今日はプーリア風フォカッチャの話。
でもその前に、そもそもフォカッチャとは何、という大問題があります。
とても基本的な問題ですが、わざわざ考えるでもなく、なんとなくわかっているのでスルーしてきたようなこの話題。
取り上げると、多分大変なことになるだろうなあとは思いますが、いい機会なので、スッキリさせるためにも、ちょっと調べてみよう、と思いたった今日この頃です。
スローフードのとても役に立つ本、“スクオラ・ディ・クチーナ”シリーズに、『パーネ・ピッツェ・エ・フォカッチャ』という本があります。
今日は、この本から、フォカッチャの部分を訳してみます。
まず大前提。
フォカッチャは、パンです、よね。
この本では、フォカッチャはパンの一種ですが、ピッツァと同じように、パンの中でも独特の種類に分類しています。
フォカッチャの語源はfocus。
火の上で焼いたものという意味の古代の食べ物を意味しているようです。
一方、ピッツァの語源は様々な説がありますが、pinzaやpitta。
南伊の中世ラテン語で、紀元1000年以前にはフォカッチャという意味でも使われていました。
という訳で、フォカッチャとピッツァは、限りなくよく似た食べ物だったようです。
薄く伸ばしたパン生地をかまどで焼いたものです。
ヨーロッパやアジア全域に同様の食べ物が普及していました。
熱くて汁の多い料理から指を守るために、パン生地を薄く伸ばして皿として使ったのです。
なるほど、これが、パンからフォカッチャやピッツァへと進化した理由なのですね。
そしてさらに、各種の具や調味料を加えてリッチにするという形で、イタリア各地で独自に進化していきます。
農村部では、サラミや肉の煮込みなどのリッチな具をはさんで食事にするようになりました。
リグーリアのフォカッチャは、軟質小麦粉の発酵生地をオリーブオイルと塩で調味しました。
甘いバージョンもある中部イタリアのスキアッチャータ。
ドーナッツ形で具入りのカラブリアのピッタ。
ピッツァは、中~南イタリアの代表的なフォカッチャ。
こうやってみると、ピッツァもフォカッチャもルーツはパンですが、ピッツァは具をトッピングする方法に進化して、フォカッチャは具を生地に混ぜ込んだりはさむ形に進化したんですね。
でも、『スクオラ・ディ・クチーナ』によると、フォカッチャは、平らに伸ばして熱した石にのせて焼く、という簡単な方法で作ることができるところから、パンより前に、つまり発酵やオーブンの発明の前に存在した、という説もあるそです。
ピアディーナのように発酵させないで鉄板や陶器で焼く平らなパンもあります。
皿として使って最後には食べてしまうのにはぴったりですね。
パンが先か、フォカッチャが先か、簡単には結論は出ない問題ですが、リグーリア(ジェノヴァ)のフォカッチャやスキアッチャータ以外にも、プーリアのフォカッチャは、フォカッチャの一大グループの一つです。
この話は次回に。
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“フォカッチャ・プリエーゼ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年7月号に載っています。
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2016年7月28日木曜日
2016年7月25日月曜日
イワシのパスタ
今日はammuccamuなシチリア料理の話。
ammuccamuとはシチリアの言葉。
“うまい”という意味で、こんな風に言います。
↓
「アンムッカーム」
今月の「総合解説」で紹介している地方料理2品目は、シチリア人なら思わずammuccamuと言ってしまうパスタです。
言うなれば、シチリア人に愛されるシチリアを代表するパスタです。
さーてなんでしょう。
答えはイワシのブカティーニです。
『サーレ・エ・ペペ』誌の記事では、シチリア料理史学者でグルメな作家のピーノ・コッレンティ氏の本、『Libro d'oro della cucina e ei vini Siciliani』から、この言葉、ammuccamuを引用しています。
このピーノ・コッレンティさんは、シチリア料理の大家で、本もたくさん書いています。
中でも、
