2024年10月9日水曜日

ペースト・アッラ・ジェノヴェーゼはプラのバジリコが必需品。その栽培方法は徹底的。小さな若葉だけを使います。

イタリアの自慢の食材を紹介する記事(CIR5月号P.39)を解説していますが、モッツァレラの例として取り上げたのが、よりによって“muzzarella ind'à murtetta” という、聞いたこともないクセの強い笹かまぼこ型のモッッァレラでした。多分、知名度的には誰も知らないんじゃないの、と思うようなモッツァレラで、しかも香りが強すぎてピッツァには使わないなんて、攻めてますよねー。モッツァレラのバリエーションなら、普通はブッラータあたりを取り上げますよ。逆にこだわりを感じますねー。

ブッラータの製造過程
ブッラータは袋形にしたモッツァレラにフィオル・ディ・ラッテを詰めて閉じたもの。フィオル・ディ・ラッテは刻んだモッツァレラとヘビークリームを混ぜたもの。その名の通り、フレッシュでクリーミーなバターを食べているようなチーズ。トロトロさが重要で、冷蔵庫に入れてはいけないフレッシュチーズ。産地のアンドリアの店では注文が入ってから造っていました。

次の食材はもっとメジャー。ペースト・アッラ・ジェノヴェーゼです。


このソースのポイントはバジリコ。リビエラ・リグレ産のものが理想的ですが、プラのバジリコの生産者を見学した時は、小さな若葉を使っていました。庭で勝手にぼうぼうに育ったものとは全然違います。

プラのバジリコの栽培

バジリコの違いは常々感じていましたが、さらに本場では、松の実はピサ産、にんにくはインペリア県のヴェッサリコ産、チーズはパルミジャーノかペコリーノ・サルド、オイルはリビエラ・リグレのエキストラ・バージン、塩はシチリアの海塩というこだわり。

地方料理のソースの本、『サルサ・エ・スーゴ

によると、
そのルーツはにんにくのソース、“アリアータ”とくるみのソース、“サルサ・ディ・ノーチ”。

アリアータ

くるみのソース

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2024年10月8日火曜日

チレント国立公園の中のサンクチュアリのチーズ、モッツァレラのモルテッラ包み

(CIR5月号P.39~)の“イタリアの自慢の食材”の解説は、トマト、パルミジャーノ、ワインビネガー、生ハムと続き、今思えば、イタリア料理を作る時に必要な食材ばかりで、イタリア料理入門編と言えるような話になりました。
今回は、モッツァレラ、というか、ムルテッダのモッツァレラです。
muzzarella ind'à murteddaこんなモルタデッラ、初めて聞きました。
どんなモルタデッラなのか、想像もつかなかったのですが、数少ない手がかりは、その産地。カンパーニアのチレント国立公園の中の標高1700mの山で、歴史の古いサンクチュアリとして知られるジェルビソン。
チレント国立公園のサンクチュアリ。

巡礼者たちが歩くジェルビソン山

もう一つのヒントは、モルテッラと呼ばれるパスタ・フィラータのチーズ。南イタリアのチーズの特徴です。

パスタ・フィラータのモッツァレラ造り

なんとなくモッツァレラに似ている響きだし、パスタ・フィラータはモッツァレラの特徴。
カンパーニアの話なので、なんとなくモッツァレラのことかな、というイメージは浮かぶのですが、モルテッラには別の意味がありました。

その正式名はモッツァレラ・ネッラ・モルテッラmozzarella nella mortella。

モルタデッラは野性味が強い水牛のミルクから作りますが、この可愛い牛たちはポドリカ牛。
ポドリカ牛


ミルクを固める作業はモルタデッラそのものですが、成形する形は細長くて大分違います。x笹かまぼこみたい。そして最大の違いは、その細長く成型したモッツァレラを束ねて、なにやら葉っぱのついた枝で包んでいます。この枝がモルテッラです。ズバリ言うなら、記事にもある通り、これはミルトです。

ミルトと言えばサルデーニャではリキュールも造られている地中海の低木の常緑樹のハーブ。
このハーブの特徴は、その香り。香りがとても強いのでピッツァには使わないというモッツァレラです。多孔質ではなくツルツルの葉で、フレッシュチーズの梱包材としては完璧で、独特の香りを保ったまま移動できます。一般的なモッツァレラと比べてもっと乾いて締まっています。

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2024年10月7日月曜日

生ハムの一番美味しい部位はガンベレットこと端っこ。

生ハムやパルミジャーノを、パルマの食文化の観点で見ると・・・。
食の都パルマのシェフが語るパルマの食文化

これはアルタ・クチーナとしてのパルマ料理ですね。

もう少し庶民的な、パルマの日曜日の家庭のプランゾの場合、スタートは、クラテッロ、パルマの生ハム、コッパ、ストロルギーノなどの盛り合わせ、アッフェッターティ・ミスティから始まります。
下の動画は、生ハムをバラの形に盛り付ける生ハムのバラ。

