今日のお題は今月のワイン。“コッリ・ボロニェージ”です。
コッリ・ボロニェージは、直訳すればボローニャの丘。
地形から独特の食文化が生まれた地域で、ボローニャ、つまり、エミリア・ロマーニャの州都で、肥沃な大地から本物の味が生み出される地方で、ワインの産地としても知られる地域。
2月号では山のワインとして、アルプスやアペニン山脈などのワインを紹介しましたが、山の麓には丘陵地帯が広がっています。丘陵地帯は山から受ける独特な地形的影響と、周辺の都市から受ける人間が作る食文化の影響が組み合わさって、歴史と文化などの複雑な背景があります。
そもそもボローニャはイタリアを代表する美食の街。
ボローニャ
ボローニャの味
コッリ・ボロニェージ
この地域の支配者として歴史的にも有名なのが、カノッサの屈辱で知られるトスカーナ女伯マティルデ・ディ・カノッサ。
マティルデの領地、モンテヴェッリオの中世祭り
カノッサの屈辱は、教皇と皇帝が対立していた時代のできごと。
カノッサ城門で教皇に破門されたローマ皇帝が許しを請う、というできごと。
泣きながらバードレと呼んで門を叩くのはちょっとやり過ぎと思うけど、ドラマとしてはなかなか面白そう。小さな事件だけど、教皇側はローマ皇帝をはだしで跪くほどビビらせた事件として後々まで得意げに言及するようになった。教会と皇帝の対立をよく知ってるイタリア人からすると、面白い出来事だったんだろうなあ。
モンテヴェッリオはコッリ・ボロニェージの管理組合もある町。
コッリ・ボロニェージの名物の話、次回に続きます。
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