2026年2月10日火曜日

フルーツの変換。コンフェットゥーラとマルメッラータの違い、分かる?コンフェットゥーラにも2種類あんねん。

(CIR8月号)の解説は、ちょっと長くなりましたが、それもそろそろ終わり。最後の記事は、“フルーツの変換trasbormare la frutta”がテーマ。山から海へ、イタリア料理の2大生態系で言うと、海、というか、南イタリアが舞台のリチェッタに移ります。考え方自体を南中心に切り替えるひとが必要です。
フルーツの変換とは、具体的に言うと、コンフェットゥーラconfettura、マルメッラ―タmarmellata、コンポスタcomposta、ジェラティーナgelatina。
日本語のリチェッタと写真はP.33。

まずは桃のコンフェットゥーラ。

レモンのマルメッラ―タ。


コンフェットゥーラとマルメッラ―タは、どちらもフルーツと砂糖が材料。法律的には製造と販売に関する決まりごとがあります。confettura extraは、砂糖と1~2種類、または数種類のフルーツの果肉が適度な濃度にゲル化したもの。
ゲル化とは、イタリア語ではgelificataジェリフィカータ、と言います。ゲル化よりはちょっとイメージしやすいかも。
フルーツには例外があり、りんご、洋梨、プラム、ヘーゼルナッツ、メロン、スイカ、ぶどう、カボチャ、きゅうり、トマトは除きます。

ジェリフィカータ。


シンプルなconfetturaは、砂糖と1~2種類のみのジャンルの限度のない果肉のピューレを混ぜて適切な濃度にゲル化したもの。
工場製品やアルティジャナーレのコンフェットゥーラは、認可された添加物(ゲル化剤、ペクチン、色素)を加えたもの。これらはラベルに記載しなくてはなりません。

コンフェットゥーラとコンフェットゥーラ・エクストラについてはイタリア人の間でもよく知られているわけではないようで、両者について解説する動画もあります。

マルメッラ―タは、ゲル化した短品種の柑橘類、オレンジ、レモン、みかん、グレープフルーツの果肉、ピューレ、果汁、抽出液のミックス。
まだまだ細かい違いが色々あるのですが、難しい話になりそうなので、今日はここまで。


この話は、(CIR2023年8月号)の記事、“フルーツの変換”の解説です。記事の日本語訳と写真はP.28。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』という地方料理の本としては最高の雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。毎月日本語に翻訳している力作です。イタリア発の地方料理の情報は、昔の有名書籍が売り切れて入手困難になっている昨今ではとても貴重です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。

現在、2023年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
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この話は、(CIR2023年8月号)の記事、“フルーツの変換”の解説です。記事の日本語訳と写真はP.33。

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週末はクレアパッソのお薦め本の紹介。
スッド・グランデ・クチーナ(南伊・山・海)』
    『野菜畑、森林、草地
【地方料理、シリーズ】

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クレアパッソのブログは下記の3種類あります。
■ブログ『イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)』昔の「総合解説」はシステムの変更のため販売を終了しました。現在は(CIR)に名前を変更しました。



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2026年2月9日月曜日

ビーチで食べたい料理と、アルプスで食べたい料理。

こう寒い日が続くと、もうそろそろアルプスの料理より、地中海の料理が見たくなる。
(CIR)の料理、次は貝のズッパです。ビーチで食べたい料理。

ビーチで食べる夕食は、地中海にバカンスにやってくる人の憧れ。

アルプスなら、山小屋の夕食もいいなあ。ドロミテの山小屋で。

ムール貝のズッパ。

アサリのズッパ。

(CIR)のリチェッタは、1種類の貝じゃなくて、数種類の貝のミックスのズッパ。アサリ、ムール貝、ファゾラーリ、タルトゥーフィ・ディ・マーレ、牡蠣のズッパです。日本語のリチェッタと写真はP.31。

アルプスの魚料理?クールマイヨールのオーベルジュの料理は、スモークサーモンでした。

アルプス料理の最後は、北西イタリアの料理の象徴、フォンドゥータをどうぞ。アルプスの牧草を食べた牛のミルクから作るチーズ、フォンティーナがベースのヴァッレ・ダオスタの名物料理。

