2020年4月3日金曜日

野菜のラグーの定番ニョッキ、カルロ・クラッコの料理レッスン、じゃがいものニョッキ

ローマの家庭料理をベースにしたニョッキの本、ジョヴェディ・ニョッキ
から、ニョッキの基本を解説した部分を訳してみます。

まずは主役のじゃがいも。
水気が少ない乾いたものを使って生地に加える小麦粉が少なくて済むようにします。
小麦粉が少ないと味がよくなり、ニョッキも柔らかくなります。
すなわち、古いじゃがいもを使うということです。
または乾かしてデンプンを凝縮させておきます。
いわゆる粉質の実が白いじゃがいもで、特に山で栽培したものが最適だそうです。
なるべく同じ大きさのものを選びます。

皮をむくのは熱いうち、すぐに。
小麦粉を加える時は少しずつ。
ニョッキの生地の状態をみるには、少量の沸騰した湯に2個入れてみて、崩れないで浮かび上がったらOK。
生地にグラッパを少量加えるとなめらかになる。

この本のニョッキは、全部おいしそうで、どれを訳すか迷います。
まずは野菜のラグーの定番ニョッキgnocchi classici con ragù vegetaleをどうぞ

材料/4人分
粉質のじゃがいも・・1kg
卵・・小1個
00番の小麦粉・・200~250g
ゆで汁用塩・・小さじ1
生地用塩・・小さじ1/2弱
野菜のラグー;
玉ねぎ・・1個
ポロネギ・・1本
にんじん・・2本
葉付きセロリ・・1本
上質のホールトマト・・2缶
ボディーのある赤ワイン・・1カップ
砂糖・・大さじ1
ローリエ・・2枚
クローブ・・数個
EVオリーブオイル・・大さじ4、塩

・じゃがいもを洗って水気をふき取り、鍋に入れる。
・水で覆って塩少々を加え、火にかけて40~45分ゆでる。
・柔らかくなったら火を止めて取り出し、すぐに皮をむく。
半分に切ってポテトマッシャーで潰しながら台に落として盛る。
・粗熱を取って中央をくぼませ、卵を割り入れる。
・小麦粉を少しずつ加えて作業ができる固さになったら少量ずつ取って打粉をした台で転がし、ソーセージ状にする。
・小さすぎないニョッキに切ってフォークの背で筋をつける。
・できたものから軽く打粉をした布巾にのせる。
・鍋に水を入れて沸騰させ、軽く塩を加える。
・ニョッキを少量ずつ入れて浮かび上がったら取り出す。
・皿に盛り付けてラグーとオリーブオイルをかける。

・ラグーを作る。野菜を小角切りにする。
・大きなフライパンに油を熱し、野菜とアロマ類を炒める。
・色が変わったら湯1/2カップをかけて数分煮る。
・ホールトマトを加えて火を弱め、最低2時間煮る。
・ワインで砂糖を溶かし、ラグーに加えて30分煮る。
・塩味を整える。

じゃがいものニョッキGNOCCHI DI PATATE

肉が入らないラグー・フィントです。(肉が入らないミートソース)

パスタ作りより簡単そうで、ニョッキはビギナー向けに最適、と思っていたら、カルロ・クラッコシェフが、ビギナー向けにイタリア料理の基本のテクニックを紹介する本、『カルロ・クラッコの「クールにしたいならエシャロットを使う
の中で、こんなことを書いていました。
「リストランテの仕事で最初にやったのは、ニョッキ・ファルチートだった。
ちょっとトルテッリーニに似た、柔らかい生地で肉の詰め物を包んだ料理だ。
柔らかい生地だったので小麦粉を大量に加えたら、出来上がったものはニョッキのようでニョッキでなかった。
後で、フリウリのチャルソンズという料理だと知った。
それは、とても伝統的でとても特殊な料理だった。
1991年のフィレンツェでのことだ。
当時は、フリウリ出身で記事の作り方をよく知っているアンドレア・ベルトンと一緒に働いていた。
彼はこの生地に小ヤリイカを詰めた。
当時この料理は大ヒットして、一番注文の多い料理になった。