『Il diamante della grande cucina di Sicilia』という本は有名で、クレアパッソでもよく売れたのですが、残念ながらだいぶ前から売り切れ状態です。
再発売される気配が全然ないので、ディアマンテの代わりに、このオーロを仕入れてみようかなあ、という気になっています。
多分、金の次はダイヤモンドだー、いう勢いで安易にディアマンテというタイトルにしたんだろうなあ。
でも、その逆だと格下げ感出ちゃって、もったいないなあ。
記事には、この料理が誕生したいきさつの言い伝えが記されていました。
それによると、シチリアの質素な食材と、アラブのリッチな食材を前にしたアラブの料理人が、どうすれば両方を活かせるか、と考えた末に生まれたのが、この料理だそうですよ。
もちろん、伝説なので、なんの根拠もないと思いますが。
シチリアの質素な食材とは、イワシと野草のフィノッキエット・セルヴァティコ、それにオリーブオイル。
アラブのリッチな食材とは、サフラン、レーズン、アーモンドなどだそうです。
さらに、シチリアではイワシとフィノッキエットの旬は夏。
伝統的なパスタはブカティーニですが、編み棒で成形するトラーパニ地方のパスタ、ブジアーティもお勧めだそう。
さらに、魚が苦手なスペイン人も喜んで食べるようなるという秘密の技は、仕上げに散らすパン粉。
これを、少し前に紹介した硬質小麦トゥンミニアのパン粉にするという究極の裏技。
最後に、イワシのブカティーニと組み合わせるお勧めのワインは、ラグーザ県のヴィットリア平野のぶどう畑の間を通る県道の番号をワインの名前にしたSP68。
強いネロ・ダーヴォラとエレガントなフラッパートという組み合わせの赤。
造っているのは強烈な個性を持つこの女性。
↓
素朴すぎるくらい素朴なイワシのパスタですが、いろんな物語が詰まっていました。
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“イワシのブカティーニ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年7月号に載っています。
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ammuccamuとはシチリアの言葉。
“うまい”という意味で、こんな風に言います。
↓
「アンムッカーム」
今月の「総合解説」で紹介している地方料理2品目は、シチリア人なら思わずammuccamuと言ってしまうパスタです。
言うなれば、シチリア人に愛されるシチリアを代表するパスタです。
さーてなんでしょう。
答えはイワシのブカティーニです。
『サーレ・エ・ペペ』誌の記事では、シチリア料理史学者でグルメな作家のピーノ・コッレンティ氏の本、『Libro d'oro della cucina e ei vini Siciliani』から、この言葉、ammuccamuを引用しています。
このピーノ・コッレンティさんは、シチリア料理の大家で、本もたくさん書いています。
中でも、
『Il diamante della grande cucina di Sicilia』という本は有名で、クレアパッソでもよく売れたのですが、残念ながらだいぶ前から売り切れ状態です。
再発売される気配が全然ないので、ディアマンテの代わりに、このオーロを仕入れてみようかなあ、という気になっています。
多分、金の次はダイヤモンドだー、いう勢いで安易にディアマンテというタイトルにしたんだろうなあ。
でも、その逆だと格下げ感出ちゃって、もったいないなあ。
記事には、この料理が誕生したいきさつの言い伝えが記されていました。
それによると、シチリアの質素な食材と、アラブのリッチな食材を前にしたアラブの料理人が、どうすれば両方を活かせるか、と考えた末に生まれたのが、この料理だそうですよ。
もちろん、伝説なので、なんの根拠もないと思いますが。
シチリアの質素な食材とは、イワシと野草のフィノッキエット・セルヴァティコ、それにオリーブオイル。
アラブのリッチな食材とは、サフラン、レーズン、アーモンドなどだそうです。
さらに、シチリアではイワシとフィノッキエットの旬は夏。
伝統的なパスタはブカティーニですが、編み棒で成形するトラーパニ地方のパスタ、ブジアーティもお勧めだそう。
さらに、魚が苦手なスペイン人も喜んで食べるようなるという秘密の技は、仕上げに散らすパン粉。
