分焼く。
・表面にフィオル・ディ・ラッテとサラミをのせ、オーブンでさらに5分焼いて生地に薄く焼き色をつける。サラミはかりっとさせ、フィオル・ディ・ラッテは溶かす。
・オーブンから出したピッツァに粉唐辛子を散らしてバジリコで飾る。
カラブリアに比べると辛さは気が抜けるほどマイルドな感じ。

カラブリア料理の本、サポーリ・ディ・カラブリア』には、

シラスのパスタのリチェッタがたくさん載っています。唐辛子漬けシラスのパスタもあったので、訳してみます。
ロザマリーナ、ケッパー、パンのクラムのパスタPasta con "rosamarina", capperi e mollica di pane

材料/
パスタ・・350g
ロザマリーナ・・大さじ2
塩抜きした、または酢漬けのケッパー、堅くなった田舎パンのクラム
イタリアンパセリ、EVオリーブオイル

a.フライパンに油大さじ5~6を熱し、ロザマリーナとケッパーをさっと熱する。
・パスタをゆでてaであえ、皿に盛り付けてパンとイタリアンパセリのみじん切りを散らしてサーブする。

カラブリアのオリジナルパスタはどんなものか探してみたら、スローフードのパスタ・フォルメ・デル・グラノ

という本に、
棒に巻きつけて作るフィレイヤというパスタが載っていました。



カラブリアは硬質小麦の産地。パスタも硬質小麦粉のパスタです。フィレイヤは今でも昔ながらのリチェッタでカラブリアの家庭で作られているパスタ。カラブリアを訪れる観光客が広めたと言われています。
直径0.5㎝、長さ20~30㎝の中が空洞のパスタ。編み棒のパスタとも呼ばれて、硬質小麦粉の産地に広まりました。

パスタソースの定番はカラブリア風ラグー。
肉のミックス、または豚肉、赤ワイン、各種のハーブ、トマト、バジリコ、おろしたペコリーノ入り。

次回はラグーのリチェッタを訳してみます。



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2022年5月26日木曜日

ロザマリーナはローズマリーのことだと思っていたら、カラブリアのキャビアとも呼ばれる万能調味料のシラスの唐辛子漬けだった。

奥が深そうなカラブリア料理の世界に足を踏み入れています。
カラブリアと言えば、名物は唐辛子。
そしてもう一つ、シラスも名物。
シラスのパスタというのもあります。

カラブリアのシラス漁

カラブリアのシラスのパスタを調べていたら、“rosamarina”のパスタ
というのがありました。
ローズマリーのパスタかなあ、なんてぼんやり眺めていたのですが、よく見ると、ロザマリーナと書いてあります。
さらに詳しく見てみると、ロザマリーナ・ビッカンテ、とあります。
辛いローズマリー?新種が発見されたのかあ?なんて前のめりになって読んでみました。
冷静になると、クォーテーションマーク“”で小さく囲まれています。
ロザマリーナという言葉には、こんな説明がありました。
「シラスを唐辛子とまれにフェンネルシードで漬けた保存食」

ということはロザマリーナのパスタは唐辛子漬けシラスのパスタ、ということ。
パスタだけじゃなくなんにでも合うカラブリアのキャビアとも呼ばれる万能調味料でした。
ロザマリーナ、別名サルデッラsardella。
青魚の稚魚は世界中どこでも数が減っていて、値段はとても高価です。
ローザマリーナの作り方は・・・。
・流水で数分間洗う。
・シラス1㎏につき塩25gをまぶして数時間漬ける。
・カラブリア産粉唐辛子(ドルチェとビッカンテのミックス)とフェンネルシードパウダーをまぶして一晩寝かせる。
・翌朝小瓶に300~500gずつ分けて入れ、晩に蓋をして密閉し、2~3日寝かせる。ピッツァのトッピングやパスタ、ポレンタなど様々な料理に使える。