ヴァッレ・ダオスタ風フォンドゥータ。

そろそろ(CIR9月号)の発売です。地中海の食に戻りますよ~。

この話は、(CIR2023年8月号)の記事、“アルプスのおもてなし”の解説です。記事の日本語訳と写真はP.28。

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2026年2月7日土曜日

山の上のアルタ・クチーナ。

マルガ・ハニガーは南チロルのドロミテにある山小屋。
オリンピックの開会式を見て、すっかりアルプス気分です。でも、そこにアスリートじゃなく観光客として行くなら、やっぱり目的地は山小屋です。アルプスの山の上にいる気分で動画をどうぞ。


山小屋のアルタ・クチーナ。

イタリアの山の料理の最高峰、ノルベルト・ニーダーコフラーシェフと南チロル風カルボナーラ。山小屋の卵を使います。“山小屋の”とつくと、卵ですら別世界の食材のよう。スぺックパウダーというのは初めて見ました。

彼のリストランテ、セント・ウベルトゥスは3つ星。イタリア料理は、地元の食文化を知ると何倍も楽しい。ちなみに店名の聖ウベルトは猟師の守護聖人。彼の料理は地元の伝統に独自の感性を加えたレベルの高いもの。

スッドチロルの料理を語るシェフ。

《山の料理で何をするかを決めるのは私たちではなく自然。自然は一年中体と心が必要としているものを正確に与えてくれる》と語るシェフ。

山のジビエ。クーネオのシェフが作るノロ鹿のフィレットのロースト。
ノロ鹿はcapriolo。森の小さな友達と呼ばれる可愛い鹿。


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2026年2月6日金曜日

山のチーズは牧草の香りのチーズ。アルティジャナーレなマルガのチーズ、バター。

今日のお題は“山のチーズ”。
標高40mの地に住んでいると、ヨーロッパアルプスの最高峰、標高4800mのモンブランの麓にある山岳リゾート、クールマイヨールのおもてなし、と言われても、ピンとこないなあ。
でも、ここ数日動画を見漁っただけでも分かってきました。この地方は高級リゾート地です。世界中からやってくる人も、基本、リッチな人々。
モンブラン。

標高40mの小さな丘の上でも、坂に囲まれて大変、と毎日ヒーハー言ってる身からすると、アルプスの暮らしは、あくまでも妄想の範囲を出ませんし、山のチーズも、もちろん食べたことありませんが、山のミルク、バター、山羊のチーズには興味あります。
上質なチーズは味覚に刺激や快感を与えます。チーズから漂う牧草の香りも、質の良さの証明。牧草の香りがするチーズは中程度以上熟成させたもので、ミルクの風味はまだあるが軽くなり、バターの風味が強くなる。アロマは草や植物の香りに発展し、干し草や野原の香りを感じることもある。牧草の香りのチーズには、様々なタイプがある。食後のチーズプレートの主役にもなるし、料理に使えば熱くて強い、エレガントな味が引き出される。
山のチーズは、フォルマッジョ・ディダルペッジョとか、フォルマッジョ・ディ・マルガなどと呼びます。アルペッジョとは山の牧草地という意味。
アルペッジョの草を食べた牛のミルクは特別。


ラスケーラ・ダルペッジョ。

ラスケーラはクーネオ県北部にある湖の名前。標高900m以上の高地で生産される。牛の生乳を使う山の香草の香りのチーズ。生地は柔らかく、口の中で溶ける。
濃い牛乳と飼い葉の香り、アルプスの草や放牧地の香り。若いうちはデリケートで、熟成に従い味が濃くなり、軽い辛味も出てくる。
溶けやすいのでフォンドゥータにしたり、パスタやニョッキにも合う。

マルガは山小屋のこと。高山地方の牧歌的な雰囲気の中にある山小屋は、夏山で放牧中の羊飼いや牛飼いが料理やチーズを作る場所。山を訪れる観光客の目的地。

ヤギのミルク。

マルガの暮らし。

マルガの一日。

マルガの料理。絶景に囲まれながら戸外のテーブルで食べる。徒歩でしか行けなかったりする。料理のベースは放牧している牛の肉、そのミルクから作るバターとチーズ、畑のハーブ。

