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2025年10月22日水曜日

北と南、山と海のイタリア料理。

北イタリアの、代表的なイタリア料理、1品目はフォンドゥータでした。
この料理は、イタリア料理を構成する海と山の料理のうち、山の料理に属するもの。
正確には、あまり低い山ではなく、標高4000mなどの山もある高山地帯、アルプスです。
地中海とアルプスは、北と南イタリアを象徴する地理。
北イタリアは、この高い山のおかげで、厳しい気候と痩せた土地、物流が困難という3重苦に苦しめられ、日常の食事にも制限がある地方。
でも、谷ごとにわずかな材料で作る本質的で個性的な人間と自然の結びつきを象徴する料理が誕生しました。
きのうはヴアッレダオスのチーズ、フォンティーナの話でしたが、山の民は大部分が牛を飼育して暮らしていました。まれに山羊も飼いました。そして牛のミルクからバターやチーズ、リコッタを作りました。牛は肉用ではなく、ミルク用でした。チーズは売って現金収入にしました。

酪農業は近隣国の影響を受けています。
現在高山地帯で盛んに飼育されているブルーナ・アルピーナという品種は、スイスのシュウィーツという州の品種。
スイスのエンガディン地方のパティシエは、まずベネチアに移り住み、そこからイタリア各地に散らばっていき、ジェラートなどを広めました。
16世紀初めのベルガモの羊飼いはレンネットの使用方法をスイス西部の牛飼いから学んで高山地帯全域に広め、ヴァッレダオスタではフォンティーナが生まれます。

放牧から帰るスイスの乳牛。



ブルーナ・アルピーナの手作業の乳搾り。

これはスイスの風景ですが、北イタリアにも共通のイメージ。

山の料理の代表は、ポレンタですが、とうもろこしが新世界から北イタリアの渓谷に届いたのは18世紀半ばのこと。

北イタリアのポレンタ。

とうもろこしの栽培は山の食生活を根本から変え、古い穀物のお粥が消えます。
18世紀には南米からじゃがいもが伝わります。寒さに強く、冬も長期間保存できて、山の土壌に適応したじゃがいもは、山の上でもっとも栽培量の多い野菜になります。
じゃがいもは、伝わった当初、ハンセン病を引き起こしたため豚の餌とされます。しかし、度重なる飢饉、特に1815年の大飢饉では山の住民を飢えから救います。
高地で一番普及している穀物はライムギです。

このように慣れ親しんでいるイタリア料理とはかなり違うけど、これも立派なイタリア料理。新しい本は毎週末に紹介していますが、その中の一部を紹介。

スローフードの本に海と山の料理がテーマの本がありました。

南イタリアがテーマの本、『スッド・グランデ・クチーナ』
夏と海の料理、『ブルー・リチェッテ・ディ・エスタータ・イタリアーナ』

山の料理『クチーナ・ディ・モンターニャ』

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毎週末は新書籍の紹介です


new『スッド・グランデ・クチーナ(南伊・山・海)』

【地方料理、シリーズ】

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』という地方料理の本としては最高の雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
このブログはこの解説のビジュアルガイド。お手元に用意してご覧ください。
(CIR)は毎月日本語に翻訳している力作です。イタリア発の地方料理の情報は、昔の有名書籍が売り切れて入手困難になっている昨今ではとても貴重です。
さらに、イタリアの情報はとても詳細。観光の役に立ちます。
私のイタリア料理の知識は、すべて長年読み込んでいるこの本から得たものです。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。

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2025年3月22日土曜日

イタリアで一番有名な女性料理人、ペトロニッラ、またはドット―ル・アマル。

(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ぺぺ』というイタリアの料理月刊誌の記事やリチェッタを日本語に翻訳した小冊子です。丸ごと1冊というのはなかなか無理で、あまりにも専門的な、イタリア人でないと理解できないような記事は、省いたりしています。11月号の記事にも、そういうものがありました。
その一つが、“I DOLCI INGANNI DI PETRONILLA”という記事です。
記事の解説には、
「150年前に生まれたイタリアで一番有名な女性料理人。リチェッタと秘訣を集めた『cucinari』は時代を先取りした女性の肖像と言える」とあります。