これは、アンドレア・ベルトンがマルケージチルドレンとしてセンセーショナルに登場して、マルケージの一番弟子の座は、クラッコからベルトンに移ったと思われていたことがあったと思うと、かなり勇気のある告白です。
生意気な新人が、自分の知らない料理をアレンジして大成功したのですから。

アンドレア・ベルトン
チャルソンズ

次は、上記の本から、クラッコ・シェフのスクオラ・ディ・クチーナ、レッスン27、じゃがいものニョッキGli gnocchi di patate

・湯を沸かして丸ごとの皮付きじゃがいも500gと塩少々を入れ、煮崩さずに、ナイフの刃先がすっと入るようになるまでゆでる。
・布巾やシートを使って熱いうちに皮をむき、芽も取り除いてマッシャーで潰す。
・小麦粉110g、グラナ・パダーノ80g、卵黄3個を加え、小麦粉をすぐに全部吸い込まないようにしながらこねる。
・じゃがいもが吸い込む小麦粉が少なくなるようにこねる。フォンタナに盛った時に、半分は別にして小麦粉を少しず加えるようにする。粉が多いと美味しくない。
・生地を少量ずつ分けて棒状にし、好みの大きさに切る。
・フォークの背か型で筋をつける。
・間を空けてバットに並べて冷凍してもよい。

きっと、あの時の失敗がトラウマになったんですね。

巨匠が若手に教えられた料理のリチェッタは次回です。


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「総合解説」
ジョヴェディ・ニョッキ
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2020年4月2日木曜日

金曜は魚、木曜はニョッキ、土曜はトリッパで日曜は肉

“ピッコリ・スプンティーニ”シリーズの本、今日紹介するのは
ジョヴェディ・ニョッキ
偶然だけど、今日は木曜日だから、この本の紹介をするにはぴったり。

このシリーズは、お手頃価格の小型の本ですが、とても手をかけて丁寧に作られています。
この本の表紙の、母と娘が一緒にニョッキの生地をこねている写真も、本を読むと、これは著者とその祖母が毎週ニョッキを作る時の思い出の光景だったことがわかります。

“Giovedi gnochhi/木曜はニョッキ”というのは、ローマの定番の言い回し。
さらにvenerdi pesce/金曜は魚、sabato trippa/土曜はトリッパ、とも言います。

まず最初にあるのは、キリスト教では金曜日は肉食を断つ断食の日、だから金曜は魚の日です。

肉食系の人にとって、魚だけで過ごす週末は、エネルギーやボリューム的になんとも心もとない。
そこで、前日にニョッキを食べてエネルギーを補おう、というのでした。

さらに言えば、日曜日のプランゾ。
日曜日は、イタリアでは、家族が全員揃って手の込んだご馳走を食べる日でした。
なので、月、火、水などの週の前半は、このご馳走の残り物をやりくりして賄います。
日曜のプランゾ用に肉が売れるのが土曜日、なので、土曜日は残った内臓(トリッパ)の日だったのです。
週の中日の木曜日は、ちょうどボリュームのある食事を取りたくなる頃だったのでした。

ただ、著者も書いてますが、これは戦後に広まった習慣で、家庭によってはニョッキの日が日曜だったりもしました。

ローマのニョッキの定番ソースはトマトからコーダ・アッラ・ヴァッチナーラまで各種あります。

そう言えば、スーパーの棚のパスタがスカスカになってることに今頃気がついた私は、そんな時はじゃがいもでニョッキを作ればいいと思ったのでした。

じゃがいものニョッキのトマトソースGNOCCHI DI PATATE  AL POMODORO

・じゃがいも1kgをゆでて潰し、台に広げて冷ます。
・その間にソースを作る。
・玉ねぎ1/2個、セロリ1本、にんじん1本のみじん切りを油でソッフリットにし、塩、こしょうする。
・トマトのパッサータ1リットルと水少々を加えて15~20分煮る。好みで唐辛子少々とバジリコを加えてもよい。
・潰したじゃがいもをフォンタナに盛り、卵2個、おろしたパルミジャーノ40g、ナツメグ(好みで)を混ぜる。0番の小麦粉400gを加えながらこねる。
・まとまった生地になったら一部ずつ棒状に伸ばし、短く切る。
・熱湯に入れて2分ゆで、浮かび上がったら取り出す。
・トマトソースに入れてなじませる。

