2026年8月5日水曜日

ニューヨークのチキン・パルメザン。

今日の料理はイタリア料理だけど、アメリカ料理。
チキン・パルメザンです。
正確に言うならニューヨーク料理。
ニューヨークのベスト・チキン・パルメザン。

イタリア人にとっては、アメリカを征服したイタリア料理。正確にはシチリア料理。パルミジャーナ


ポッロ・アッラ・パルミジャーナpollo alla parmigiana
イタリアからアメリカに渡ったイタリア系移民の大人気料理。

アメリカのイタリア系移民の物語。



彼らがアメリカで夢見たのは、肉を毎日たっぷり食べる生活。この料理は牛、鶏、豚、子牛肉で作ったが、質素なバージョンでは肉の代わりに野菜を使う。


カターニア(シチリア)風パルミジャーナ。なすのパルミジャーナはほんと美味しい。


パルミジャーナという名前でもパルマとは関係ありません。

二ューヨークのリトルイタリーは、もはや観光名所。昔、旅行で二ュ―ヨークに行って、チャイナタウンあたりをぶらぶら歩いていたら、いつの間にかリトルイタリーに入り込んじゃったことがありましした。お昼時だったので適当に1軒入って豚肉料理を頼んだら、肉が古くて少し匂ってたという最悪の経験をしました。ニューヨークでパスタを頼んだら、山盛りなんてもんじゃなくて、美味しくもない麺がエベレストみたいにこんもり盛られて出てきて、これは人間の食べ物じゃない、とさすがにギブアップしました。
 観光でイタリアからニューヨークに行って1か月過ごしたことがありますが、その時、食べたものがイタリアとはあまりにも違っていたらしく、帰国してからブクブクに太っていたことに気づきました。1か月ファストフードで過ごすと、大変なことになりますよ。昔、ファーストフードだけで過ごすス―パーサイズミーという映画がありましたが、あれを自分で体験してしまったのです。たった1か月で、自分史上一番太ってしまいました。しかも、むくんでいるような病的な太り方でした。それ以来、ファストフードを食べてコーラを飲むのは命がけということを知りました。


スーパーサイズミー。


 こんな経験をした私にとって、イタリアからニューヨークに移住するというのは、理解できないことでした。食に関してはイタリアの方がはるかに素晴らしいのに、当時の南イタリアの暮らしは、ほんとうに厳しかったのでしょう。アメリカでチキン・パルメザンは食べたことないのですが、ニューヨーカーがあまりにも美味しそうにこの料理のことを語るので、ちょっと食べてみようかな、ともちらっと思ったりしてます。

ニューヨークのチキン・パルザン
(CIR)の“チキン・パルメザン”の日本語のリチェッタと写真は、P.34。

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この話は(CIR)2023年12月号のリチェッタ、“ニューヨーク版パルミジャーナ”の解説です。

記事の内容は以前の(CIR)や販売している書籍から引用しています。

動画は日本語の字幕付きでご覧ください。

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2026年8月4日火曜日

パネットーネの誕生にまつわる話は、トーニのパンとか、ミラノの起業家精神の現れとか、面白い説が色々あるが、ポイントはパン。

前回は、(CIR)12月号の“カンディート”の記事から、カンディートが欠かせないクリスマスのドルチェ、パネットーネの紹介をしましたが、パネットーネはミラノのドルチェ。

パネットーネ


その誕生の経緯には、こんな言い伝えがあります。
その一つが、ミラノを統治していたスフォルツァ家の当主、ルドビコ・イル・モーロの料理人が、クリスマスのデザートを焦がしてしまった結果、生まれたというもの。料理人のミスをフォローするためにアシスタントのトニーは、客のために取っておいたパネットーネを1個犠牲にすることを思いついた。そして短時間で作り出したのが、後にミラノのクリスマスを席巻することにドルチェ、“il pane de Toni/パーネ・デ・トーニ”。直訳すると、トーニのパン。

パネットーネの誕生に関するミラノの言い伝え。


2つめの説は、スフォルツァ家に近い貴族のウゲット・デッリ・アテラー二が、パン屋の娘のアルジーサを口説こうと、パン屋の見習いのふりをした。するとアルジーサの父親が材料が足りないと言う。鷹匠だったウゲットはためらわず愛するハヤブサを売って小麦粉、バター、卵、砂糖、カンディート、レーズンに替えた。こうしてミラノのスペチャリタが誕生した。パネットーネが生まれた街、ミラノの起業家精神を伝えている話。