その女性は、PETRONILLAペトロニッラという名前。聞いたことないなあ。イタリアで一番有名な女性料理人かあ。記事を読むと、ペトロニッラというのはペンネームで、本名はアマリア・モレッティ・フォッジャAmalia Moretti Foggiaまたはドット―ル・アマルだそうです。
この名前で調べてみると、ウィキに彼女の名前がありました。こちらです。

彼女はボローニャ大学で医学部を卒業した3人目の女性だそうです。
彼女の生い立ちについてはwikiに詳細に記述されています。すごい才女で、薬草医の娘で、
40年間小児科医として働きました。
彼女は自伝本の中で、
「自然は友人であり、私たちが自然を尊重し、その秘密と可能性を知ろうとすれば、私たちを救う」と述べています。
幼いアマリアは勉強しながら育ち、弟たちの世話をし、自由時間の多くは家族の薬局「ファルマシア・ディ・サンタ・ルチア」の奥の部屋で過ごし、父親がハーブでポーションを作っているのを観察し、メモを取っていました。その後、彼女は最終的に「ドットール・アマル」というペンネームでそのすべての情報を本にして発表します。
ドット―ル・アマルのことも、その本のことも、全然知らなかったけど、記事によると、1872年にマントヴァで生まれ、1947年にミラノでなくなっています。その
著書は、ドメニカ・デル・コリエレから1939年に出版されました。
小児科医だったドット―ル・アマルの関心は、栄養失調に苦しむ子供たちに向けられていました。彼女はまた、患者の母親が暴力的な夫から自立するのを助け、工場で有毒ガスを吸い込んだために病気になった女性労働者を治療しました。
恵まれない人々の生活を改善することを目的とした彼女の貢献には、健康的な食事についての知識を広めることを目的としていました。
イタリアで収穫量の多い小麦を開発した人は、ノーベル賞に値するとして尊敬されていますが、こんな小児科医も、料理の世界から社会に大きな影響を与えた人として尊敬されているんです。

ペトロニッラの名前がある古い料理書を紹介する動画がありました。

本の中から“節約”ヴィテル・トンネのリチェッタを訳してみます。
材料/4人分
子牛ランプ・・1㎏
オイル漬けツナ・・260g
オイル漬けアンチョビ・・80g
塩水漬けケッパー・・60g
ジュニパー・・4粒
レモン・・2個
玉ねぎ・・2個
クローブ・・2個
セロリ・・1本
バター、ローズマリー、白ワイン、EVオリーブオイル、塩、こしょう

・子牛肉に塩、こしょうを揉み込み、鍋で裏返しながらバターで7~8分焼いて全体に均質の焼き色をつける。
・玉ねぎとセロリを薄く切り、鍋でバター50g、糸で縛ったローズマリー2枝、アンチョビ、クローブ、ジュニパーでしんなり炒める。
・焼いた肉を加えてワイン1/2カップをかけ、蓋をして2分なじませる。
・1時間15分焼く。中央が65℃になったら焼き上がり。
・子牛肉を取り出して完全に冷ます。冷蔵庫の場合は12時間かかる。
・焼き汁からローズマリーを取り除き、ツナ、ケッパー、油100g、レモン汁2個分と一緒にミキサーにかける。レモン汁は多いように見えるが肉にかけるとバランスが取れる。
・肉を薄くスライスし、ソースをかけてケッパーベリー、オイル漬けきのこ、ハーブなどで飾ってサーブする。

伝統的なヴィテッロ・トンナート■■■


(CIR12月号)はまもなく発売です。
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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2022年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2022年の号からできます。
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2025年1月28日火曜日