ただし、キャビアと呼ばれるだけあって高価。
ちなみに今月のCIRには唐辛子の記事があります。
ロズマリーノのパスタやピッツァのリチェッタは次回に。

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2022年5月25日水曜日

カラブリア・ポテトはベーコンもにんにくも使わないカラブリアを代表するコントルノ。フライに最適なでんぷんの多いシーラのじゃがいもから作る。

カラブリアって、知れば知るほどいいところですねえ。
美味しい玉ねぎとじゃがいもの産地、なんですね。これはもう最強じゃないですか。
きのうカラブリアのじゃがいもを調べていたら、“パターテ・ンパッキウーザ”という料理に出会いました。
カラブリアの玉ねぎとじゃがいもの料理です。
カラブリアの代表的コントルノと言われている料理です。
『オステリア・ディ・イタリア』。
ダヌンツィオが、レッジョの海岸通りは世界で一番美しい数キロと評したほど美しい場所ですが、カラブリアの海岸通り↓
カラブリアは、美しくても険しい山がちで、住むのはなかなか大変な場所でした。
でも、農作物には恵まれているようです。

パターテ・ンパッキウーゼPATATE 'MPACCHIUSE

小包のようにまとめた、くっついたというような意味合いの名前のカラブリア・ポテト。

材料/2人分
シーラのじゃがいも・・中2個、大1個
EVオリーブオイル

・じゃがいもは皮をむいて洗い、水気をふき取って薄切りにする。ピーラーを使ってもよい。スライスしたらもう洗わない。
・フライパンに油少々を熱し、じゃがいもを入れて塩をして混ぜる。弱火で5~6分熱する。でんぷんで数枚“くっついた”まま裏返す。
・すぐに油をきって取り出す。カリカリのうちにすぐにサーブする。

たいていはトロペアの赤玉ねぎを加えるのですが、上の動画は他の材料を一切加えないで、じゃがいもだけで作る1品。
でんぷんが多くてフライドポテトに最適のシーラのじゃがいもから生み出される味。

このリチェッタは、トロペアの赤玉ねぎ入りが一般的。じゃがいもを半分程度蒸し焼きにした時点で薄い輪切りにした赤玉ねぎを加えて一緒に蒸し焼きにします。
一般的なバリエーションは、生のポルチーニ入り。ポルチーニはじゃがいもと同じくシーラの名物。薄切りにして赤玉ねぎの代わりに加えます。塩と唐辛子で調味したり、グアンチャーレを加えたり、仕上げにバジリコを散らしたり、アレンジは豊富です。

シーラのポルチーニ。

いい機会なので、カラブリア料理、もう少し見てみます。

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2022年5月24日火曜日

カラブリアのシラのじゃがいもは、地中海の真ん中の標高1000m以上の山地で栽培されている。寒暖差が大きいのでゆっくり大きく育ち、でんぷんが多いのが特徴。

今日のお題はゼッポレです。
普通、イタリアンのゼッポレと聞いて、ナポリ料理じゃなくてカラブリア料理を思い浮かべる人はあまりいないと思うけど、こんな料理です(リチェッタは CIR8月号P.3)。
ゼッポレ・サラーテと呼んでナポリのドルチェの揚げドーナッツとは区別しています。生地はじゃがいも入り。
ゼッポレ・サラーテ

カラブリア名物、トロペアの赤玉ねぎ。

カラブリアは玉ねぎが名物だけど、じゃがいもの特産品もある。

標高1200mの山地で栽培されていて、地中海の真ん中という海に近い場所で栽培しているのがシラのじゃがいも。
この場所では昼と夜の寒暖差が大きいので、作物がゆっくり大きく成長し、でんぷんがたまる。皮も厚いので害虫に強い。
シラのじゃがいもは他のじゃがいもよりでんぷんが多いのが特徴。
当然、多くのカラブリア料理に使われている。

