今日のお題はマルサラです。
マルサラは、アフリカとの結びつきが強い歴史のあるシチリア西部、トラ―パニ県の街。
マルサラの有名ワイナリー、フロリオ。
マルサラの歴史。
アフリカとの結びつきが強かったマルサラが、ある事件がきっかけに、イギリス人との強い結びつが生まれて、街の運命が変わりました。
マルサラワインとは。
マルサラはお馴染みのワインだけど、マルサラとは何か、という話になると、とても複雑。
話をする前に、最低限、マルサラが酒精強化ワインだということは知っておきたい。
そもそも、酒精強化ワイン(イタリア語ではvino liquoroso、英語ではfortified wine)とは、輸送のための長い航海の間、ワインの品質を保つために、ワインのアルコール度を高めたもの。具体的にはエチルアルコールや蒸留酒と砂糖を混ぜたものをワインに加えた。
こうして生まれた酒精強化ワイン。
マルサラの他に、ポート、シェリー、マデラなどが知られている。酒精強化の方法は様々。
酒精強化ワインとは。
シェリーは、アルコール度か高くて甘いワイン。アガサ・クリスティーのミステリーで、イギリスのご老人たちがこれらのお酒を家に常備して、みんなで大いに楽しんでいる姿を知って、私も年取ったら知り合いたちとたしなみたいなあ、なんて思っていました。イギリス人には欠かせないお酒のようですが、シェリーやポートを飲みながらご近所とおゃぺりして殺人事件を解決しちゃうイギリスのおばあちゃん、カッコいい~、飲んでるお酒もカッコいい~と、私にとっても、いわば憧れのお酒だったのです。
ポルトガルのポルトは、伝統的には数種類の赤や白ぶどうを足で潰し、モストが発酵を始めてから数日後にエチルアルコールかブランデーを加える。これを樽やボトルで熟成させる。
アンダルシアでは、芳醇な香りで複雑なシェリー、またはへレスが造られている。干したぶどうを使い、発酵の過程でアルコールを加えて熟成させる。
マデラは生産地であるポルトガルの島の名前。赤より白が上質で、サトウキビ糖を加える。
酒精強化ワイン造りには、ソレラシステムが用いられている。soleras は地面に近いという意味
上段にある若いシェリーの樽から下段の古いシェリーを補填していくというもの。
ソレラシステム。
こうした複雑な過程を経て、あの美味しい酒精強化ワインが生まれるんですね。ここまででもかなり複雑ですが、さらにマルサラにはとても面白い歴史があります。
その話は次回。
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