ベンと鍋の生活を送りながら料理書を執筆したイタリア家庭料理の父、ペッレグリーノ・アルトゥージ。

今日から(CIR2022年10月号)のビジュアル解説です。
今月のリチェッタは、“アルトゥージの料理にインスパイアされた家庭料理”。
ペッレグリーノ・アルトゥージは、イタリアの家庭料理の創始者と見なされ、イタリア家庭料理の父と呼ばれる人です。
そもそもは、1891年に彼が自費出版した本『L'ascienza in cucina e l'arte di mangiar bene』がすべての始まりでした。
イタリア料理を学ぶ人なら、一度は読んだことがある本。
でも、多分、思ってたのと違う、となって、大半の人が読むのを断念しちゃうのでは。
なにしろこの本は、料理の本というよりは、彼の独特の個人的コメントが全ての料理に記されていて、あのとんでもないノリについていくのが最大の試練。私も何度も挫折しました。
でも、記事を読む限り、彼は朝から晩まで料理と研究に取りつかれていて、ペンと鍋の生活を送っていたそうです。読書が大好きで、友は少ないけれど彼らは親友でした。彼が信頼していたのは猫だけで、猫に最初の本を捧げています。
リチェッタには475番から790番までの番号が付けられていて、例えば、アルトゥージの525番、という風にい言えば、どの料理か、イタリア人ならある程度分かるというシステム。
料理はどれもアルトゥージによって試作、味見されています。
記事によると、時には失敗してリチェッタを変えることもあったそう。
さらに衛生、経済、味の良さという、当時の中産階級と大衆料理の3つの基礎に注目していた。
彼の本を読もうとした人なら、その料理を作るということがとても貴重な試みだということが分かります。
この記事の料理は、どれも貴重なものです。

アルトゥージの一大研究センター、カーザ・アルトゥージ作成のペッレグリーノ・アルトゥージのドキュメント。

彼はエミリア・ロマーニャのフォルリンポポリという村の出身で、カーザ・アルトゥージもここにあります。
フォルリンポポリ

アルトゥージとカーザ・アルトゥージ■■■



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2025年1月26日日曜日

(CIR)クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ2022年10月号

(CIR2022年10月号)まもなく発売です。



10月の料理は、“アルトゥージの料理にインスパイアされた家庭料理”。
アルトゥージは各地の伝統に基づいたイタリア家庭料理の創始者、として広く愛されています。イタリア家庭料理のベースが、1891年に自費出版した『la scienza in cucina e l'arte de mangiar bene』というイタリア最初の家庭料理の本。イタリア人によって書かれた旬の食材がベースのシンプルなイタリア料理の本で、初版以来10版を重ね、翻訳されて世界中で出版されています。
カーサ・アルトゥージは彼の研究成果を広く知らしめるカルチャーセンターで、会議などによって彼のやり方を知ることができる場所。イタリアの伝統料理のスペチャリタや家庭料理を学びながらプロの料理人としての可能性や情熱を確立させることができる研究機関。地元の伝統や食材を学びながら、地元の価値を高める方法を知ることができます。
アルトゥージのリチェッタには個人的なコメントによる物語のような趣があり、リチェッタには475から790番までの番号がついています。

イタリア家庭料理の父、ペッレグリーノ・アルトゥージ。

彼の本の料理を知ることは、イタリア家庭料理の基礎の基礎を知ることに他ならないのです。
記事にもある通り、この本は彼をかなりの有名人にしましたが、彼は有名になりたくてこの本を書いたのではなく、本が好きだったから本を書いたのです。
朝8時に起床して夕食まで座っていました。夕食の後は再び本にとりかかります。ペンと鍋の生活だったのでした。
リェッタはすべて実際に調理し、彼が信頼していたのはアシスタントの料理人と2匹の猫だけでした。この猫に、彼は最初の本を捧げています。
料理は全て味見しましたが、時には失敗することもありました。
キッチンは彼にとって勉強の場で、友は少ないけれども彼らは親友で、夕食の招待は時々受ける。読書が大好きで、死ぬときは、ヴェルギリウスの叙事詩、『アエネイス』を読んでいたいと語るほどでした。

カーサ・アルトゥージ

アルトゥージのリチェッタは、まさにイタリアの家庭料理の基本。アルトゥージの何番、と言えば、どの料理か分かる人には分かる、というものですが、彼の本は、料理書とは思えないような、彼独特の言い回しの個人的なコメントも特徴。それがこの本を読みにくくしている要因にもなっています。今回の『クチーナ・イタリアーナ』誌の記事は、彼の実際の料理を再現した貴重な記事です。