基本のトマトソースなので、パスタなど、何にでも応用できます。
では、次回は本のリチェッタを訳してみます。


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総合解説
ジョヴェディ・ニョッキ
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2020年4月1日水曜日

カーヴォロ・ネロ(ケール)のジェノヴェーゼとベジタリアンの粉チーズ


ファッチャーモロ・ペスト』から、リチェッタを訳していますが、
これはぶきっちょで料理が苦手な私の救いの神のような料理だったことに改めて気が付きました。
リチェッタの中から今日見つけたのは、“ケールのペースト”です。
ケールはイタリア語ではcavolo nero(カーヴォロ・ネロ/黒キャベツ)。
バブル期のイタリアンを象徴するような食材ですが、ケールだったんかーい。
中部イタリアの伝統料理によく使われる食材で、イタリアでもここ数年注目度が高まっています。
パスタソースにもなります。

カーヴォロ・ネロのジェノヴェーゼPesto di cavolo riccio

材料/1瓶分
葉が柔らかいカーヴォロ・ネロ(またはケール)・・500g
生のピーナッツ・・100g
にんにく・・1かけ
EVオリーブオイル・・約1カップ
イーストフレーク(好みで)・・小さじ1

・カーヴォロ・ネロは中央の葉脈を取り除いて水で洗う。水気を完全に拭き取る。
・ピーナッツとにんにくをみじん切りにして油と一緒にミキサーにかけ、クリーミーなペーストにする。
・仕上げにイースフレークを加える。

ィーストフレークはベジタリアンがチーズの替わりに使ったり、減塩のために塩の替わりに使ったりします。ビタミンB群も豊富です。
イースト・フレーク

ベジタリアンのための粉チーズ
材料/
皮むきアーモンド・・80g
イースト・フレーク・・25g
粗塩・・一つまみ

・全部の材料をミキサーにかける。

次に気になったのは、ケールとアボカドのペースト
Pesto di cavolo e avocado
材料/瓶1個分
ゆでて絞った黒キャベツかケール・・1/2束、約200g
アボカド・・1/2個
にんにく・・1かけ
レモン汁・・1/2個分
EVオリーブオイル・・1カップ、塩
※ケールのペーストに柔らかさと甘みを加えます。
・黒キャベツは太い葉脈を取り除いて柔らかい葉だけをゆでます。
・流水に取って絞り、粗く刻んでミキサーに入れます。
・他の材料を加えて均一になるまで撹拌し、塩味を整えます。
・密閉瓶に入れて冷蔵庫で保存します。

実はきのうのリチェッタで、手作りカプリーノがかなり簡単にできるのを知って、思い出した本がありました。
ピッコリ・スプンティーニシリーズの、手作りチーズの本です。
フォルマッジ・フレスキ・ファッティ・イン・カーザ


詳細は次回。

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総合解説
ファッチャーモロ・ペスト
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2020年3月31日火曜日

バジリコがなければほうれん草を食べればいいじゃないの

きのうのクレアパッソHPの写真はこれ。

Christopher Colombus
photo by eltpics
ある偉人の銅像です。
バルセロナの有名な銅像です。
指差す先には、彼が発見したアメリカ大陸がある、と言われています。
そう、コロンブスです。

でも、コロンブスはジェノヴァ出身の人。
ジェノヴァには彼の生家も残されています。

イタリア人、コロンブスの銅像がスペインにあるのは、そもそも、航海に行く費用を出したのが、スペインの王と王妃だったから。
コロンブスはかなりシビアな条件を出し、最終的にはジェノヴァを初め世界中がなにがしかの資金を出したにもかかわらず、結局スペインが出したと言われ、数世紀後までジェノヴァ人はケチと言われ続けています。
コロンブスのせいじゃないでしょうが・・・。

Colombus is watching
photo by nathanoj06 
ちなみにこれはサンフランシスコのコロンブスの銅像。
アメリカの人は認めてるのかと思ったら、最近では原住民を大虐殺した侵略者なんだそうで、辛いねー。

