2026年6月10日水曜日

アルゼンチンのイタリア移民の料理、29日のニョッキ。

(CIR)11月号の面白い記事、“世界に伝わったイタリア料理”は。イタリア移民の真の姿が見えるような記事でした。
18世紀末からイタリア人は移民として世界中に散らばりました。そもそも故郷を出て異国に移住する最大の理由は貧しさ。アルゼンチンやオーストリアはイタリア人が多く移民した国ですが、移民先では年に3回ではなく、週に3回は牛肉を食べることができました。外国での食事は、故郷での食事よりずっとましでした。
アルゼンチンで遠く離れた家族との結びつきを感じるのは、故郷で親が作ってくれた料理。祝日の伝統料理もそんな料理でした。
多くの移民たちは移り住んだ地で現地の食材を使い、イタリア料理をイメージする新しいオリジナル料理を考え出し、新しい市場を生み出しました。農民は種をポケットに忍ばせてイタリアの野菜を栽培しました。

イタリア移民の話。



記事の最初の料理は“29日のニョッキ”。
アルゼンチンへ移民したイタリア人が伝えた故郷の料理がベースになっています。
毎月29日にじゃがいものニョッキを作って食べるのは、イタリアからアルゼンチン、ウルグアイ、チリに移民した人々の伝統。
29日は給料日でした。日本なら25日でしょうか。食料の買い置きがなくなる給料日は、経済的にも厳しい日。
この料理は食べ終わった皿にの下に幸運の印としてお金を置くのが習わし。アルゼンチンに着いたイタリア移民が、経済的に厳しくても、到着したばかりの大変な時期のイタリア人を最後のニョッキでもてなそうとしたのでは、と考えられている料理です。
こ、これは、おばちゃんがうるうるしちゃう話です。

アルゼンチンの29日のニョッキの伝統にまつわる物語。出典はアルゼンチンの国民的料理書です。今やアルゼンチンでは伝統的料理になっているのですね。

イタリアのじゃがいものニョッキ。


アルゼンチンのイタリア移民。


ブエノスアイレスのイタリア人街。


イタリア系が多い国、ブラジル。


イタリア移民が広めた料理は、その歴史を知ると胸が熱くなるものばかり。次の料理もそう。

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記事の内容は以前の(CIR)や販売している書籍から引用しています。

動画は日本語の字幕付きでご覧ください。

この話は(CIR)2023年11月号の記事《世界に伝わったイタリア料理》の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.19。

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2026年6月9日火曜日

(CIR)2023年11月号発売しました。イタリア人移民が広めたイタリア料理。アルゼンチン人の70%はイタリア系。

(CIR)2023年11月号発売しました。


11月号の注目の記事は“世界に伝わったイタリア料理”。
イタリア移民が伝えて広まった料理です。
18世紀末からイタリア人は世界中に散らばり、イタリア料理も広まりました。
1976年から1979年の間にリグーリアからアルゼンチンに移民した人は、1861年のイタリア統一時のイタリアの人口と同じ2700万人に達したそうです。
19世紀末の農民のヨーロッパの移民は、ヨーロッパでもっとも貧しい人々でした。
ヨーロッパの移民なんて、まったく知らない世界です。あの地中海の陽気な人々に、こんな歴史があったなんて、初めて知りました。

アルゼンチンの70%はなぜイタリア系なのか。

世界で最もイタリア系が多い国、アルゼンチン。


北イタリアからフランスやベルギーに移民する人もいました。移民だった監督の祖父母のストップモーションアニメ、『犬とイタリア人、お断り』、ひどいタイトル。

『犬とイタリア人、お断り』トレーラー。


ほのぼのするアニメなのに、現実は超厳しい。

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記事の内容は以前の(CIR)や販売している書籍から引用しています。

動画は日本語の字幕付きでご覧ください。

この話は(CIR)2023年11月号の記事《世界に伝わったイタリア料理》の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.18。