さらに注目の記事は、『パスタ・エ・パターテ』。イタリア家庭料理の基本の料理の歴史やバリエーションなどを詳しく特集しています。

“イタリア料理のアイコン”は、ドン・アルフォンソをカンパーニアの重要なシェフにした“リガトーニのヴェズヴィオ”です。
さらに、ピアチェンツァのシェフ、イサ・マッツォッキのリチェッタやピエモンテのボッリート・ミストに欠かせないソース、“クーニャ”などの地方料理の話題も取り上げています。
ワインは“グットゥルニオ”。ガイドはアミアータ山。
栗とポルチーニの産地として有名なこの山は、秋の主役の一つ。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2022年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
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定期購読は2022年の号からできます。
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2023年11月24日金曜日

EUで唯一のIGPのきのこ、ボルゴタロのポルチーニ。イタリア地方料理書の特別価格販売のご案内。

今日のお題は。(CIR9月号)から、“ボルゴタロのポルチーニ”です。

北から南まで、イタリアはキノコに恵まれた国です。
中でもポルチーニの産地として有名なのが、パルマ県とマッサ・カッラーラ県の間の広大な森林地帯。アペニン山脈の尾根に達し、標高1800mのモンテ・ビエに接するマルケが誇るメイド・イン・イタリーを代表するきのこ、ポルチーニの産地です。
ボルゴタロBorgotaro。

ボルゴタロのポルチーニはEUで唯一のIGP製品。
ポルチーニの収穫祭が行われるボルゴタロでは、ポルチーニの季節になると、住民のテンションもちょっとおかしくなる。

ボルゴタロの収穫祭。ポルチーニ好きなら一度は行って、食べてみたい。


2023年11月のポルチーニ。よく似た形の有毒のキノコも多いので、キノコ狩りには必ずエキスパートと一緒にいくこと。



今日は突然ですが業務連絡があります。
イタリアの地方料理シリーズの“グリバウドのグランデ地方料理シリーズ”、全18冊を、セットで特別価格で販売いたします。このシリーズは、コンパクトにまとまった小型の本ですが、内容は濃く、充実しています。写真も、各州の食文化についての解説もあります。
2010年の出版以来人気のシリーズです。新品はすでに売り切れで、現在は中古品のみが販売されています。
イタリアの新しい地方料理書がまったく出版されなくなって以来、ほぼ唯一の全国20州を取り扱ったシリーズで、自ら大事にコレクションしている料理愛好家が多く、今回は、ラッキーなことに中古全シリーズを入手することができました。
ただ、さすがに発売から10年以上経過しているため、経年劣化が認められるのは否めません。そこで、ブログをご覧いただいている皆様向けに、シリーズ全18冊を特別価格で販売させていただくことにしました。通常価格から15%引きです。詳しくはこちらのページをご覧ください。
なお、この特別価格は2023年末までのご案内で、売り切れ次第終了となります。ぜひこの機会にどしどしご利用ください。

ご注文は下記のページのフォームよりどうぞ。なお、ご注文の際は通信欄にコード番号「cpb3515」とご記入ください。


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2023年10月18日水曜日

ガブリエレ・ボンチのビテッロ・トンナートの具のピッツァ・ファルチータ

ガブリエラ・ボンチの季節の食材のピッツァやパン、フリット、保存食の本、『マードレ・ピッツァ』から、秋のリチェッタを1品訳してみます。
“ファルチータ・ビテッロ・トンナートFARCITA con Vitello Tonnato”。
『私が子供の頃、ビテッロ・トンナートはどこにでもあった。家族の夕食にも、レストランでも、どこでも出していた。すべてのおばちゃんには、自分のビテッロ・トンナートのリチェッタがあり、それをがっちり守っていた。80年代にピエモンテで生まれたビテッロ・トンナートは、イタリア中に広まり、主に夏の夕方に食べた。それを美味しいソースにアレンドした。』

材料/30×30㎝のベーキングトレイ1枚分
ピッツァ生地・・500g
子牛のランプ・・1本
ケッパー・・50g
ゆで卵・・2個
マグロ・・200g
EVオリーブオイル、塩

・肉に塩少々を揉み込み油を薄く塗り、オーブンで肉1㎏につき20分焼く。冷めたら薄く切る。
・サルサ・トンナータを作る。ゆで卵の卵黄、ケッパー、マグロをミキサーにかけながら油を少しずつ加えてクリーミーなソースにする。
・ピッツァ生地を2つに分けて伸ばし、1枚をベーキングトレイに敷き込む。油を少々をかけ、もう1枚の生地をのせる。最高温に熱したオーブンの下段に生地を入れ、7~8分焼く。ベーキングトレイを中段に移して必要なら温度を下げて10分焼く。
・2枚の生地をオーブンから出して余分な蒸気を飛ばす。

