2025年8月9日土曜日

フランチェコルタDOCGはラベルにスプマンテとかメトド・クラシコといった表記が一切ない。フランチャコルタという名前には品質も醸造方法もすべてが含まれているので、それ以外の記述は禁じられているのだ。プライド高そうなワイン。

今日のお題は、シチリア発の世界的人気のストリートフード、アランチーニに合うワインです。
(CIR4月号)の記事で、アランチーニと組み合わせたのは“フランチャコルタ・ウベルティ・キンクエ”でした。

フランチャコルタ

フランチャコルタ・ウベルティ
動画で飲んだ気分に。

フランチャコルタはローマ時代にはすでに上質のワインができる条件を備えた土地と言われていた。しかし、現在のようにシャンパンのようなワインとして広く知られるようになったのは、1960年代になってからのこと。シャンパンのようなワインとは、ボトルの中で発酵させる製法を用いていることを意味する。
 一度フランチャコルタがスプマンテに適する土地ということが証明されると、それまでスティルワインを造っていたメーカー゛次々とスプマンテ造りに取り組むようになった。やがて厳格な規律が作られ、1995年にはDOCGとなっている。

DOCGとなったフランチャコルタのラベルには、“メトド・クラシコ”や“メトド・トラディツィオナーレ”、あるいは“スプマンテ”という表記は一切ない。“フランチャコルタ”と記せば、その中に、品質も醸造方法もすべてが含まれているため、それ以外の記述は全て禁じられているのだ。

フランチャコルタ



フランチャコルタがあるのはロンバルディアのブレッシャ県のイゼオ湖に面している。土壌は氷河期氷堆石からなり、泥、ミネラル、砂利を多く含むぶどうの栽培には理想的な地。フランチャコルタた独特の気候もワイン煮重要な影響を与えている。
その名前は、おそらく中世にこの地域にあった修道院が領主に税金を払っていなかったことに由来すると考えられている。免税地区という言葉が時とともに変化したというもの。

フランチャコルタの修道院の一つ。


フランチャコルタのワイナリーは見学可能なところも多く、ストラーダ・デル・フランチャ協会では見学可能なワイナリーのリストも提供している。修道院巡りもいいけどもちろんメインはテイスティング。

イゼオ湖


フランチャコルタに使用されるぶどうは、シャルドネ、ピノ・ネロ、ピノ・ビアンコの3種類。完熟したぶどうを8月数に手作業で摘み取り、すぐにソフトに圧搾する。モストを発酵させて糖分がアルコールに変わったら、濾してキュヴェを造る。キュヴェとは年の違うワインを慎重にテイスティングしてミックスさせて作ったフランチャコルタのベースとなるワイン。これに“ティラッジョのシロップ”(砂糖と酵母の溶液)を加え、厚いガラスのボトルに入れて二次発酵させる。出来上がったスプマンテはここのボトルのまま出荷される。
 二次発酵中、ボトルは11~13℃の暗いカンティーナに寝かさせる。ゆっくりと発酵が進む間に、細かい泡が発生する。ワインが酵母に触れている期間は最低18ヵ月で、長くて数年。この間に独特の香りが生まれるてフランチャコルタ特有のブーケになる。
 フランチャコルタの特徴は細かくて持続する泡、豊かな麦わら色、強い酵母の香り(パンの皮の香り)、デリケートなフルーツやスパイスの香り。心地よく締まった、フレッシュな味。
組み合わせる相性のよい料理は、地元の湖や丘陵地の産物、淡水魚、きのこ、コーン、牛肉の料理など。


フランチャコルタ、ビギナーズガイド


フランチャコルタのストラーダ・デル・ヴィーノ。



北のイタリア唯一のDOCGのスプマンテをシチリアのストリートフード、アランチーニと組み合わせる、という大冒険、いいかも・・・。


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フランチェコルタDOCGはラベルにスプマンテとかメトド・クラシコといった表記が一切ない。フランチャコルタという名前には品質も醸造方法もすべてが含まれているので、それ以外の記述は禁じられているのだ。プライド高そうなワイン。

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