シラ国立公園。

カラブリアのじゃがいもはカラブリアの女王。
下の動画は名物料理のじゃがいものンパッキウーゼPatate Mpacchiuse


リチェッタは次回訳します。

カラブリア料理の本、『サポーリ・ディ・カラブリア


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2022年5月23日月曜日

カラブリアのゼッポレのライバルはナポリの名物ドルチェ、サン・ジュゼッペのゼッポレ。カラブリアの伝統料理はナポリ料理に吸収されることなく、いまだに健在。

(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)8月号から今日のお題は、カラブリア料理のゼッポレ・サラーテzeppole salateです。
カラブリアは他の南イタリアの地方同様、ナポリ王国の一部となり、スペインやフランスに支配されていました。知名度は低いけれど、驚くほど美しい地方で、イタリアの隠れた宝石、と形容されています。

カラブリア料理もマイナーですが、個性が際立っています。

カラブリア料理↓。

ゼッポレ・サラーテですが、なぜサラーテとついているかというと、ゼッポレはドルチェとして知られている食べ物なのです。

一般にゼッポレといえば、ナポリの聖ジュゼッペの日に食べるドーナッツ状のドルチェを指します。
聖ジュゼッペの日は、ざっくり言えば3月19日の父の日のことです。
この日はナポリ中のパスティッチェリーアやバールでゼッポレを出します。
ナポリだけでなく、南イタリア中に広まっている習慣ですが、このドルチェがナポリの修道院で修道女によって作り出されたと言われているだけあって、中心地はナポリです。
さらに、ゼッポレのベースはシュー生地。ブルボン家の影響が感じられます。

ライバルがナポリだという時点で、カラブリアのゼッポレに勝ち目はないな、とも思いますが、それでもナポリのゼッポレに取り込まれずにカラブリアの伝統的ドルチェとして伝わっているということは、その個性が高く評価されているという証拠です。
ナポリのゼッポレは古代ローマ時代から祝日を祝うドルチェとして作られていた歴史のあるドルチェです。

ガンブリヌスのサン・ジュゼッペのゼッポレzeppole di San 
Giuseppe。


ガンブリヌスはナポリの歴史的カフェ。ナポリの老舗カフェの写真集。『ガンブリヌス

上の動画はガンブリヌスのパティシエ長のゼッポレです。訳してみます。
材料/8個分
《生地》

水・・150ml
牛乳・・100ml
塩・・6g
砂糖・・5g
小麦粉・・250g
卵・・8個
バター・・180g
《クレーマ・パスティッチェリーア》
牛乳・・250ml
砂糖・・125g
レモンの皮・・1/2個
米のでんぷん・・60g
卵黄・・2個
シロップ漬けのアマレーナ・・24粒

・水、牛乳、塩、砂糖少々、バターを沸騰させ、振るった小麦粉を加える。
・卵を1個ずつ加えて滑らかな生地にする。
・星口金を付けた絞り袋に入れ、天板にリング型に絞り出す。
・220℃のコンベクションオーブンで20分焼いて冷ます。
・粉等を振りかけて中央にクレーマを絞り出し、アマレーナで飾る。