・粗熱が取れたら下段にサルサ・トンナータを広げ、子牛肉の薄切り(約25~30枚)をのせてサルサを少量玉状にしてのせる。ケッパーで飾ってもう1枚の生地をのせる。
※ビテッロ・トンナートはロースト・ビーフと比較されるが、ロートビーフは、まず肉を焼いて肉汁を閉じ込めるが、ビテッロ・トンナートは加熱時間が短く、中心はレアに仕上げるのがポイント。

ベースの生地/(初級をマスターしたマスタークラスの人向け、手に入れにくい材料ははぶいた)
0番の軟質小麦粉・・1㎏
水・・750g(小麦粉の75%)
EVオリーブオイル・・30g
塩・・30g
生イースト・・10g(ドライイースト4g)

・子供向き生地の場合は水を600gにする。
・0番の小麦粉の代わりに全粒粉を使ってもよい。粉の精製度が粗いと水がもっと必要になる。

ガブリエレ・ボンチのピッツァ・レッスン。

初心者向け。



紹介したのは本のリチェッタのほんの一部ですが、シチリアのスフィンチョ―ネの話は、このへんにします。
次回は(CIR8月号)のリチェッタに戻ります。
季節がどうなってるか、見当もつきませんが・・・。


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ブログ『リブレリア・クレパッソ』(クレアパッソに入荷した本)
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2023年10月17日火曜日

地中海地域にとって秋はワインとオイルの季節。夏が終わると収穫と新ワインの季節がやってくる。

生地の巨匠ことピッッァイオーロのガブリエレ・ボンチの本は、もう1冊在庫があります。
マードレ・ピッツァ

という本です。
ボンチ氏の祖父は農民で、彼もその跡を継ぎたかったそうです。
彼にとって、ピッツァは大地と結びついた食べ物。
その思いは、彼のピッツァからも強く感じ取れます。

ローマの彼の店、ピッツェリウム。

『マードレ・ピッツァ』は、ピッツァの基本から、食材に対する向き合い方をまとめた本で、季節ごとのリチェッタ、その保存食、フリット、といったテーマのピッツァと食材のリチェッタが集められています。特に野菜は彼にとっては身近な食材であったことが分かります。

『農民の息子である彼にとって、秋は春に目覚めるための休息の期間で、地中海地域全域では、ワインとオイルの季節です。夏が終わると収穫です。そして新ワインと料理に多用されるモストの季節です。気候によって、収穫は8月末~11月まで続き、町では厳格な作法にのっとった儀式が行われる。ぶどうを栽培する者にとっては、1年間の重労働の結果で、ワインの出来は、人間の手による調整の結果でもある。土壌、降雨量、日射量などがぶどうの糖分を決定し、ワインの出来を左右する。その成果は収穫によってはじめて明らかになる。
9月から11月の森に振る雨は、きのこの季節を生み出す。さらに栗、柿、カルド・ゴッボの季節がやってくる。そして最後に盛大なフィナーレが待っている。10月~12月のオリーブの収穫だ。オリーブを適切な時期に収穫することが、オイルの味を決定するのでオリーブの収穫は儀式とされるくらい大切だ。

ぶどうの収穫。

オリーブの収穫。

 つまり秋は重要な季節だ。春より重要とも言える。季節の最後のフルーツを食べた後に、土壌は、次の種まきに備えだす。良い収穫のための基本的な作業だ。この休息期間がなければ、何も実らないのだから』
次回はリチェッタを訳してみます。

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ブログ『リブレリア・クレパッソ』(クレアパッソに入荷した本)
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2022年5月1日日曜日

アルトゥージが広めてイタリアの定番ドルチェになった松の実のケーキは、トスカーナとロンバルディア両方のPAT製品。

(今月のCIR/2020年7月号)、リチェッタはドルチェに移りました。
この記事は、イタリア料理の定番を紹介するもので、中でも家庭で手作りされてイタリア人が子供のころにお母さんが作ってくれたお菓子として温かい思い出に包まれている幸せなドルチェです。

