2018年12月14日金曜日

『ディアマンテ・デッラ・グランデ・クチーナ・ディ・シチリア』

今日は再入荷の本のご案内です。
入荷したのは
イル・ディアマンテ・デッラ・グランデ・クチーナ・ディ・シチリア』。
多分「?」ですよね。


初版が出版されたのは1976年。
それ以来、シチリア料理の料理人に読まれ続けている人気の本です。
今回入荷したのは2006年版。 
何度も版を重ねていますが、人気には追いつかず、常に品切れ状態で、ここ数年、市場には出回っていません。
それをうちのスーパーバイヤーが、ゲットしました。

実は、写真がない本で、シチリアの方言丸出しなので、決して読みやすいとは言えません。
なのに、ちょっと前にシチリアで修行していた人なら、みんな見かけているのでは、と思うくらい、シチリア人の間に広まりました。

シチリア料理に興味のない人には、まったく価値がわからない、ちょっと謎な本です。
それがまっさらの新品状態で入荷しました。
ただ、残念ながらがらカバーには傷みがあります。

そうです。
この本、カバーがあるのです。
料理書でカバーがあるのは、アンナ・ゴゼッティ・デッラ・サルダの『レ・リチェッテ・レジョナーリ・イタリアーネ』とこの本ぐらいです。




それにしても、中身のほぼ新品の状態から推測すると、この本は、シチリア以外の書店の倉庫で何年もデッドストック扱いされて、ひっそりと眠っていたのでしょうね。
著者のピーノ・コッレンティ氏は作家で舞台監督。
さらに、イタリア調理師協会シチリア支部の名誉会長でもありました。
シチリアの食文化の先生として、シチリアの人々から尊敬されていました。
この本は彼の代表作です。

そんな通好みの本をなぜ知ったかと言うと、シチリアから戻った料理人の方から、問い合わせを数件いただいたからです。

問い合わせが複数の場合は、スーパーバイヤーに探してもらっていますので、そんな本がある人は、ぜひご連絡ください。
ただし、イタリア時間でのんびり待てる方に限ります。


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2018年12月10日月曜日

アサリとムール貝に合うワイン

今日はワインの話。

お題は「アサリやムール貝に合うワインは?」
味も歯ごたえも違う貝ですが、一緒に料理にすると、互いに補完し合って、厚みのある味の貝の料理を生み出します。
で、貝のミックスに合うワインはと言うと、『サーレ・エ・ぺぺ』誌のソムリエによると、イタリアの白は、様々な味を活かすことができる多様性があるのが特徴で、こういうテーマは得意なんだそうですよ。
特に、サルデーニャ北部のものが貝のソフトさや塩気とよく合うのだとか。

ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ



総合解説」でお勧めしている4種類のワインのうち、アサリに合うと紹介されたマルケのパッセリーナ。



ムール貝の産地としても知られるサレント地方のワイン、ネグロアマーロ・ロゼは、ムール貝とじゃがいものティエッラなど、陸と海のミックスの料理にぴったり。




最後はサント・イシドロ・ロザート。
マルケ南部の、モンテプルチャートとサンジョヴェーゼを栽培するカンティーナの両方のぶどうの個性が感じられるミステリアスなロゼ、だそうです。



プーリアのロゼが大ブームになったこともありましたよね。
イタリア中でロゼがブームなのかと思ってあちこちで飲んでみましたが、プーリアのロゼは品質が別格でした。
プーリアでロゼを飲むとはまります。



サルーテ~!


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“貝に合うワイン”の記事の日本語訳は「総合解説」2018年7月号に載っています。
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2018年12月7日金曜日

ナポリのドルチェの意外な4本柱。

ニュートンシリーズの『ニュートン・ドルチ・ナポレターニ』の前書きを訳しています。

イタリアのドルチェは、フランスの影響を受けたピエモンテ派、アラブの影響を受けたシチリア派、そして北からは南、南からは北といわれる中間のナポリ派、この3つの柱の上に構築されている、という話から始まり、
ナポリのドルチェは大きく4つに分けられる、という分析から、1つめの農民のドルチェの話まで訳しました。
それでは続きです。