カラブリアのゼッポレ・サラーテのリチェッタは(CIR8月号P.3)。
詳しくは明日。



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2022年5月22日日曜日

貴族料理の血を引くのに田舎っぽいと呼ばれるプーリアのストリートフードのミニパイ、ルスティコ。

今日のお題はプーリア料理。
ルスティコ・レッチェーゼrustico lesscese(リチェッタはCIR8月号P.3)です。
プーリア料理は、オレッキエッテ以外、何か知っていますか?
多分、知名度ないですよね。
私は、プーリアに行くまで、というか今も、ほとんど知りません。
なので、プーリアで出会った食べ物は、大部分が見るのも聞くのも初めて、という状態。
その分、出会った時の衝撃は特大でした。
こんなに美味しくて、単なる一地方料理じゃなくて、イタリアを代表するような料理なのに、なぜ無名?
という出会いばかりでした。
ルスティコ・レッチェーゼという料理は、レッチェのルスティコという意味ですが、プーリアのバールやパスティッチェリーアの定番の、ミニサイズのパイです。
プーリアのバールやパスティッチェリーアには、この地方の知られざる宝物が詰まっています。
さらに、手で持ってかぶりつけるこの大きさは、ストリートフードの要素もありましした。
ルスティコは、ドルチェでもパンでもなく、あえて分類するなら、ストリートフードです。
手で持って歩きながら食べることができるのこの形は、フランス料理ではヴォロヴァンと呼ばれるものです。
プーリアはかつて、スペインブルボン朝が支配するナポリ王国の一部でした。
ルスティコは、ブルボン家の貴族料理の影響をぷんぷん感じるパイです。
さらに言うなら、具はトマトソース、モッッァレラと、ナポリのピッツァをはじめとする地中海のストリートフードの典型。

具の一番下にベシャメルをのせているのがピッツァとは違う点。

美食とバロックの街、レッチェ。

レッチェにはパスティッチョットという美味しいタルトの名物もあります。
どれも美味しくて、レッチェのパスティッチェリーアには通い詰めたなあ。

ストリートフードのお勧め本、『ストリート・フード・アッラ・イタリアーナ

 


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2022年5月21日土曜日

パーネ・カラザウで作るパーネ・グッティアウとパーネ・フラッタウ。

今日の料理は(CIR)8月号のアンティパストの2品め、パーネ・グッティアウpane guttiauです(日本語のリチェッタはP.2)。
サルデーニャの伝統的パン、パーネ・カラザウで作るシンプルなスナックで、(CIR)にある通り、グッティアウとはgocciolato(滴り落ちる)という意味。
パーネ・カラザウにオリーブオイルなどをかけてリッチにしたタイプです。
パーネ・グッティアウを商品化して販売した人がいました。
キャッチコピーは揚げていないフリット。
なるほど、薄いパーネ・カラザウはチップスみたいです。

パーネ・フラッタウpane frattaruもパーネ・カラザウを使った料理。
パーネ・グッティアウが一番シンプルなバージョンだとしたら、パーネ・フラッタウは一番手の込んだバージョン。サルデーニャを代表する料理の一つでもあります。


パーネ・カラザウはどうやらかなり自在にアレンジできる食材のようです。
グリバウドの地方料理シリーズ、グランデ・クチーナ・レジョナーレ・イタリアーナの『サルデーニャ』

にリチェッタがあったので訳してみます。

まずはパーネ・グッティアウのにんにく風味pane guttiau all'aglio

材料
パーネ・カラザウ・・8枚
にんにく・・2かけ
EVオリーブオイル、塩、こしょう

a.小さなボールににんにくを入れてフォークで潰し、塩、こしょう、油大さじ8を加えて混ぜる。
・オーブン皿にパーネ・カラザウを並べてa.をかけ、表面に均一に広げる。
・180℃のオーブンで3分焼き、すぐにサーブする。

※地元のサルーミとチーズの盛り合わせに添えてもよいし、コース料理に添えてもよい。

次はパーネ・フラッタウpane frattauです。

材料/
パーネ・フラッタウ・・4枚
玉ねぎ・・1個
ホールトマト・・600g
バジリコ・・4枚
サフラン・・1袋
卵・・4個
ブロード・ディ・カルネ(できれば子ヤギのブロード)
おろしたペコリーノ・サルド
EVオリーブオイル、塩、こしょう

a.玉ねぎのみじん切りを油少々でソッフリットにし、トマト、バジリコのみじん切り、水少々で溶いたサフラン、塩、こしょうを加える。蓋をして弱火で20分煮る。
・その間に鍋にたっぷりの湯とビネガー大さじ1を沸騰させ、皿に割った卵を滑り入れる。4分ゆでて穴あきレードルで取り出す。
・パーネ・カラザウを沸騰したブロードに浸して取り出し、くし切りにして皿に敷く。
・aのトマトソース、をかけておろしたペコリーノを散らし、落とし卵1個を加えてサーブする。
※ブロードは湯で代用してもよい。