スフォルツェスコ城


15世紀の人道主義者でスフォルツァ家の家庭教師だったジョルジョ・バラグッサは、ミラノのクリスマスの伝統を書き残している。イブの夜に暖炉の火の上に1本の丸太を置いて儀式を行い、最後に3個の大きな小麦粉のパンが登場する。パンの一切れはキリストの受肉と復活の記憶のために翌年まで保存する。バター、砂糖、フルーツは一切入らないが、1395年まではミラノではロスティというパン屋だけが小麦粉を使って毎日焼いていた、他の店はとうもろこしなどもっと安い粉を使い(パン・ディ・メイpan di mejのルーツと考えられている)、誰もが白パンを焼けるのは12月24日だけだった。儀式のためのパンが必要だからだ。
パンはキリストの受肉の象徴とするキリスト教の教えと、小麦が育たない北イタリアならではの伝統が、ベースにあったのですね。

伝統のパンよりもっとと親しみやすいのが、クリスマスのビスコッティ。
フォーチュン・クッキーは、イタリア語にするとbiscotti del buon auspicio。


クリスマスのビスコッティ


クリスマスツリーのビスコッティ


カンディート入りのビスコッティは普通のビスコッティよりゴージャス感が大幅アップ。
(CIR)の“幸運のビスコッティ”の日本語のリチェッタと写真は、P.31。

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この話は(CIR)2023年12月号のリチェッタ、“カンディート”の解説です。

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2026年8月3日月曜日

野菜のセミカンディートのフォカッチャ。

今日の料理は“野菜のセミカンディートのフォカッチャ”です。

突っ込みたいところは色々ありますが、まずは“セミカンディートsemicandito”。

初めて見ました、セミカンディートなんて言葉。直訳すればちょっとだけカンディート。つまり、軽くカンディーレしたフルーツなので、カンディートよりフレッシュさや柔らかさが残っているカンディート。

オレンジピールのセミカンディート。

パネットーネ用の洋梨のセミカンディート。


初めて見た言葉、セミカンディートですが、動画は案外たくさんありました。特に洋梨のようなジューシーなフルーツにはよく使われているテクニックのよう。

次のポイントは“野菜のカンディート”。カンディートと言えばフルーツ、というイメージですが、野菜もカンディートになるんですねー。イメージ的には、カンディーレにピッタリなのがミニトマト。

ミニトマトのカンディート。


そう言えば、フランス料理の技法、コンフィconfitは、肉や野菜を低温でじっくり煮込んで食材を保存させるもの。コンフィチュール→ジャムとカンディーレ→飴は、結局は違うものになるけれど、その目的はよく似てます。トマトのカンティ―トとトマトのコンフィ。

カンディートのフォカッチャの動画は見つからなかったのですが、トマトのコンフィのフォカッチャはたくさんありました。

ミニトマトのコンフィのフォカッチャ。


ミニトマトのフォカッチャと言えば、フォカッチャ・バレーゼ。


プーリアは美味しいパンで有名な地方。一度食べると、忘れられなくなります。というか、プーリア(バーリ)に行ってフォカッチャ食べないなんてありえない。

フォカッチャ・バレーゼ


“野菜のセミカンディートのフォカッチャ”は、ミニトマト、赤玉ねぎ、レーズンという宝石のような美しいカンディートを散らしたフォカッチャ。日本語に訳したリチェッタと写真は(CIR)P.29。

 パン・ブリオッシュのカンディート詰めは、フォカッチャの場合よりさらに美しく、クリスマスにふさわしいドルチェ。


そしてクリスマスのドルチェの王様は、カンディーティ入りパネットーネ。


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この話は(CIR)2023年12月号のリチェッタ、“カンディート”の解説です。“パンブリオッシュ・ファルチートのソルブレ―ゼ”の日本語のリチェッタと写真はP.30

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2026年7月31日金曜日

クリスマスのドルチェに欠かせないカンディーティ。

(CIR)12月号の記事、今日のお題は“カンディートcandito”です。
形容する名詞の性・数によってカンディータ、カンディーティなどと変化します。
フルーツの場合はフルッタ・カンディータfrutta cantita。