Casa di Colombo?
photo by Edoardo Fornerised
ジェノヴァのコロンブスの生家。
物足りないくらいそっ気ない。

ジェノヴァの名物料理と言えば、ペースト・ジェノヴェーゼ

ジェノヴェーゼのリチェッタを集めた本、『ファッチャーモロ・ペスト』。

ジェノヴェーゼの主役は、ジェノヴァ近郊のプラという街で栽培されたバジリコですが、
簡単には手に入らないですよね。

プラのバジリコ

でも、この本に面白いリチェッタを見つけました。
生ほうれん草のペーストです。

これなら小さな子どもでも、大きな子供でもほうれん草を食べます、だって。

生ほうれん草のペーストPesto di spinaci crudi
材料/小型の保存ビン1個分
葉の柔らかい生食用ほうれん草・・100g
クリームチーズ・・70g
ノーワックスレモンの皮の黄色い部分・・1片
EVオリーブオイル・・大さじ2、塩

・ほうれん草を洗って布巾で水気を完全に拭き取る。
・ミキサーに入れてチーズ、レモンの皮、オリーブオイルを加え、必要ならオイルを足しながら撹拌する。
・塩味を整える。

これで出来上がりです。
簡単すぎるなー。

という訳で、クリームチーズを手作りするリチェッタをどうぞ。

手作りクリームチーズ
材料
 牛乳・・1L
 塩・・小さじ1
 ヨーグルト・・1/2カップ
・牛乳にヨーグルトを加えて40℃に熱し、塩を加える。
・40℃になったら蓋をする。または冬などはオーブンに入れて一晩保温する。
・牛乳がヨーグルトになったら塩を加えて混ぜ、蓋をして3時間置く。
・布で包み、木べらに数時間ぶら下げてホエーを切る。
・水気を切ったらボールに取り、ラップで覆って冷蔵庫で12時間休ませる。
※ホエーはパンに使う。柔らかいパンができる。


生ほうれん草のジェノヴェーゼ、
バリエーションは多数。
くるみ、松の実、にんにく入り


ほうれん草、バジリコ、アボカドのジェノヴェーゼ


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総合解説
ファッチャーモロ・ペスト
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2020年3月30日月曜日

コロンブスはアメリカと唐辛子を発見したけどジェノヴァに唐辛子は広まらなかった

“ピッコリ・スプンティーニ”シリーズの本の紹介、
今日はペスト・ジェノヴェーゼの本、『ファッチャーモロ・ペスト
です。

ペスト・ジェノヴェーゼのポイントは、
1.リグーリアのリヴィエラ・ポネンテ(西海岸)を代表する料理

リグーリアの主な観光地と名物料理
 ↓

リヴィエラ・ポネンテ


ゴージャスな大人の避暑地ばかり。
どこをとっても絵になります。

さらに、アメリカ人にとって、ジェノヴァは日本人にはちょっと想像できない特別な地。
なにしろ、アメリカを発見したコロンブスが生まれ育った地なのですから。
残念ながらジェノヴァでは出資者が見つからず、資金を出したのはスペインですが・・・。
この事実が今でも、ジェノヴァ人はケチ、という風評被害を生み出しているようです。
ジェノヴァは決して小さな街ではなく、ベネチア、アマルフィ、ピサと共にイタリアの4大海洋国家とみなされていました。
ジェノヴァに富をもたらしたのはオリエントとのスパイスの交易でした。
コロンブスはその新ルートを探しに行ったのです。
彼は唐辛子を見つけましたが、リグーリアには大して広まりませんでした。

2.プラのバジリコが主役

急斜面のハウスの段々畑で一年中大量に栽培されているプラのバジリコ
デリケートで純粋で、ジューシーで雑味がない風味と輝きのある色が特徴。
カルロ・クラッコシェフは、その本、『カルロ・クラッコの地方料理』で、平地で育てたバジリコと比べてミントの後味がなく、世界一、と語っています。
かなり小型の若葉を収穫します。
ジェノヴァのバジリコはペスト・ジェノヴェーゼ4人分に必要な量が1束になっています。