牛肉の保存は、地中海地域では塩漬けが一般的だが、北ヨーロッパに広まったのはスモーク。塩漬けとスモークという2つの方法をミックスさせて生まれたのがアルト・アルジェの食文化の象徴、スペック。塩は少な目で脂のない薪のスモークと山の冷えた空気にさらして作るので、独特のアロマがある。

スペック。

マルガのバターやチーズ。

イタリアのアルティジャナーレ精神の傑作。

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2026年2月5日木曜日

山のチーズ

山の料理の話、今日のお題はチーズ。
山では牛を飼育して暮らし、まれに山羊も飼った。ミルクから作ったのはバターやチーズ。ミルクが出ない豚は、山の暮らしには縁がない。そう言えば移牧をする豚なんて見たことない。
ヤギのチーズ作りは大抵が自からヤギを飼い、販売も行う小さな酪農場の製品。

山のチーズの主役はやっぱり牛乳のチーズ。

移牧は山のチーズには欠かせない文化。

天空の牛飼い。牛と共に人生の大半を過ごし、俗世間とは無縁。山の生活を語る彼の足元で忠実な相棒のワンコが熟睡してる。

こういう動画を見ると、山のチーズが食べたくなる。

パルミジャーノはポー河沿岸地方のチーズ。13世紀ごろ開拓が進んで水と牛の飼料となる草が豊富にあった。そのため乳牛の飼育が盛んに行われた。修道院では豊富な牛乳を使ったチーズ造りの技術が発達する。修道院では長旅をする大勢の巡礼者に食料を提供していたので、大型の日持ちのするチーズが必要だった。そこで作り出されたのがパルミジャーノ。

南イタリアの代表的チーズ、モッツァレラは、水牛のパスタ・フィラータチーズ。地中海の水牛はかなりワイルドな牛だけど、アルプスで生きて行けるかなあ。
パスタ・フィラータは型押しするのではなく、糸を紡ぐ(フィラータ)ように成形するところからこの名がついたチーズで、糸状にさける触感。その製法は、牛乳に含まれるたんぱく質の主要成分カゼインが、特定の温度の元で起こす変化を利用したイタリア独特のチーズ。

私的にはアルプスのヤギが大好き。


なんとアルプスでもミルクが出ない黒豚を飼育してた。

さすがにアルプスに羊はいな。多分。自信ないけど。

北のチーズの象徴は、フォンティーナ。

そしてその料理はフォンドゥータ。

山のチーズはかなり面白い話。次回に続くかも。


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2026年2月4日水曜日

コルティ―ナ・ダンぺッツォはベネト州。ドロミティの女王と呼ばれています。

きのうのクールマイヨールのワインから、北の山のワインの話に移りました。地元のぶどうをベースにモンブランで製錬されたスプマンテに合わせるのは、アルナのラルド、ジャンボン・ド・ボス、フォンティーナなどの地元の特産物と、思った以上にモンブランに行く人はセレブなのでした。
ジャンボン・ド・ボスJambon De Bosses


そう言えば、もうすぐ始まるオリンピックは、ミラノ・コルティナ五輪と呼ばれていますが、このコルティナは、コルティナ・ダンぺッツォのこと。ドロミティの女王と呼ばれる地です。ベネト州にあります。
コルティーナ・ダンぺッツォ。

ドロミテ。

ドロミテはかつては海に覆われていた山々。ドロミテという名前はトレンティーノ・アルト・アディジェ、ヴェネトにまたがる山脈に未知の鉱物が豊富に含まれていることを発見したフランス人、ドロミューからつけられました。タモさんにぶらぶら歩いてもらいたい地ですねー。
オーストリアハンガリー帝国の一部で、現在のオーストリアの一部と合わせてチロル地方と呼ばれましたが、第一次大戦後に南部だけイタリアに属するようになり、南チロルと呼ばれています。南チロルはイタリア的にはアルト・アディジェの一部。