子ヤギ肉のボッリートとパーネ・フラッタウ↓
ゆで汁(ブロード)はパーネ・フラッタウに使うので、この料理はセットで作ります。

子ヤギ肉はサルデーニャで放牧されていたものが最適。

サルデーニャの羊飼い



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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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2022年5月20日金曜日

皮が本体のパン、パーネ・カラザウ。

(CIR8月号)アンティパストの2品めは、パーネ・グッティアウpane guttiauです。リチェッタの日本語訳はP.2。
パーネで始まってアウで終わるものと言えば、サルデーニャの食べ物、パーネ・カラザウpane carasauぐらいしか思いつかないけど、もう一つあったんですねえ。
というか、パーネ・グッティアウも、そもそもはパーネ・カラザウのことです。
パーネ・カラザウは、別名、カルタ・ダ・ムジカcarta da musica(楽譜)とも呼ばれる紙のように薄いパン。
パーネ・カラザウにはもう一つ名前がありました。それは、パーネ・ディ・クロスタpane con la crosta(皮のパン)です。カラザウの語源はcarasare(fare la crosta/皮を作る)という意味です。
長期保存ができて、羊飼いが移牧に持って行ったパンでした。
生地をパンパンに膨らませて上下2枚に分ける、という独特の作り方をするパーネ・カラザウはサルデーニャのパン。サルデーニャではパンと言えばこれのこと。サルデーニャの食事の基本はパーネ・カラザウ、ペコリーノ・サルド、サルシッチャ。
パーネ・カラザウの材料はセモリナ粉、水、塩、イースト。
食べる時はスープなどの液体に浸したり、チーズやリコッタに添えて食べました。

パーネ・カラザウ。



大量生産もされているパン。


パーネ・カラザウはそのまま割って食べても美味しいけど、オリーブオイルや塩、ペコリーノ・サルドを散らしてもいいし、
パリパリのパーネ・カラザウを、水で戻して柔らかくし、生春巻きのように、生ハムやクリームチーズをのせて巻いたり、小さく切ったトマトなどの具やペーストなどのソースを何段にも重ねてミルフィーユ状にしたりします。
春巻きは、イタリア語で言うならインボルティー二involtiniです。

下の動画ではファゴッティー二と言ってますね。どちらも包む、という意味。
パーネ・カラザウのゆで卵とほうれん草のファゴファゴッティー二fagottini di pane carasau


・まずは下ごしらえ。
パーネ・カラザウ150g(5~6枚)を天板にのせてぬるま湯か湯をかけてさっと浸して取り出し、5分休ませます。
・蒸して絞って粗く刻んだほうれん草500g、塩、こしょう、ナツメグ、おろしたパルミジャーノ30g、リコッタ20gを混ぜる。
・パーネ・カラザウにほうれん草のクリームを塗ってゆで卵を1個置き、パーネ・カラザウで包む。
・オーブンシートを敷いた天板にのせて1個ずつ油をかけ、180℃のオーブンで焼き色がつくまで(15分)焼く。

あ、そうだ、今日のお題はパーネ・グッティアウでした。
誰もが一度は思う疑問、パーネ・カラザウとグッティアウはどう違うのか。

パーネ・カラザウとパーネ・グッティアウの違いを説明する動画↓
そもそもイタリアの料理番組でこんな繊細な問題を取り上げたら、カオスになるのは火を見るより明らか。
次回に続きます。

