今日は、イタリア料理業界の最先端とは無縁の地方の村を紹介します。
ずばり、バジリカータのポッリーノ国立公園です。
イタリア人でさえ、よく知らないというバジリカータの、国立公園の、標高1000m以上の山の中にあるド田舎、もとい、大自然に囲まれた古くて素晴らしい集落です。
この村までたどり着くには、道なき道を、困難を乗り越えて進まなくてはなりません。
このド田舎、もとい、まだ人に知られていない美しい村、テッラノーヴァ・デル・ポッリーノで
一番有名な店(褒めてます)が、今回紹介するシェフの店、リストランテ・ティピコ・ルナ・ロッサです。
テッラノーヴァ・デル・ポッリーノ
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なかなか素晴らしいところですね。
でも、とにかくここまでたどり着くのが大変な場所で、道の終着点のような場所なんだそうですよ。
なので、この店にやって来た人は、それだけでもう奇跡のような選択をしたと言うことができそう。
この地方は、よそ者がなかなかよりつかない場所だけに、何世紀たっても伝統が変化することなく受け継がれてきました。
人が来ないということは物流もないということで、山の中にあるので、手元にあるだけの食料で冬を生き延びなくてはならないという厳しい環境でした。
なので、あるものを工夫する知恵が伝統料理の根底には流れています。
バジリカータの人と料理
↓
一般的なイタリア料理からイメージする明るくて豊かな地中海のイメージはありませんが、現代人がとっくの昔に忘れてしまった農家の家庭料理そのものです。
流行や変化と無縁だったから、お母さんやお祖母さんから教わった料理を、娘たちは何の疑問もなく受け継いできたんだろうなあ。
リストランテ・ルナ・ロッサのフェデリコ・ヴァリチェンティシェフのリチェッタは、「総合解説」に日本語訳を載せましたが、こんなに素朴でストレートなリチェッタは、初めて見ました。
でも、どうやら村で一番のシェフは、村で一番の有名人のよう。
わざわざ旅をして毎年食べにくるというファンもいるし、
彼の店は南イタリア料理の大聖堂だとか、一生に一度は食べるべきだという人もいます。
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豚肉とキノコのソテーを作るシェフ。
知識の豊富さはすごいです。
バジリカータにはあなたのまだ知らないイタリア料理があるかもしれません。
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“フェデリコ・ヴァリチェンティ”の記事とリチェッタの日本語訳は、「総合解説」13/14年6月号に載っています。
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