2022年5月31日火曜日

イカリングそっくりのパスタ、カラマラータは、ナポリのイカ愛にあふれた夏を感じるパスタ。ちなみにナポリではイカ漁は釣りじゃなくて狩りなんだって。

唐辛子の話題はこのくらいで、再び今月のリチェッタに戻ります。
今日のお題は夏のパスタ。
夏ならではのシーフードパスタなんですが、シーフードは一切使っていないパスタです。

それは・・・カラマラータcalamarataです。
カラマラータは、イカリングのこと。
カラマラータはパッケリを半分のサイズにしたパスタで、その形がイカの輪切りにそっくり。
もちろんイカの味はしないけど、脳が完全にイカのパスタと錯覚するレベルでイカリングにそっくり。
なので、(CIR)8月号のカラマラータのカーチョ・エ・ぺぺ(リチェッタはP.4)は、どこから見てもカーチョ・エ・ペペのアレンジなんだけど、シーフードパスタの扱いで、8月のパスタの仲間入りをしています。
ボンゴレに次ぐ、ナポリのシーフードパスタの基本の1品。
毎年、夏になると登場するメニューですが、今年のアレンジは、カーチョ・エ・ぺぺです。
実はこれ、カラマラータとイカのつながりを軽く無視するかなり冒険的なアレンジなんです。トマトを一切使わないので、ソースのつなぎにコーンスターチを加えています。

カラマラータcalamarata

材料/
イカ・・500g
パスタ・カラマラータ・・300g
ミニトマト(ダッテリーニ)・・250g
トマトペースト・・大さじ1
にんにく・・1かけ
唐辛子
白ワイン・・1/2カップ
フレッシュイタリアンパセリ・・一握り(イタリアンパセリは洗ってたっぷりの水を入れたコップに入れておくと冷蔵庫に入れなくても数日もつ)
塩、こしょう(オリジナルのリチェッタでは加えないが、好みで)、EVオリーブオイル、粗塩

・イカを下処理して胴はパスタと同じサイズの輪切りにする。足は小さく切る。
・ミニトマトは4つに切る。
・フライパンでにんにくのみじん切り、油少々、唐辛子をソッフリットにし、にんにくがきつね色になったらイカと塩を加えてなじませ、強火で熱してイカから水分を出す。イカが白くなったらワインをかけてアルコール分を飛ばし、ミニトマトとトマトペースト、塩を加える。蓋をして弱火で時々かき混ぜながら20分煮る。水分が飛びすぎたらレードル1杯のパスタのゆで汁を加える。
・イカは2分熱すると柔らかく、白くなるが、25分以下だとゴム状になり、25分以上だと柔らかくなりすぎる。なので25分ゆでた時点でゆで具合を見る。ゆであがる2分前にパスタ
を加えるのでパスタはかなりアルデンテにゆでる。
・フライパンの火を強火にしてパスタを加え、マンテカーレする。

下の動画はナポリ湾のイカとタコ漁。
ナポリの漁師はイタリアで一番だと言い切ってますねえ。
すんごいプライドを感じます。
イカ漁は釣り(pesca)じゃなくて狩り(caccia)なんだって。かっこいい!! 



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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...