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2026年6月8日月曜日

ラツィオのガロフォラート、名物ローマ料理。


コンテンボラリーな地方料理がテーマで、各州の代表的料理を紹介してきました。代表的と言うわりには、聞いたことのない料理ばかりでした。
 さて、ラツィオの代表的料理として選ばれたのは、“牛肉のガロフォラート”です。知ってますか?食べたことありますか?私の場合は、なんとなく聞いたことありますが、食べたことはないです。ガロフォラートという名前は、ガロファノ(丁子/クローブ)を連想させるので、思い出しやすい名前です。

牛肉のガロフォラート、英語ではポットロースト。

ポットロースト。材料も多く、時間もかかって全然現代風じゃない料理。

この料理を現代風にするポイントは、軽くすることと時短。という訳で、焼いた肉にクローブ風味のソースをかけました。クローブと香味野菜のソッフリットに肉の焼き汁とトマトのパッサータを加えて煮た香りの強いソース。
日本語のリチェッタと写真は(CIR)P.111。

ゴールデンウイークを挟んで大分時間がかかっちゃいましたが、今月のリチェッタは一応、これで終了。
次回からは、(CIR)11月号の話です。

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記事の内容は以前の(CIR)や販売している書籍から引用しています。

動画は日本語の字幕付きでご覧ください。

この話は(CIR)2023年10月号のリチェッタ《コンテンポラリーな地方料理》の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.11。

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2026年6月5日金曜日

ラツィオ。観光と料理、歴史で世界中の人を魅了する州。

 “コンテンポラリーな地方料理”が今月の(CIR)のテーマでした。20ある各州の代表的料理を現代人向けにアレンジする、という企画ですが、分かったのはイタリアの各州のバリエーションの豊かさ。州の代表料理も、知らないものばかり。計り知れない奥深さですよ。イタリア料理。
 今日の料理はラツィオ州。ラツィオはもちろんローマのある州。ラツィオの耕された土地はヨーロッパ最大。ギリシャやエトルリアから続く長い歴史と、豊かな産物がある大都市。海も火山由来の湖もあり、丘陵地も山もあり、羊飼いもいます。上質なワインも有名。でも何といっても世界中の人を惹きつける観光と美食の地。

ラツィオの地理。

ラツィオ料理。訪れる度に発見がある地。


ラツィオの話をする時、ローマは別枠にするのが常識。ローマには州に匹敵する豊かな食文化がある。


代表的ローマ料理。



ラツィオの料理とワインを巡る旅。



ラツィオの基本知識を手に入れたら、次は、(CIR)が選んだラツィオ料理の話です。
 
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記事の内容は以前の(CIR)や販売している書籍から引用しています。

動画は日本語の字幕付きでご覧ください。

この話は(CIR)2023年10月号のリチェッタ《コンテンポラリーな地方料理》の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.11。

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2026年6月4日木曜日

ビシェリのトルタ。トスカーナのクロスタータ。

トスカーナを代表する料理として紹介されたのが、トルタ・ディ・ビシェリというケーキ。パスタ・フロッラの生地にお米を砂糖で煮た詰め物をして、縁をビシェリ(棘)形に切ったパスタ・フロッラで飾ったもの。様々なリチェッタを見ましたが、どうも今一知名度が低くてどんなドルチェなのかはっきりしない。要は縁をギザギザ(嘴形)にしたタルト。またはジャムのクロスタータ。

トルタ・ディ・ビシェリ、ビスケリと言うケースも。



ピサのトルタ・ディ・ビスケリ。


クロスタータ用パスタ・フロッラ。


お米のクロスタータ。


ジャムの嘴付きクロスタータ。


定番のクロスタータをモダンにするには、とにかく軽くする。カンディートはカット、チョコレートもカット。でも隠し味にコニャックは加える。ドルチェに強いリキュールを加えて隠し味と呼ぶトスカーナ人好きかも。