これを、少し前に紹介した硬質小麦トゥンミニアのパン粉にするという究極の裏技。
最後に、イワシのブカティーニと組み合わせるお勧めのワインは、ラグーザ県のヴィットリア平野のぶどう畑の間を通る県道の番号をワインの名前にしたSP68。
強いネロ・ダーヴォラとエレガントなフラッパートという組み合わせの赤。
造っているのは強烈な個性を持つこの女性。
↓
素朴すぎるくらい素朴なイワシのパスタですが、いろんな物語が詰まっていました。
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“イワシのブカティーニ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年7月号に載っています。
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2016年7月21日木曜日
アマトリチャーナ
「総合解説」13/14年7月号、発売しました。
今日から、新しい解説のビジュアル解説です。
まず最初は地方料理。
主に、イタリア料理の定番中の定番料理の歴史やうんちくなどを、イタリア人向けに紹介する記事を訳しています。
1品目は、スパゲッティ・アッラマトリチャーナ。
ローマ料理のシンボルの一つで、アマトリーチェで生まれたパスタ、というのは、誰もが知っていること。
記事では、ルイジ・カルナチーナがルイジ・ヴェロネッリに宛てた手紙の中から、アマトリチャーナについて書かれたとても興味深い内容を引用しています。
ヴェロネッリ氏は自分の名前のついたワインやレストランの格付け本でとても有名ですよね。
イタリアの美食文化の中心にいた人物です。
カルナチーナ氏は、彼に見いだされた人物で、12歳から飲食業界で働き、数々の料理書を書いています。
二人とも今は故人ですが、一時期のイタリア料理界を代表する美食家でした。
1961年の映像。
クリスマス料理について語るルイジ・カルナチーナ。
↓
今も国中から尊敬されているルイジ・ヴェロネッリのモットーは
L'uomo è nato per festeggiare la vita
こんな偉大な美食家たちのやり取りは、アマトリチャーナをめぐるちょっとしたエピソードでも面白いです。
要はガテン系の料理だったんですね。
さらに記事では、この料理が、アマトリーチェという、かつてはアブルッツォ州だった田舎の村から、ローマという大都会で受け入れられていく過程も、説明されています。
カルナチーナのパンチェッタとグアンチャーレの違いの説明も面白い。
リチェッタだけでなく、季節ごとのアマトリチャーナに合うワインから、お勧めレストランの紹介までされていて、かなり充実した記事です。
夏なら、ラツィオの土着品種で造られた、マルコ・カルピネーティのメトド・クラッシコのスプマンテが
お勧めだそうです。
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“スパゲッティ・アッラマトリチャーナ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年7月号に載っています。
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2016年7月14日木曜日
イタリアレポート、カステルヴェトラーノ
このブログのコメントの貴重な常連さんで、イタリア料理にとても詳しくて尊敬しているitaliamamaさんが、カステルヴェトラーノの写真を紹介してくれました。
ちなみにitaliamamaさんは、20年近くスローフード運動に関わりながらイタリア料理を教え、
締めくくりとして食科学大学院(別名スローフード大学)で1年間食について学んだ方です。
せっかくですので、ここで皆さんにもご紹介せてください。
⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆
トゥンミニアという少し黒い小麦粉。
カステルヴェトラーノの黒パンでスローフードのプレシーディオになっています。
ゆっくりと発酵させ、もちろん薪釜で焼きます。
小麦の香りがよく味わいあるパンでした。
そして一緒に食べるのが大きな緑のオリーブの実。
たっぷりシチリアのオリーブ油をかけて。