カンディーティ入りのクリスマスのビスコッティ。


カンディ―ティとチョコチップ入りパネットーネ。


自家製カンディーティcandire。カンディートはフルーツなどを砂糖のシロップに浸して水分を抜き、形、色や味を長持ちさせるテクニック。カンディーレを施した果物はカンディートと呼ばれるものになります。


フルーツの皮のカンディートは別名スコルゼッタ。

オレンジピール。苦みを減らすために忍耐が必要な作業だが、手作りすると市販品よりジューシーで香りが良いスコルゼッタになる。

オレンジピール作りは、“アルベド”を取り除くことから始まる。
皮についてる白い部分をアルベドと呼ぶなんて初めて知ったけど、栄養価が高いのにもビックリ。でも皮を食べる時に一番注意したいのは、オーガニック、つまり無農薬かどうかということ。イタリアでは皮を料理に使うことが多いので、柑橘類が無農薬かどうかは、リチェッタには必ず明記されている。


アルベドの取り除き方。初めて見ます。やっぱり柑橘フルーツ扱わせるなら地中海の国々ですねー。みかんのあの白い筋もアルベド。



大好きなチョコレート・オレンジピール。イタリアの街にはチョコレートを量り売りしてる店が必ずあるので、店を見つけるとチョコレート・オレンジピールを買って食べ歩きするのが大好き。


ローマの老舗チョコレートショップ。


ベニスのチョコレートショップ。


チョコレートを愛する地中海の国は、柑橘果実の皮のチョコレートがけが超美味しい。
地中海の街とはあまり思われていないミラノだけど、クリスマス・マーケットの名物ドルチェ、トルタ・オーベイは柑橘果実の皮入り。

ミラノのクリスマスを告げるトルタ・オーベイ。ミラノにも名物クリスマスマーケットがあります。日本語のリチェッタと写真は(CIR)p.27


カンディートが入っているのはドルチェだけではありません。次はカンディート入りフォカッチャの話。

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この話は(CIR)2023年12月号のリチェッタ、“カンディート”の解説です。“トルタ・オベイ”の日本語のリチェッタと写真はP.27

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2026年7月30日木曜日

冷えたスプマンテとチーズ味のアペリティーボ。クリスマスは世界中でスプマンテの消費量が増える。

新年の乾杯は、クリスマスには欠かせないことのよう。乾杯する機会なんてよく考えるとあんまりない。で、その時にはアペリティーボが必要というわけで、今月の(CIR)の記事の一つ、“乾杯に添えるアペリティーボ”のリチェッタを見てみると、はっきりと1つの傾向が分かります。それはチーズ風味、ということ。
クリスマスには世界中で乾杯用のスプマンテが消費されています。イタリア最大の農業団体、コルディレッティの発表によると、世界で一番売れている乾杯用スプマンテは、プロセッコ、アスティ、フランチャコルタあたり。
組み合わせるアペリティーヴォは、スプマンテに添えて、一口で食べれるフィンガーフード。(CIR)のリチェッタは、ロビオーラと各種の具を混ぜたチーズボールのポルペッティ―ネ、クリームチーズとリコッタのチーズケーキ、次はチーズフロッリーニ、つまりペコリーノとパルミジャーノ入りのチーズクッキー、そしてフォンティーナのトッローネ。これ以上はないというくらいのチーズ風味です。リチェッタの日本語と写真はP.20。スプマンテ飲みたいなあ。


チーズ入りフロッリーニの生ハム添え。


パルミジャーノ入りビスコッティ・サラーティ。甘くないビスコッティはビスコッティ・サラーティbiscotti salati。ケーキの場合と同じ。


トッローネはヌガーのこと。クリスマスのドルチェです。ヌガーにチーズを入れるって発想なかったけど、チーズ入りだとスプマンテに合う!