3.大理石の乳鉢と木製のすりこぎで手作業ですり潰して作る


ファッチャーモロ・ペスト』のリチェッタは、
材料/4人分
プラDOPのバジリコ・・大1束
にんにく・・1かけ
イタリア産松の実・・大さじ1
ペコリーノ・フィオーレ・サルド・・大さじ1
パルミジャーノ・・大さじ2
粗塩・・一つまみ
EVオリーブオイル

材料は上記の7つ。

プラのバジリコ、
リグーリアのオリーブオイル、
地中海の松の実、
リグーリアの農家のチーズ
忍耐力。
この5つがあれば完璧。
ペスト・ジェノヴェーゼpisto genovese
・乳鉢ににんにくと粗塩少々を入れてにんにくがクリーム状になるまですり潰す。
・松の実を加え、乳鉢の側面で押し潰しながらにんにくのクリームと混ぜる。
・完全に均質になったらバジリコを少量ずつ加える。発色を良くするために塩一つまみを加える。
・葉は叩かずにすりこぎを回転させながら側面ですり潰して葉を傷めずに油分を取り出す。
・バジリコが全部混ぜったらチーズと油を少量ずつ加える。
※伝統的にはパスタはトロフィエtrofieなど、ソースはじゃがいもとさやいんげん(パスタのゆで汁に直接加えてもよい)。

ミキサーで作る時は、長時間連続して撹拌せず、パルス動作で休み休み撹拌させる。

包丁も火も使わない、ケールから豆腐まで、バリエーションが無数にある料理。
まさにビギナー向け。




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総合解説
ファッチャーモロ・ペスト
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2020年3月29日日曜日

チッチョリとズッパ・ディ・ソッフリット

エンツォ・コッチャの『ピッッァ・フリッタ
の翻訳、
第1回は、生地作りを訳して力尽きましたが、今日はピッツァ・フリッタに欠かせない食材、チーコリcicoliとソッフリットsofffritoについて。
チーコリはチッチョリciccioliとも言います。

ナポリのチッチョリ作り

豚のばら肉の脂身をゆでた後のもの。
液体は固まるとラードstruttoやsugnaになります。固形物は押し固めてチッチョリになります。

ソッフリットsoffritto、別名ズッパ・フォルテzuppa forteはナポリの典型的なピリ辛の調味料。
豚の内臓のトマトソース煮。

ナポリのズッパ・ディ・ソッフリットzuppa di soffritto napolenata

ソッフリットは、普通は香味野菜をしんなり炒めたもので、各種のイタリア料理のベースになるものですが、ナポリのソッフリットは似ても似つかないもの。
勘違いして注文すると大変なことに。

・豚の肺や心臓などの内臓1.5kgを小さく切り、2時間洗って血を全部取り除き、水気を拭き取る。
・口の広い鍋にラードやスーニャ100gとオリーブオイル大さじ2を熱し、内臓を入れて強火で炒める。小さく切ったパンチェッタ・フレスカ250gを加えて色が変わるまで炒める。
トマトペースト300gを少量の湯で溶いて加える。好みでパプリカのトマト煮約180g、ローリエ、ローズマリー1枝(後で取り除く)、唐辛子(味を見て少量ずつ)を加える。
・火を弱めて蓋をし、約2時間煮る。塩、こしょうする。
・動画の最後に誇らしげに写ったのは、きのう買ってきたというナポリ名物の干しトマトのピエンノロ。
※豚のクイント・クアルトのズッパとしてクロストーニを添えたり、パスタソースにもなりますが、カロリーが高いので、量はほどほどに、と動画では忠告しています。
・もちろんピッツァ・フリッタの具にもなります。

ソッフリット・ナポレターノのピッツァ・フリッタ

ソッフリットのピッツァ




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総合解説
ピッッァ・フリッタ
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2020年3月28日土曜日