パルマの生ハムのスライス。

加熱しないようにスライサーで生ハムより薄くスライスするクラテッロ。

ストロルギーノもパルマの名物サラミ。クラテッロや生ハムの豚肉の切り落としを使った小型で甘口の高級サラミ。

フェリーノは豚の赤身肉70%と脂身のサラミ。強い香りとデリケートな味が特徴。フェリーノはパルマ県のコムーネ。


これらアッフェッターティの盛り合わせの次は、デグスタツィオーネ用の28、31、36ヵ月熟成のパルミジャーノの小片。
日曜日ごとにこんなディナーを食べてれば、パルマの人は食通になるわけだ。

パスタは、アノリーニやエルベッタのトルテッリなど。
アノリーニは直径2.5㎝の小さなパスタ。伝統的にはクリスマスなどの祝日の料理。

エルベッタのトルテッリ。

生ハムの味のポイントは脂身。肉の部位によっても味が違う。端は締まっていて味が強く、中心部ほど柔らかくて甘い。脂身が入っているともっと甘くなる。一番端のgamberettoの部分は脂肪が少なく、ミネラルやたんぱく質が豊富。

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2024年10月6日日曜日

世界のエノガストロノミ―の憧れ、パルマ。サルメリーア巡りがお勧め。

さて今日のお題は、サルーミの王様クラテッロの食べ方の予定でしたが、
そもそも、クラテッロ・ディ・ジベッロはパルマの食べ物。
なのでその根底にはパルマの食文化があります。
まずはそこからチェックです。

パルマのPV

5分でパルマ観光

2018年の“イタリア料理の年”に制作されたツーリング・クラブ・イタリアーノのイタリアのエノガストロノミアを紹介する番組。

2015年はパルマはユネスコのガストロノミー都市でした。

パルマは世界のエノガストロノミーのリーダーだったんですね。

パリのイタリア(パルマ)の食材を販売して軽食を出すデリカテッセン。

パルマでパルマの食材を一堂に集めた店はサルメリーア。
永遠に見てられる。

サルメリーアの店員さんは意識すんごく高い系。エノガストロノミ―の意識の低いユーチューバーはついてけない。

パルマの詳細で超分かりやすい解説。
教会の壁画をみてマンガみたいと言ってるのにはすごく共感します。聖書の出来事を3Dにした大聖堂の彫像は可愛いって言ってます。パルマのことはハムとチーズの街だって。

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2024年10月5日土曜日

ポー河の沿岸で霧の中から生まれる一番高貴なサルーミ、クラテッロ。

今日のお題はサルーミの王様と呼ばれるクラテッロです。
産地はバッサ・パルメンセ。霧で有名な地方。
寒い季節にポー河の南側のボレージネからコロルノにかけてのこの地方を覆う霧。霧の発生源はすぐ近くを流れるポー河。

ジベッロのクラテッロ。

ジベッロ

この地方生まれの作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディはクラテッロが大好きだったことでも知られている。
なので、この地方のツアーはクラテッロとヴェルディがセットになっている。
下の動画では、ランブルスコを陶器のお椀で飲んでますが、この飲み方が正統派。
個人的にはこの飲み方の動画、超見たかった~。

この地方で秋に催される肉屋の祭りのキャッチフレーズは、“11月には霧が出ますように”。
クラテッロを熟成させるカンティーナの霧で湿った空気は、豚肉にすっきりして甘くてマイルドな独特の風味を与える。
霧の動画探したけど、考えてみれば、霧が出るとあたり一面何も見えなくなるだけなので、動画なかった・・・。でも、霧に包まれる体験は、北イタリアなら比較的頻繁。
 生ハムは塩で水分を抜いて豚肉を保存する。この塩の量が少ないと、保存期間は短くなるが、甘い生ハムになる。塩の量を減らすには、例えばサン・ダニエーレの生ハムのように高度の高い山の上で熟成させる、またはスペックのようにスモークする、などの方法があるが、霧で湿った空気の中で、時間をかけて熟成させる方法は、かなり特殊だ。

クラテッロ用の豚は、ロンバルディアとエミリア・ロマーニャの8つのコムーネで、上質の植物の粉を与えられて育つ。ももの霜降りの尻の部分だけを使う。肉に粗塩、こしょう、にんにく、ワインを刷り込んで休ませ、豚の膀胱に詰めて糸で何周も巻きつけて縛り、水気を切って最低12ヵ月乾かす。30か月以上の場合もある。最初の2か月は風通しの良い環境で、残りは湿度の高い霧の中のような環境で熟成させる。
最終的にはクラテッロは重さが40%減る。