南チロル、ドロミテ。

この地方の料理は味が強く、スパイスを使ったものや燻製料理が多く、基本の食材は生ハムやサラミ、チーズ。有名なのはスペック、ヴルステル、グラウケーゼなどのチーズ、ヨーグルト、放牧牛のバター、淡水魚、ジビエ、野草、きのこ、ホワイトアスパラガス、クラウティ、りんご、栗など。古い料理はオーストリアから伝わったものが多い。
北イタリアの人間が温かさは、南イタリアの人間の活発な熱さとは違う、もっとじんわり伝わる温かさ。極寒の山の上で一人でいることは命に係わるので、他人の人情の温かさの染み入り方は格別です。

スッドチロルの味。

コルティーナ・ダンぺッツォのマージ・ワインバー・アル・ドゥルシェ。北のワインバーは、上品だけどみんな笑顔で、仲間と飲むのはほんとに楽しそう。


ワインのつまみに欠かせないのはワインとサラミの盛り合わせ。次回はチーズの話。


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2026年2月3日火曜日

山のイタリアン。

現在のテーマはクールマイユールのオーベルジュのおもてなしに移りました。サルデーニャの次はアルプスで、標高差数千m。地中海の料理と比べると、かなり違います。クールマイユールはイタリア北西部にあるヴァッレ・ダオスタ州に属していますが、その中でも北の端にある町。

ヴァッレ・ダオスタ

クールマイユールは、料理雑誌に登場する機会がほとんどない町ですが、イタリアを代表するウインタースポーツや山のリゾートの聖地。 

クールマイユール。

イタリアとは言え、地中海ではなく、モンブランの麓なので、この地の食生活は山の料理。
高山地帯の料理は、小麦粉とオリーブオイルがベースのイタリアンではなく、牛乳とポレンタ、野菜のミネストラがベース。厳しい気候と痩せた土地、そして物流が困難な地域の料理は、限られた材料で作る本質的で個性的な料理。人間と自然の結びつきの象徴のような料理。
でも、山の上でも美味しいイタリアンが作られていて、世界中からやってくる観光客を魅了しています。

山の料理と言えば、ポレンタ。

トウモロコシが山に届いたのは18世紀半ばのこと。その栽培の歴史は約3世紀弱。
トウモロコシによって山の食生活は根本から変わり、穀物のお粥が消えます。季節によってポレンタに冷たいミルクをかけたり、野草や畑の野菜、きのこ、チーズと組み合わせました。

とうもろこしの次に登場したのはじゃがいも。寒さに強く、冬も長期間保存できて、山の土壌に適応したじゃがいもは山でもっとも栽培量の多い野菜になりました。キャベツと一緒にズッパにすると美味しい。じゃがいもが山に普及した最大のきっかけは飢饉。1815年の大飢饉で山の住民を飢えから救いました。

冬の癒し、キャベツとじゃがいものズッパ。

山では牛を飼育して暮らし、まれに山羊も飼いました。牛のミルクからはバターやチーズ、リコッタを造りました。肉用ではなく、チーズを売って現金収入を得ました。牛肉は山の料理には登場せず、雌牛や雌鶏が病気や老いで死んだ時だけ食卓に登場しました。豚を飼育できるのは裕福な家庭だけで、しかも1年に1頭だけだった。

ブルーノ・アルピーノ種の牛を飼育するアルプスの農場。

おまけ。アルプスの犬はデカイ。バーニーズ・マウンテン・ドッグ。

(CIR)の記事で紹介しているのは、クールマイユールのオーベルジュ・ドラ・メゾン。

比較的最近、クールマイユールのワインの記事を訳しました。山のワインとして紹介されていた“ブラン・ド・モルジェ・ド・ラ・サール・メトド・クラッシコ・ブリュット・ナチュール”というスプマンテです。地元の品種、プリエ・ブランがベースの標高2000m以上のモンブランで製錬されたスプマンテだって。アフタースキーのアペリティーボとして、地元特産のアルナのラルド、ジャンボン・ド・ボス、フォンティーナを添えて飲むそうです。標高2000mとは思えないゴージャスさ。

山の上は大変、と思い込んでいた常識が覆されました。山の上はリッチな人々が集う場所だったんですね。というか、人は山の上でゴージャスなスプマンテ飲みがち。

クールマイユールの人気店、パスティフィーチョ・ガブリエッラ。パスタ・フレスカ、惣菜、ドルチェの店。店のwebページはこちら


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