「ナポリのドルチェの特徴の2つ目は、アラブ文化にルーツを持つ点です。
特に揚げ物、ゼッポレやストゥルッフォリなどのフリットは、家庭でも短時間で作れて
食べ歩きができるドルチェとして普及しました。
今日では、カロリーを気にする傾向から、ゼッポレをオーブンで焼く人もたくさんいます。
揚げ物が人気なのは、ナポリの人々が少なくとも4世紀に渡って飢えに苦しめられてきた証拠と言うことができます。
ある日突然、食べるものがなくなる怖さが、農村には常にありました。

3つめは、歩きながら食べるドルチェです。
スフォリアテッラ、ババ、ゼッポレ、クリームを詰めたシューといった職人が作る中産階級のドルチェがこれにあたります。
これらは都市特有のドルチェです。
南部の小さな村の職人がナポリにやってきてこれらを学び、故郷に帰って店を開きました。
カンパーニアのパスティッチェリーアはこうして、工場での大量生産が始まる前にイタリア中に広まりました。

4つめは、パリから伝わった貴族のドルチェです。
モンズーが作るドルチェは、複雑で、その製法は極秘にされました。
家庭や修道院の秘伝のドルチェは最高の菓子工房によって代々受け継がれたのです・・・」

なるほどと思う説です。
農民のドルチェで、都市のドルチェで、アラブとフランスの影響を受けていると、矛盾した要素をたくさん含んでいるんですね。

南部の小さな村の職人がナポリで学んで、故郷に帰って店を出して広めていったという話は、現代のピッツァにも当てはまる話ですね。
農民、中産階級、フランス貴族、アラブの食文化と、どんなものでも取り込んでしまう懐の広さ。
確かに、世界中に広く受け入れられる要素があります。
それはナポリがイタリアで一番人口の多い大都市だったこととも無縁ではないはず。

この前書きを書いたのは、ナポリのMattino誌の記者のルチアーノ・ピーニャターロ氏。
エスプレッソのレストランガイドやツーリング・クラブのワインガイドなどに参加し、南イタリアの食とワインについて多くの著書があります。
最新作のピッツァについて語るピーニャターロ氏。
 ↓


ピッツァ以外も
 ↓


ナポリの食文化に関しては、強い影響力と発言力がある人物。

シチリアのドルチェの本の内容も気になったのですが、



前書きがびっしり書かれているので、じっくり取り組んで「総合解説」に載せたいと思います。
ピエモンテのドルチェの話も忘れてないですよ。



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2018年12月5日水曜日

ナポリのドルチェについて、ニュートンシリーズの本から教わってみた。

今日紹介する本は、再入荷の本です。
ニュートン・クチーナ・レジョナーレシリーズの『ドルチ・ナポレターニ』。



このシリーズでは先日、『1000シリーズ』のパスタも紹介しましたが、さすがにドルチェは300点です。


ニュートンのドルチェシリーズは、3冊しかありません。
ナポリ、シチリア、ピエモンテです。
そして、この3つの州のドルチェこそ、イタリアの国民的ドルチェとしてイタリア中に広まりました。
ババやカンノーリは、北イタリアのパスティッチェリーアでも定番です。
そのあたりのことが『ドルチ・ナポレターニ』の前書きに書かれています。
ナポリのドルチェは大好きですが、イタリアのドルチェについてその背景を深く考えたことがなかったのですが、前書きを読んでいてなるほど~と引き込まれました。

「ナポリのパスティッチェリーアは、イタリア都市部のドルチェの3本の柱の1つだ。
北部にはフランスの影響を強く受けて、クリームやチョコレートが特徴のピエモンテ派がある。
南部にはアラブの影響を受けて偉大な伝統を誇るシチリア派がある。
ナポリは、地中海沿岸の他の南の地方から見ると、北部の影響が感じられる。
ブルボン王朝のモンズーの伝統をナポリに伝えたパリから見ると、ナポリはエキゾチックな南の地方だ。

この3つ地方に共通する他の地方のドルチェとの違いは、農村ではなく都市が生み出したものという、イタリアの他の町にはない特徴だ。
例えば、スフォリアテッレやババは特殊な技術や知識を必要とする複雑なドルチェで、家庭では作るのは難しい。
都会の市場のようなコミュニケーションの場が必要だ。
ナポリは大都会だった。
有名なパスティッチェリーアやトラットリアが鉄道駅の周辺や、貴族や新興市民が住む街の中心部で誕生したのも偶然ではない。
ナポリのドルチェを含む食文化の伝統は、ナポリがイタリア最大の都市だった19世紀に基礎ができた。