イタリアのパンの入門書、スローフードの『パーネ・ピッッェ・エ・フォカッチェ

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2022年5月19日木曜日

パンコットはオルダーニシェフのオリジナル。ミラノのカンパリーノで味わえます。

8月号のリチェッタ解説です。
まずアンティパストの1品目は、パンコットPan'cot。
聞いたことがあるようなないような・・・。
煮たパン、というその料理名からは、固くなった前日のパンを利用した、素朴な家庭の節約料理、ということは想像できます。
まあ、パンのレシピにはこのタイプのものが多いですよね。
でも、どこの地方の料理なのか、見当もつきませんでた。
とにかく8月号の『クチーナ・イタリアーナ』に取り上げられているダビデ・オルダーニシェフの本、『メイド・イン・イタリー』を探すことから始めました。

ご存じのようにイタリア料理は地方料理の集合体で、さらにたどれば家庭料理の集合体で、その歴史は長く、複雑です。それを1冊にまとめるという偉業は、ペッレグリーノ・アルトゥージ以来、誰も成功していません。もし成功すれば、その人はイタリア料理の父とか呼ばれるレベルの偉業を成し遂げたことになります。
オルダーニシェフのこの本は、その野望に果敢に挑戦した本で、かなりの力作ですが、かなり思い切って基本の料理だけにまとめています。見てみたら、なんと、パンコットという料理が収録されていました。
トスカーナ料理とされています。横の料理の写真を見る限り、固くなったパーネ・トスカーノ入りのパンのスープです。
『クチーナ・イタリアーナ』の記事には、もう少し説明がありました。オルダーニシェフは、ミラノのガレリアにあるカンパリーノという老舗のバールで、新作メニューを出しているそうです。ミラノの一等地にある店で、観光客やお上りさんのメッカだったこの店の第2の物語をまかされたんだそうです。

カンパリーノ

そして彼が作り上げた料理の一つが、リチェッタの訳をのせた(Pan'cot のカルボナーラ風味)でした。一般的なパンコットは発酵生地のチャンベッラだそうです。
本で判断する限り、オルダーニシェフのパンコットの原型は、トスカーナのパッパ・アル・ポモドーロ。


本からPANCOTTOのリチェッタを訳してみます。
材料/
硬くなったパーネ・トスカーノ・・700g
玉ねぎ・・100g
ローリエ・・1枚
EVオリーブオイル・・大さじ4
野菜のブロード・・1.5ℓ
パルミジャーノ・・大さじ4

・薄く切ったパンを野菜のブロードに30分浸す。
・玉ねぎのみじん切りを油とバター、ローリエで焦がさないようにソッフリットにする。
・パンを絞って玉ねぎと混ぜ、ブロードをかけて弱火にかけて木べらで強くかき混ぜながら煮詰める
・ズッパを火から下して塩、こしょうし、おろしたパルミジャーノをたっぷり加える。
皿に盛り付けて油を回しかけ、粗挽きこしょうを散らす。

このベースのパンコットをチャンベッラ型に詰めてグラナ・パダーノを散らしてローストし、中央に炒めたグアンチャーレの角切りを詰めてカルボナーラソースで覆います。
カルボナーラソースは卵黄、澄ましバター、塩、こしょう、ビネガーがベースなので、写真のように黄色いパンコットに仕上がります。



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2022年5月18日水曜日

(CIR)8月号発売しました。

(CIR)8月号、発売しました。定期購読分も発送しました。
『クチーナ・イタリアーナ』は、先月のマッシモ・ボットゥーラシェフの特集に続き、今月は、ミラノの若手のナンバーワンシェフ、ダビデ・オルダーニシェフの特集です。
オルダーニシェフの名前は、あっという間にわっとイタリア中に広まりましたが、その料理やレストランについては、案外謎のような気が・・・。