入学当時、4月のはじめてシチリアの研修旅行、食科学大学院提出レポートを読み返してみましたら、
黒パンは毎朝の6時から10時まで、次回用に取り置いたlievito madreを小麦に混ぜ合わせて36度で発酵させ、香りをつけるために桃かぶどう、オリーブの木を薪に使って焼く。
とありました。
勿論小麦は石臼で挽く昔ながらの変わらない方法でした。
アルタムーラのパンもマテーラに行くと言ったらフィレンツェのおばさんに是非買ってきてと頼まれました。
日持ちするので頼んだのでしょう。
イタリア中でこのパンは人気のよう。
また牛ですがイタリア南部のポドリカ、脂肪分が多いのでチーズに向くのでしょうか。
見かけた時、スイスの牛のような鈴に違和感がありましたが、半野生、草地でのんびり歩いていました。
ピエモンテのファッソーナ牛、トスカーナのキアーナ牛、エミリアロマーニャの赤牛などそこにしかいない牛が今でも大事にされているのがイタリアらしいです。
BSE騒ぎの時もピエモンテでファッソーナのタルタル、黒コショーと塩味にたっぷりExオリーブオイルをかけて出てきました。
どこで誰がどんな餌で育てているかみんな分かっているので安心と言っていました。
⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆
ありがとうございま~す。
それにしても、イタリアの大学院で食科学を学ぶ日本人もいるんですねえ。
その時の貴重な体験の一部を、共有させていただきました。
イタリアを北から南まで、くまなく巡っているので、どこの食材の話をしても、必ずコメントを頂けるという、ありがたーい人です。
最近の食科学大学の授業。
ワインやカンノーリのテイスティングする授業、農家や作り手の元でのスタージュ、どれも楽しそう。
↓
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ちなみにitaliamamaさんは、20年近くスローフード運動に関わりながらイタリア料理を教え、
締めくくりとして食科学大学院(別名スローフード大学)で1年間食について学んだ方です。
せっかくですので、ここで皆さんにもご紹介せてください。
⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆
カステルヴェトラーノの黒パンでスローフードのプレシーディオになっています。
ゆっくりと発酵させ、もちろん薪釜で焼きます。
小麦の香りがよく味わいあるパンでした。
そして一緒に食べるのが大きな緑のオリーブの実。
たっぷりシチリアのオリーブ油をかけて。
入学当時、4月のはじめてシチリアの研修旅行、食科学大学院提出レポートを読み返してみましたら、
黒パンは毎朝の6時から10時まで、次回用に取り置いたlievito madreを小麦に混ぜ合わせて36度で発酵させ、香りをつけるために桃かぶどう、オリーブの木を薪に使って焼く。
とありました。
勿論小麦は石臼で挽く昔ながらの変わらない方法でした。
アルタムーラのパンもマテーラに行くと言ったらフィレンツェのおばさんに是非買ってきてと頼まれました。
日持ちするので頼んだのでしょう。
イタリア中でこのパンは人気のよう。
また牛ですがイタリア南部のポドリカ、脂肪分が多いのでチーズに向くのでしょうか。
見かけた時、スイスの牛のような鈴に違和感がありましたが、半野生、草地でのんびり歩いていました。
ピエモンテのファッソーナ牛、トスカーナのキアーナ牛、エミリアロマーニャの赤牛などそこにしかいない牛が今でも大事にされているのがイタリアらしいです。
BSE騒ぎの時もピエモンテでファッソーナのタルタル、黒コショーと塩味にたっぷりExオリーブオイルをかけて出てきました。
どこで誰がどんな餌で育てているかみんな分かっているので安心と言っていました。
⋆ ⋆ ⋆ ⋆ ⋆
ありがとうございま~す。
それにしても、イタリアの大学院で食科学を学ぶ日本人もいるんですねえ。
その時の貴重な体験の一部を、共有させていただきました。
イタリアを北から南まで、くまなく巡っているので、どこの食材の話をしても、必ずコメントを頂けるという、ありがたーい人です。
最近の食科学大学の授業。
ワインやカンノーリのテイスティングする授業、農家や作り手の元でのスタージュ、どれも楽しそう。