ナポリのピッツァ・フリッタとモンタナーラ

今日は、ピッツァ・フリッタの話。
エンツォ・コッチャの『ピッツァ・フリッタ
の内容を訳してみます。
この本は、“piccoli spuntini”シリーズの1冊で、手軽に読めるピッコロな本のシリーズです。
エンツォ・コッチャ氏はピッツァ・ナポレターナの大使と呼ばれている人で、ピッツァ・ナポレターナを世界中に広めるために精力的に活動しいているナポリのピッツァイオーロの親方の一人。
この本によると、ピッツァ・フリッタが初めてナポリの書物に登場するのは16世紀末。
19世紀始めのナポリは、ヨーロッパで人口が3番めに多い都市でした。
揚げ物屋、フリッジトリアfriggitoriaは17軒あったそうです。
当時はオリーブオイルはとても高価だったので、ラードで揚げていたそうです。
有名なキャッチフレーズは「oggi a otto(オッジ・ア・オット)」
今日ピッツァ・フリッタを買っても、支払いは1週間(8日)後でいいよ、ということです。
こういう方式が当たって、ピッツァ・フリッタはナポリ中に広まります。

ナポリを不景気が襲った時、ピッツァを買いに行った少年が強盗に会ったことに心を痛めてオッジ・ア・オットを再現したナポリの有名ピッツェリア・ソルビッロ。
元々1枚3.3ユーロとお手頃な値段だが、
この店は他にも、ピッッァ代を寄付して互いに助け合う、などのシステムを考え出しています。



さて、ピッツァ・フリッタですが、本によると、ピッツァ・フリッタには
モンタナーラとピッツァ・フリッタの2種類があります。
ピッツァ・フリッタは伸ばした生地に具をのせたら半分に折って揚げますが、モンタナーラMontanaraは生地を小さく丸く伸ばして揚げ、具(一般的なのはトマトと日曜のラグーの残り)をのせます。


エンツォ・コッチャのピッツァ・フリッタ

エンツォ・コッチャのナポリ・ピッッァのベースの生地

材料/
 室温の水・・1L
 塩・・50g
 生イースト・・約1g弱(イーストの温度は4℃を保つ)
 小麦粉・・適量(今日はとても暑いので生地の発酵は室温で10~12時間)
・マディエmadie(生地をこねるための容器)に室温(冷やさない)の水を入れる。塩を加えて溶かす。
・乾いた手でイーストを取って水で均一に溶く。
・小麦粉を少しずつ振り入れて約30分混ぜ、強い粘りの生地になったら空気が入るようにこねる。
・空気が入っているのでなめらかで柔らかくて軽く、コシの強い生地になる。
・生地を切ってみると気泡がよく分かる。
・生地を少量ずつ丸くまとめて約10時間発酵させる。

モンタナーラの生地impasto perle montanare
・マーディエに水1/2Lを入れて海塩25gを溶かす。さらに生イースト3gを溶く。
・小麦粉800gを少しずつ加えて弾力のある締まった生地にし、湿らせたコットンの布巾で覆って約30分休ませる。
・1個約50gずつにまとめ、覆いをして約18~22℃の室温で約10時間発酵させる。
・指の腹で抑えるナポリ方式で生地を伸ばし、190℃のひまわり油で1分揚げる。
・仕上げに具材をのせる。

ピッツァ・フリッタの生地(8~10枚分)impsto per le pizze frite 
・マディエに水1/2Lを入れて海塩25gを溶かす。さらに生イースト3gを溶く。
・小麦粉800gを少しずつ加えて弾力のある締まった生地にし、湿らせたコットンの布巾で覆って約6~8時間休ませる。
・1個約150gずつにまとめ、覆いをして約2時間発酵させる。
・指の腹で抑えるナポリ方式で生地を丸く伸ばし、両手を使って回転させる。中央が薄くなりすぎないように、完全に均一に伸ばす。薄すぎると油に入れると穴が開く。打ち粉を使いすぎて油にデンプンが溶け出さないようにする。
・生地の片側に具材(水気が少ないものが適している)を中央にのせる。半分に折って上下の生地の端をしっかり閉じる。
・両端を持って揚げる。

ナポリのピッツァ・フリッタ




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総合解説
ピッツァ・フリッタ
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野菜のラグーの定番ニョッキ、カルロ・クラッコの料理レッスン、じゃがいものニョッキ

ローマの家庭料理をベースにしたニョッキの本、 『 ジョヴェディ・ニョッキ 』 から、ニョッキの基本を解説した部分を訳してみます。 まずは主役のじゃがいも。 水気が少ない乾いたものを使って生地に加える小麦粉が少なくて済むようにします。 小麦粉が少ないと味がよくなり、ニ...