『サーレ・エ・ペペ』は、トマトのスパゲッティ、唐辛子、真夏の野菜料理、タコ、アマルフィ海岸といったラインナップ。

下の動画はトマトソースのスパゲッティを作るダビデ・オルダーニシェフ。
このところ、夏の定番食材、トマトの話題が続いていましたが、そのせいか、トマトソースは、新時代に突入した、昔の常識は大きく変わった、と強く感じています。若手の天才シェフが作るのは、どんなパスタなのでしょうか。彼の料理には哲学と感性が詰め込まれていて、クチーナ・ポップなんてキャッチコピーの割には、とにかく難解です。その中でも、下のトマトソースのパスタは、とても分かりやすい1品。


オルダーニシェフの店はミラノのドー。

オルダーニシェフの料理の後では、『サーレ・エ・ぺぺ』の素朴な地方料理や家庭料理がとても親しみやすく感じます。
『サーレ・エ・ぺぺ』8月号、表紙の料理は定番のトマトソースのスパゲッティに見えますが、サンマルツァーノのリゾッタートのスパゲッティです。





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2022年5月17日火曜日

透明なトマトソース、アクア・ディ・ポモドーロを使うと(ソルベットなど)、赤くないのにトマトの味がする。

今日は変わり種トマトソース、というか、これをソースと呼んでいいものかどうかよくわからないのですが、トマト水、アクア・ディ・ポモドーロacquq di pomodoroです。
以前からちらほら目にしていましたが、今一つ、実態がつかめないでいました。
トマトのコラトゥーラcolaturaという人もいましたが、どちらも同じもののようです。
下の動画のシェフは、最近はやっていて、トマトの姿は見えなくてもトマトの味がする、トマトのジェラティーナなどに使う、と言ってます。



■にんにくと粗く切ったトマトをボールに入れてマリネし、ハンディミキサーで攪拌してじっくり濾す。固形物を取り除いて汁を集め、冷蔵庫で4~5時間冷やす。
■砂糖少々を加えて酸味を軽くする。

確かに、トマト水を使ったリチェッタの一つにジェラートやソルベットがありますが、真っ白です。

トマトのソルベット。

ほんのりピンク色ですが、トマト水がかなり赤いですね。水のように澄んだトマト水を使うと真っ白なソルベットになります。
昔(2007年)の『クチーナ・イタリアーナ』にはもっと簡単な作り方がありました。

■トマト水、またはトマトのコラトゥーラはトマト(ラマーティ)1個150g4個に十文字の切込みを入れて熱湯で30秒ゆで、切込みにそろってきれいに皮をむく。
・皮をむいたトマトから種を取り除き、ムーランで裏漉しする。
・これを薄い布巾をかぶせたストレーナーで水切りし、汁を集める。
・裏漉しした実を室温で6時間水切りする。

■トマト水(コラトゥーラ)200ml、レモン汁小さじ2、グラッパ数滴、砂糖60gを混ぜてジェラートメーカーに入れ、ソルベットにする、というものです。


同じページにはトマトの皮のチップスのリチェッタも。

さらにトマトのくし切りを食器乾燥機に一晩入れて造るドライトマト、というのもありました。オイル続けにする時は乾燥時間をやや短くする。逆に長く乾燥させた時はミキサーにかけてもよい、こちらも仕上げに塩をします。
さらにはピンツィモーニオのソースをトマトソースにするというアレンジも。
トマトソースを透明にすると、可能性は無限にひろがりますねー。

トマトの皮のチップスCHIPS di bucce di pomodoro。
下の動画では水気を取って素揚げしていますが、本では皮に小麦粉をまぶして揚げ、塩を散らします。



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牛乳を1滴たりとも捨ててはならぬ、というベネディクト会の教えからグラナ・パダーノは生まれた。

今日は、9月号を訳していて、一番記憶に残った文章を紹介します。 その記事は、『クチーナ・イタリアーナ』のチーズについてのものでした。 まず、最初の一文がかっこよかった。 「イタリアには500種類のチーズがある。そしてそのトップはパルミジャーノ・レッジャーノとグラナ・パダーノという...