今日の話題は、(CIR4月号)で紹介した二人のシェフのうちの一人、31歳のダヴィデ・ナンニシェフです。記事の日本語訳はP.19。
彼の故郷はアブルッツォのマイエッラ地方カストロヴァルヴァという村です。
マイエッラはアブルッツォにある中央アペニン山脈の山塊。最高峰のモンテアマロは標高2793m。国立公園になっていて、手つかずの自然の宝庫。
マイエッラ国立公園。
アブルッツォの美しい場所ベスト10。
シェフは、ラクイラ県の中世の魅力的な村、カストロヴァルヴァで生まれ育ちました。
この村は、30年代に、ある有名人が住んだ村です。
彼はマウリッツ・エッシャー。とても独創的な作品を残したオランダ人の画家です。
その名は一度は聞いたことがあるはず。彼はイタリアで暮らした時期を生涯で最高の時期と語っている。
カストロヴァルヴァ
この天才はイタリアの大自然の中で非現実的な世界を生み出していたんですね。数学的な発想とイタリアの自然がどう結びつくのか、かなり不思議ですが、あらためて彼の作品を見てみると、見事にあの大自然が描かれていました。
マイエッラ山脈の稜線に一握りの家が建つ村で、ダヴィデ・ナンニは祖父が始めたレストランを引き継いで暮らし、ヤギを飼育して料理を作っています。
ダヴィデは、ロンドンで修業したこともあったそうですが、なんと競争が激しすぎてストレスになり、20㎏も痩せて故郷に戻って家業を継いだそうです。
ロンドンは、イタリアの若者が働きに行く代表的な海外の街。実は私も、卒業旅行のバックパック一人旅のスタートの街として選んだ地です。そこで、初めてヨーロッパの首都の厳しい現実を知って、その物価の高さに驚き、生まれて初めて孤独を感じたり、マックでイギリス人のおばちゃんに話しかけられて、外国で地元の人と話す楽しさに気づいたのでした。
とにかく、タフでないとヨーロッパで一人旅なんてできない、と強く感じた旅でした。(CIR)には小羊を抱きしめるシェフの写真を載せましたが、この優しい彼が20キロもやせて、野生のワイルドなシェフと呼ばれる道を踏み出した第一歩の裏には、強烈なカルチャーショックがあったはずです。
アブルッツォの伝統料理。
アブルッツォ風カルボナーラを作るダヴィデシェフ。
彼の料理、次回に続きます。
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ブランカート・クチーナ・シチリアーナ”シリーズ
スローフードのスクオラ・ディ・クチーナシリーズ
『スーゴとソース』
『ハリーズ・バー』
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