それをペレグリーノ・アルトゥージが『La scienza in cucina e l'arte di mangiar bene』(1891)にまとめたリチェッタです。
アルトゥージは1820年8月4日エミリア=ロマーニャのフォルリンポポリ生まれ。各地の地方料理をイタリア料理として1冊に集めたこの本は、統一イタリアの初めての料理書という評価を得て、アルトゥージは統一イタリア家庭料理の父と呼ばれるようになりました。
各料理に彼独特の考え方のユニークなコメントが加えられていることも人気になりました。
本に取り上げられた料理は多くの人が作ってイタリア中に広まりました。
彼の本の影響は莫大でした。
このドルチェの記事はそろそろ生誕200周年というタイミングで取り上げられた記事です。
アルトゥージとイタリア料理の研究機関、カーザ・アルトゥージも生誕200周年を祝いました↓。

松の実のケーキ/torta coi pinoliに彼が加えたコメントは、“一部のパスティッチェリーアでは大人気になったケーキだが、あまりの人気に、これはソルボンヌ大学の教授が発明したもの、と言い出す者もいた”

ソルボンヌ大学をノーベル賞に替えれば現代でも十分通じるようなコピー。

アルトゥージのリチェッタがイタリア中に広まり、今では定番として定着していますが、そのルーツはトルタ・マントバーナというマントヴァ(ロンバルディア)のケーキのようです。

トルタ・マントバーナ/Torta mantovana

材料/直径22~24㎝のトルタ1台分
00番の小麦粉・・170g
砂糖・・170g
溶かしバター・・150g
卵・・1個
卵黄・・4個
塩・・少々
ノーワックスレモンの皮
皮むきアーモンド・・60g
松の実・・30g
バニラシュガー

・バターを弱火の湯煎にかけて溶かし、冷ます。
・アーモンドを親指と人差し指で固定して厚く3~4枚スライスする。
スライスしたアーモンドと松の実を混ぜる。
・室温の卵と卵黄、塩少々、砂糖、レモンの皮のすりおろしを白くなるまで5~6分ホイップする。
・ふるった小麦粉とバターを少量ずつ加える。
・直径22~24㎝の浅い型にバターを塗って小麦粉をまぶし、生地を入れて平らにする。
・表面にアーモンドと松の実を散らす。
・180℃のオーブンで30分焼く。冷めたら方から出してバニラシュガーを振りかける。
朝食としてサーブしてもよい。

1001スペチャリタ・デッラ・クチーナ・イタリアーナ

には、トルタ・マントバーナについてこう書いてありました。
トルタマントバーナはマントバ生まれのドルチェだが、トスカーナのプラートのドルチェとして知られている。プラートはロンゴバルド族に支配されていたことがあり、彼らによってリチェッタがマントバに伝えられたと考えられている。ロンゴバルド族はロンバルディアの語源にもなったゲルマン民族。
1490年にリチェッタをトスカーナに伝えたのはゴンザーガ家のフランチェスコの妻、イザベラ・デステだと伝えられている。
彼女はルネサンス期のイタリアの政治、社交界、芸術をリードする女性として知られるスーパーな女性。
イザベラは、フィレンツェに滞在するローマ教皇レオ1世を度々訪れていて、その際、メディチ家を訪れていた。その時にイザベラがメディチ家にこのドルチェのリチェッタを教えた、というもの。実際、現在このドルチェは、トスカーナとロンバルディア両方のPAT(prodotti agroalimentari tradizioneli italiani 地方に根付いた典型的な製品)に認定されている。
torta di pinoli のリチェッタは(CIR/P.12)。
アルトゥージがマントバの修道女に教えたとか、トスカーナの友人のパティシエに開店祝いに教えた、という説もあります。



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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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クリスマスのオリジナルドルチェ

今日からの(CIR)の記事は、“クリスマスのオリジナルドルチェ”です。 クリスマスのケーキと言えば、ブッシュ・ド・ノエル。 クリスマスの丸太というその意味からは、パネットーネの話で登場した、ミラノのクリスマスの伝統の儀式を思い起こさせます。ブッシュ・ド・ノエルは、イタリアでもクリ...