ナポリのドルチェは、大きく4つに分けることができる。
1つは農民が生み出したドルチェで、パンや穀物を使い、例えばパスティエーラに代表される。
現在は一年中食べるが、昔はパスクアの時期のドルチェで、春の再来や豊穣の祝いの意味があった。
パンドーロ、パネットーネ、パンフォルテなど、パンで作った日曜や祝日の農家の伝統のドルチェがナポリに伝わったのは、70年台に大型の市場ができて北部の製品がイタリア中に輸送されるようになってからだった。
イタリアの田舎のドルチェは、大量生産や輸送網の発達、テレビのコマーシャルなどの恩恵を受け、都会の市場で人気が出た。
現在は、品質や地産地消が重視されるようになり、アルティジャナーレ(職人技)やカンパーニアとの結びつきが重視されるようになった。
例えば、リモンチェッロ風味のパネットーネなどだ。

2つ目は・・・」

ふう、ちょっと長くなりましたが、面白いですねー。
続きは次回に。


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2018年12月3日月曜日

メッザネッリ・ラルディアーティ

前回のブログで、たまたま、カリフラワーのパスタのリチェッタを探していたら、メッザネッリというパスタに出会いました。
聞いたことのない名前だったのですが、ネットで調べるとナポリの伝統的パスタだということはすぐに分かりました。
多分聞いたことはあっても記憶に残っていなかったんだな、
なんて思いながら写真を見ると、穴開きパスタです。
実は、私が一番苦手なパスタはブカティーニ、つまり穴開きパスタ。
あまり広まらなかったパスタなんだなあ、なんて勝手に思いながら本をペラペラめくってみたら、
“MEZZANELLI LARDIATI”という料理を発見。
パスタ ; サポーリ・エ・プロフーミ・ダル・スッド』という本の1品でした。

南イタリアの人気店のパスタとシェフたちの人間性が伝わってくる、とてもおもしろいガンベロ・ロッソの本です。

ブカティーニより細くて腰がありそうなパスタです。
なんだかとても気になりました。

さらに調べてみると、ナポリの代表的、歴史的パスタの1つで、ラルドを使っているのがポイントのようです。
この料理が誕生したと言われている18世紀頃は、ナポリの農民にとって、豚の脂身というのは贅沢な食材でした。
自家製で塩漬けにして保存していたのです。
そのラルドが主役のこのパスタは、ご馳走でした。
この料理のポイントは、上質のラルドを手に入れること。
ラルドはナポリやイタリア中部の料理には欠かせない食材ですが、
現在のナポリでは、旧市街の一部の店でなら、ハイクオリティーのアルティジャナーレのラルドが手に入るそうです。

『パスタ ; サポーリ・エ・プロフーミ・ダル・スッド』の”メッザネッリ・ラルディアーティ”では、コロンナータのラルドを使っています。
ご存知の通り、コロンナータはトスカーナ州。
本を読むと、
「お父さんのラルドがまだ出来上がっていなかったので、代用品として使いました」とくやしそうなコメントが。
リチェッタを提供したのはナポリの北にあるジュリアーノという町の、トラットリア・フェネスタ・ヴェルデのラウラとルイザ姉妹。
 1948年創業の人気のトラットリアで、窓の縁の色が緑色だったことからこの店名をつけたのだそうです。
母親から娘へ受け継がれたリチェッタで料理を作る、紙に書かれたメニューはない、典型的なナポリの家族経営の店です。

ミラノ万博にもカンパーニア代表で参加。
 ↓


“メッザネッリ・ラルディアーティ”は、他のパスタ、ツィーティやペンネなどでも応用可。
ラルドは生ハムの脂身を使っている動画もありました。
 ↓



それではトラットリア・フェネスタ・ヴェルデのリチェッタをどうぞ。

【メッザネッリ・ラルディアーティ/MEZZANELLI LARDIATI】

材料/4人分
 メッザネッリ・・350g
 ラルド・スタジョナート・・200g
 おろしたてのパルミジャーノ・・20g
 玉ねぎ・・1/2個
 バジリコ・・1束
 塩
ラグー・ディ・カルネ;
 ブロックの子牛肉・・150g
 玉ねぎ・・1個
 赤ワイン・・1/2カップ
 トマトのパッサータ・・250g
 EVオリーブオイル、塩