クラテッロの製造過程

クラテッロはルビーレッド色で香りは強く、味は甘くてマイルド。一般的な生ハムより薄くスライスして食べる。次は食べ方の話です。

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2024年10月4日金曜日

パルマの生ハムを造るのは熟成の間に海から吹き付ける乾いたデリケートな風と時間。

トマト、硬質チーズに続くメイド・イン・イタリーの象徴と言える食材は、生ハムprosciuttoです(CIR5月号P.39の記事の解説です)。

パルマの生ハム

パルマの生ハムを生み出すのはパルマの気候。
パルマ
パルマの生ハムの産地はエミリア街道の南側、パルマ県の丘陵地帯の小さな地域。
豚のももに海塩をまぶし、最低10~12ヵ月から長くて3年熟成させる。熟成の間に海から吹き付ける乾いたデリケートな風と時間が生ハムを造る。製造方法や材料には厳格な規定がある。


多くの種類があるイタリア産サルーミ(塩漬け肉)には、DOP(denominazione di origine protetta:保護指定原産地表示)の製品と、IGP(indicazione geografica d'origne:保護指定地域表示)の製品がある。これらはイタリアを代表するものと言うことができる。
 DOPは3つの必要条件を満たした製品で、主要食材(サル―ミの場合は豚肉)の産地、飼育、加工が具体的に決められている地域内で、明確に定められた方法に基づいて行われている。その結果、五感や栄養的特徴が製品に現れている。
 一方、IGPは産地以外の2つの条件を満たしている製品。つまりDOPは子豚の誕生から製品の出荷までがイタリアの中で行われているので、製品の衛生管理が行政の手で最大限把握されている、言い換えれば安全が保障されているということだ。
イタリアにはなぜこんなに様々な生ハムがあるのか。それは労働と戦いが続く古代ローマ時代、栄養価の高い食事が求められ、生ハムはこの要求にこたえることができて、第二次大戦まで常に不足していた貴重な動物性たんぱく源だった。

DOPの生ハムは、ヴェネト、モデナ、カルペーニャなど。
パルマの生ハムDOP

サン・ダニエーレDOPの生ハム

トスカーノDOPの生ハム

サル―ミの王様ことクラテッロ・ディ・ジベッロDOP

クラテッロの話は次回。

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2024年10月3日木曜日

グラナと呼ばれるおろして使うチーズ。

今日の話題は、おろして使うチーズ。典型的なイタリアのチーズ。
料理にコクと複雑な味わいを与え、パスタやリゾットを白く覆うだけでなく、オーブンで焼けば香ばしい色もつく。

パスタのオーブン焼き

シンプルな料理ほど使うチーズによって味が変化するので、チーズのタイプや熟成具合などを料理に合わせて適切に選ぶことが大切。
アマトリチャーナには、長期熟成のペコリーノ・ロマーノが適している。細かくおろしてたっぷりかければグアンチャーレの強い風味にも釣り合う。

リガトーニ・アッラ・アマトリチャーナ

上の動画のアマトリチャーナに使われているのはペコリーノ・ディ・ピエンツァ。

チロル風カネデルリなら、18~20ヵ月熟成のグラナ・デル・トレンティーノが合う。

カネデルリ

グラナ・トレンティーノ


チーメ・ディ・ラパのオレッキエッテには、羊のリコッタ・サラータが合う。

プーリアのオレッキエッテ

リコッタ・サラータ

羊乳のホエイを80~85℃に加熱して凝固させ、水気を切ってプレス、塩を加えて熟成させる。クセのないはっきりした味、羊のミルクやフレッシュリコッタの香り、バター風味、心地よい塩気と酸味。

プーリアのカチョ・リコッタ

リコッタ・サラータは他の硬質チーズに比べてカロリーが低いという利点もある。

そして最も有名なおろして使うチーズがグラナ・パダーノとパルミジャーノ・レッジャーノ。
シンプルな料理ほどチーズの質が重要になる。良質の素材なら卵入り麺のロングパスタにグラナ・パダーノかパルミジャーノを散らしてマイルドなオリーブオイルをかけるだけで完璧な1品。デリケートな手打ち麺の味も堪能することができる。

どのタイプのチーズにも共通しているのは、あらかじめおろしておかない、ということ。乾燥したり、余計な香りを吸い込まないようにするため。

さらに、このタイプのチーズは“パスタ・コッタ”と呼ばれる製法のチーズ。カードを48~55℃で加熱してホエイを出す製法。ペコリーノ・ロマーノもパルミジャーノも、グラナ・パダーのもこの製法。水分の排出量を多くするためにカードを細かくカッティングするのも共通。水分が少ないと、長期間熟成させることが可能になる。


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