プロセッコ


アスティが飲みたくなるのは年に一回。


フランチャコルタは魚にも白肉にも合う。


真夏に冷えたスプマンテもいいなあ。

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この話は(CIR)2023年12月号のリチェッタ、“乾杯に添えるアペリティーボ”の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.20

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2026年7月29日水曜日

新年の乾杯に添えるアペリティーボ。

(CIR12月号)の記事、クリスマスディナーの乾杯に添えるアペリティーボ。1品目は刻んだ材料(ゆで卵、スカンピ、鴨肉)を小さく丸める、という、焼いたり揚げたりする普通のミートボールとはちょっと違って、プラリネのような美しくて軽いポルペッティ―ネでした。2品目はチーズケーキ・サラータです。ベースのパン・ディ・スペツィエに、クリームチーズ、リコッタ、ビーツなどのクリームを重ねたピンク色のチーズケーキ。その上にラズベリーソースや赤カブなど、赤い食材を散らした華やかなアぺりティーボ。新年の乾杯のスプマンテに添えると、この後繰り広げられるクリスマスディナーが楽しみ。

チーズケーキ・サラータ。甘くないチーズケーキはスプマンテとの相性抜群。


グリーンピース、モルタデッラ、タレッジョのチーズケーキ。


チーズケーキじゃないトルタ・サラータ、ケイク・サレ。


ズッキーニとリコッタはトルタ・サラータの代表的な組み合わせ。


ベースにパイ生地やフィロ生地を使ったトルタ・サラータは手軽に作れてエレガントなアペリティーボ。

クリスマスの乾杯にお薦めのスプマンテの紹介も、確かにエレガント。


ツナとオリーブのチーズケーキ・サラータ。オ―ブン使わないので人気の夏の料理。



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この話は(CIR)2023年12月号のリチェッタ、“乾杯に添えるアペリティーボ”の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.21

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2026年7月28日火曜日

去勢鶏とクリスマスの乾杯。

(CIR)12月号の記事、今日は“乾杯に添えるアペリティーヴォ”です。

イタリア人にとってクリスマスのディナーは映画になるほど大切なもの。
そしてそのディナーの開幕を告げる乾杯も、大切。大抵はシャンパンで祝います。

映画『クリスマスのチェーナ』のトレーラー。


いつでもどこでも、どんな状態でもするクリスマスの乾杯。


真のクリスマスのスタート。

乾杯に添える1品。まずは3種のポルペッティーネ。
ゆで卵、スカンピ、鴨という個性的な3つの食材で創るプラリネのようなアペリティーヴォだって。日本語のリチェッタと写真はP.20
クリスマスと言えば、去勢鶏のブロードとポルペッティ―ネ。

ジョルジョーネのポルペッティーネ。

エミリア・ロマーニャの名物、トルテッリーニ・イン・ブロードを作る時は、去勢鶏からブロードだけじゃなく、乾杯用のポルペッティ―ネもできます。

去勢鶏のブロード。


去勢鶏はクーネオはモロッツォの名物。クリスマスディナーのために去勢して太らせます。
去勢は、ニワトリは雄が一緒にいると喧嘩するところから、古代ギリシャで考え出された歴史ある解決策。歴史も人間の知恵も詰まってます。とさかがなく、鳴かない静かなニワトリ。(動画の最中、コケともなかない!)大切に大切に育てられます。その運命を考えると悲しいけど、間違いなく人間より大切にされてます。ピエモンテの一つの地域の経済を支え、イタリア中のクリスマスのご馳走になるモロッツォの去勢鶏(カッポーネ)。おいしくいただかねば。


クリスマスの季節は街中のレストランで腕を振るった去勢鶏の料理を出しているそう。ボルツァーノなど北イタリアでクリスマスマーケットを巡ったら、モロッツォで去勢鶏の料理を食べて、ボローニャでトルテッリーニ・イン・ブロードを食べてみたい。キリスト教徒じゃないグルメな人にはお勧め。

ポルペッティ―ネは人気のフィンガーフード。


新年の乾杯にお勧めのスプマンテ。


確かに一年に一度しかスプマンテ飲まないかも。昔、伊勢丹でシャンパン買ったら突然テレビ局のクルーがすごい勢いで物陰から飛び出してきて、なぜシャンパン買ったんですか、て聞かれたことあったっけ。多分、誰かがシャンパン買うところを撮りたかったんだけど、誰も買わなかったんでしょうねえ。超安物のシャンパンで、しかもハーフサイズだったんで、恥ずかしかったなあ。撮らないで―と思いながら顔を帽子で隠してましたが、当日のそのテレビ局のニュースは見まくりました(ww)。もちろん1秒も使われてなかった(www)。スプマンテ買うたびに思い出します。

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この話は(CIR)2023年12月号のリチェッタ、“乾杯に添えるアペリティーボ”の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.20

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