・ラグーを作る。テラコッタの鍋で玉ねぎのみじん切りを油大さじ2でソッフリットにする。色がつきだしたら子牛肉を加えて焼き色をつける。
ワインをかけてゆっくり弱火でアルコール分を飛ばし、トマトのパッサータを加えて塩をする。蓋をして弱火で半分に煮詰める(約2時間)。
・パスタをゆでる。その間にラルドのソースを作る。
・ラルドを覆っている余分な塩を落として細かく刻む。玉ねぎもみじん切りにする。
・フライパンにラルドと玉ねぎを入れて弱火で色がつかないように溶かし、ラルドがクリーム状になったら(約5分)レードル2杯のラグーとパスタのゆで汁大さじ1を加えてマンテカーレする。
・硬めのアルデンテにゆでたパスタをフライパンに加える。パルミジャーノも加えて1~2分強火で混ぜる。
・ちぎったバジリコを散らして熱々をサーブする。

ラルドのお勧めはコロンナータのラルドだそうです。
カンパーニア産ならカゼルタの黒豚のラルド。

カゼルタの黒豚のとんかつ
 ↓



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2018年11月30日金曜日

“ニュートン・クチーナ・レジョナーレ・1000”シリーズ『パスタ』

今日は、新入荷の“ニュートン・クチーナ・レジョナーレ・1000シリーズの『パスタ』から、リチェッタを訳します。


このシリーズは、お手軽価格がポイントなので、とにかく経費削減で、膨大な数のリチェッタを分厚い1冊にぎゅぎゅ~っと詰め込んであります。
というわけで1つ1つのリチェッタは驚きの短さ。
イタリア語の料理書に馴染みのない人でも、スラスラ読めます。
料理の写真はありませんが、イラストが随所に散りばめてあって、決して読みにくくはありません。

それではいくつか訳してみましょう。
最近カリフラワーが安いので、カリフラワーのパスタなんてどうでしょう。
まずは巻末の目次(Indice)の野菜のパスタPasta con le verdureの欄からカリフラワーcavolfioreを探してみます。
するとブカティーニ、ディタローニ、メッザネッリ、ペンネが見つかりました。
まずはカリフラワーのペンネからです。


【カリフラワーのペンネ/Penne al cavolfiore】

材料6人分
 ペンネ・・450g
 黒オリーブ・・150g
 アンチョビ・・100g
 カリフラワー・・1個
 オリーブオイル、バター、塩

・カリフラワーを10分塩ゆでして小さく切る。
A.オイルとバター少々を熱し、小さく切ったアンチョビを加えて溶かす。カリフラワーと種を抜いて小さく切ったオリーブを加える。
・パスタをアルデンテにゆでてAであえる。


【カリフラワーのブカティーニ/Bucatini con il cavolfiore】

材料6人分
 ブカティーニ・・500g
 カリフラワー・・大1個
 レーズン・・大さじ2
 松の実・・30g
 サフラン・・1袋
 玉ねぎ・・1個
 塩漬けアンチョビ・・50g
 EVオリーブオイル、白ワイン
 塩、こしょう

・カリフラワーを小房に分けて10分塩ゆでする。
・玉ねぎのみじん切りをオイル1/2カップでしんなり炒め、塩抜きして骨を取ったアンチョビを加えてフォークで押しながら溶かす。
・レーズン、松の実、カリフラワーを加えて中火で炒める。サフランを溶いたカリフラワーのゆで汁1カップをかけ、塩、こしょうで調味して15分煮る。
・カリフラワーのゆで汁でパスタをアルデンテにゆでてカリフラワーのソースであえる。
・2分休ませてサーブする。


【カリフラワーのディタローニ/Ditaloni al cavolfiore】

材料6人分
 ディタローニ・・450g
 カリフラワー・・1個
 玉ねぎ・・1個
 にんにく・・1かけ
 サフラン・・1袋
 アンチョビ・・3尾
 パン粉
 EVオリーブオイル
 塩、こしょう