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動画は日本語の字幕付きでご覧ください。

この話は(CIR)2023年10月号のリチェッタ《コンテンポラリーな地方料理》の解説です。日本語のリチェッタと写真はP.11。

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2026年6月3日水曜日

トスカーナ。この地ならではの食文化から生まれる名物料理。

カンパーニアを代表する料理はドルチェのババでした。次のトスカーナの料理もドルチェ。ビジェリのトルタです。

トスカーナの地理。州都はフィレンツェ。シエナやピサなどの街があります。ダ・ヴィンチの絵のような糸杉の丘陵地がこの地方のシンボル的風景。マレンマ平野は重要な地域。


マレンマ。


代表的トスカーナ料理。ワインと牛肉は世界中に知られて多くの人を惹きつけるトスカーナの代表的産物。私もトスカーナとの出会いのきっかけはワインでした。でも、ビステッカと出会って以来、トスカーナに行く目的はビステッカ・アッラ・フィオレンテを食べることに変わりました。赤身肉がこんなにおいしいものだとは知らなかった。


トスカーナの産物。


ダリオ・チェッキ―ニはビステッカ・アッラ・フィオレンティーナの伝道師。もはや宗教がかってる。彼の店には世界中から信者が押しかけます。私も、初めて食べて以来、この料理の虜です。彼の牛肉に対する信念はすごい。


今やビステッカはダリオ・チェッキーノの代名詞。


私にヴィンサントの食べ方を教えてくれたのは、フィレンツェでイタリア語学校に通っていた時、同室だったスイス人たち。学校のカンティーナ巡りに参加した時の出来事でした。お酒にビスケットを浸して食べるという方法は、日本にいては、体験する機会は永遠になかっただろうと思います。

ヴィンサントとカントゥッチ―ニ。


トスカーナの代表として選ばれた料理は、ビステッカではなく、ビシェリのトルタでした。
あまり知られていないドルチェで、私もビシェリの意味を理解するのに苦労しました。でも、フィレンツェの象徴のあのビステッカはトスカーナの肉屋とは切っても切れない料理なので、トスカーナの外で、ましてや家庭で作るのはほぼ不可能。

ビシェリのトルタ。トスカーナのドルチェはリキュールをたっぷり使います。このドルチェも例外ではない。酔っぱらわないようにね。


ビシェリの話は次回。

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2026年6月2日火曜日

ナポリのババ・アル・ルム。

地方を太平評する料理を、コンテンポラリーな1品にする、というのがテーマの(CIR)の記事、マイナーな地方が続いた後は、メジャーな地方の登場、最初はカンパーニア州。ナポリがある州で、幸せなイタリアの象徴の地。どーんとそびえるヴェスビオ火山にナポリの漁業とレストランのシンボル、サンタ・ルチアが抱かれた活気あふれる街。アマルフィやカプリのような世界的な高級リゾートもあり、世界中から観光客がやってきます。

カンパーニアの地理。



カンパーニアの文化と料理。




イタリア料理に携わる人なら一度は訪れる州だし、アマルフィやカプリのようなリゾート地は観光で一度は訪れてみたい場所。ピッツァやパスタ、フリットも美味しい地方ですが、この地方の代表的料理として選ばれたのは、“ババ”。

たっぷりのラム酒のシロップをかけるババ・アル・ルム。





ドルチェを食べて酔っぱらう体験をしたのは、フィレンツェのごく普通のパスティッチェリアで。その時はズッパ・イングレーゼだったかなあ。日本でリキュールがかかっているドルチェを食べた経験がなかったので、酔っぱらうとは思ってもいなかったのですが、イタリアのドルチェは、高アルコール度のリキュールを惜しげもなくドバドバかけます。甘いものとリキュールの組み合わせに目覚めた経験でした。気がついたら目が回ってる。でも美味しくてどんどん食べちゃう。それ以来、薄めたリキュールをかけたドルチェでは、物足りなくなってしまいました。イタリアのリキュールのシロップをかけるドルチェは酔わせに来てる。

ズッパ・イングレーゼ。


このドルチェを現代人向きにするポイントは、ノンアルコールなドルチェにして子供にも食べれるようにすること。

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