・軽く塩を加えた湯でカリフラワーをゆでる。ゆで汁はパスタ用に取っておく。
・玉ねぎとにんにくのみじん切り、塩抜きして骨を取って小さく切ったアンチョビをオイルでソッフリットにする。
・アンチョビが溶けたら芯を取って小さく切ったカリフラワー、少量の湯で溶いたサフランを加えて弱火で約10分煮る。
・パン粉を少量のオイルで炒める。
・カリフラワーのゆで汁でパスタをアルデンテにゆでる。
・パスタを取り出してオーブン皿に入れ、カリフラワーをかけてパン粉を散らす。オーブンで数分焼いてすぐにサーブする。


【カリフラワーのメッザネッリ、シナモン風味/Mezzanelli con il cavolfiore alla cannella】

材料6人分
 メッザネッリ・・500g
 カリフラワー・・1個
 にんにく・・2かけ
 EVオリーブオイル
 唐辛子
 イタリアンパセリ・・1房
 おろしたペコリーノ・・大さじ3
 シナモン
 塩 

・カリフラワーを小房に分けてアルデンテに塩ゆでし、保温する。
・にんにくとイタリアンパセリを乳鉢ですり潰し、油大さじ5と唐辛子1片(最後に取り除く)でソッフリットにする。
・シナモン一つまみを散らし、カリフワラーを加えて数分なじませる。
・パスタをアルデンテにゆでてカリフラワーのソテーパンに加え、ペコリーノを散らして1分マンテカーレする。

メッザネッリはナポリのパスタ



カリフラワーのパスタは、アンチョビ思っていましたが、意外とバリエーションがあるんですね。



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2018年11月27日火曜日

フィレンツェのサンタンブロージョ市場


今月訳した料理書は、『トスカーナの市場料理』です。



前書きを訳しながら、イタリアの市場というのは、村人がみんなやってくる場所で、週に一度の情報交換の場だったんだと知りました。
トスカーナで育った人なら、おじいちゃんやおばあちゃんに連れられて毎週市場に行き、クロッケッテとポルケッタを食べた思い出を持っているんだそうで、もちろんトスカーナだけでなく、イタリア中でメルカートは故郷の思い出として刻まれているのですね。

この本で最初に登場するのは、フィレンツェのサンタンブロージョの市場。



観光客でいっぱいのおしゃれなフードコート風市場より、店の人との会話が楽しめる暮らしに根付いた雰囲気がいいですねー。

著者はシエナのヴァル・デルサの出身で、初めて出た賑やかな都会に、目がくらみながらもすぐに夢中になった田舎娘だったと自分のことを語っています。
美味しいジェラートを食べながら中心部を歩き回り、トリッパやランプレドットの屋台で学生や観光客が並んでいるのを眺め、ドゥオモのクーポラや老舗のカフェを待ち合わせ場所にして、夕暮れ時にアルノ河沿いを散歩するという、典型的な観光コースを巡っていた彼女が、市場の魅力に気づき、晩春のいちごの香りや秋のポルチーニなどの森の香りを堪能するようになり、さらには売り子たちとおしゃべりするようになり、彼らの豊かな知識やリチェッタを共有するまでになったのです。
そしてとうとう、この魅力的な本を出版したのでした。

訳した料理の1品目はパーネ・トスカーノ。
2品目のカラバッチャはフィレンツェ風オニオンスープ。
カテリーナ・デ・メディチのお気に入りの料理として知られています。



この動画ではパンチェッタ入りですが、訳したリチェッタは乾燥グリーンピース入り。

グリーンピースといえば、フィレンツェ風。




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『トスカーナの市場料理』の一部のリチェッタの日本語訳は「総合解説」2016年7月号に載っています。
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『ディアマンテ・デッラ・グランデ・クチーナ・ディ・シチリア』

今日は再入荷の本のご案内です。 入荷したのは 『 イル・ディアマンテ・デッラ・グランデ・クチーナ・ディ・シチリア 』。 多分「?」ですよね。 初版が出版されたのは1976年。 それ以来、シチリア料理の料理人に読まれ続けている人気の本です。 今回入荷したのは20...