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2016年7月11日月曜日
マテーラの美味しいもの
今日は、今月の「総合解説」のもう一つのグルメ旅ガイド、マテーラのビジュアル解説です。
マテーラは、南イタリアの有名観光スポットだけあって、観光ガイドの記事もしょっちゅう見ます。
改めて今更語ることもないかなあとも思うのですが、今回は食の分野に絞ってみました。
マテーラでなくては食べられないもの。
まずは地元産の硬質古代小麦から作るパーネ・ディ・マテーラ。
マテーラのお勧めパン屋。
パーネ・エ・パーチェ。
店のwebページはこちら。
次は半野生状態で飼育するポドリカ牛のミルクのブッラータ。
↓
こうやって放牧されている南伊特産の貴重な牛もいますが、近代的で大規模な工場で大量生産するチーズ工場もあります。
マテーラは、サッシの部分以外は現代的な街。
マテーラのチーズ屋さん。
さらに、オリーブの産地、特に甘いオリーブの産地ならではの、秋のオリーブの収穫時期の料理。
オリーヴェ・フリッテ。
シチリアのカステルヴェトラーノといい、マテーラといい、おいしいパンがある町にはおしいオリーブもあるんですね。
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“マテーラとサッシ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年6月号に載っています。
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マテーラは、南イタリアの有名観光スポットだけあって、観光ガイドの記事もしょっちゅう見ます。
改めて今更語ることもないかなあとも思うのですが、今回は食の分野に絞ってみました。
マテーラでなくては食べられないもの。
まずは地元産の硬質古代小麦から作るパーネ・ディ・マテーラ。
マテーラのお勧めパン屋。
パーネ・エ・パーチェ。
店のwebページはこちら。
次は半野生状態で飼育するポドリカ牛のミルクのブッラータ。
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こうやって放牧されている南伊特産の貴重な牛もいますが、近代的で大規模な工場で大量生産するチーズ工場もあります。
マテーラは、サッシの部分以外は現代的な街。
マテーラのチーズ屋さん。
さらに、オリーブの産地、特に甘いオリーブの産地ならではの、秋のオリーブの収穫時期の料理。
オリーヴェ・フリッテ。
シチリアのカステルヴェトラーノといい、マテーラといい、おいしいパンがある町にはおしいオリーブもあるんですね。
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“マテーラとサッシ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年6月号に載っています。
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2016年7月7日木曜日
カステルヴェトラーノのパーネ・ネロ
今日はマルサラからシャッカへの旅の続きです。
ギリシャの遺跡があるカステルヴェトラーノで、ギリシャ人がイタリアに伝えたもののことを考えながら、有名カンティーナ、ブラネタのリゾートホテルでワインを試飲したら、次は、パンが名物の町、カステルヴェトラーノへ行きます。
地元品種のマルツォーロ、別名トゥンミニーアという硬質小麦を、石臼で挽いた全粒粉と
天然酵母の生地を、剪定したオリーブの小枝で焼いたパン。
スローフードの保護食材。
トンマーゾ・リッツォのパーネ・ネロは、一生に一度は食べておきたいパン、だそうですよ。
シチリアに小麦を伝えたのはギリシャ人。
セリヌンテのすぐ隣にあるカステルヴェトラーノの地元の小麦なら、きっとギリシャ人が伝えた古代小麦ですね。
トンマーゾ・リッツォ氏のパーネ・ネロ
↓
店のwebページはこちら。
そしてこのパンと相性が抜群なのが、カステルヴェトラーノのもう一つの名物、エクストラヴェルジネのオイル、オーリオ・ヴェルデ。
↓
そして最後の町、シャッカ。
ここの名物はグラニータとイワシのコラトゥーラ。
コラトゥーラはチェターラだけじゃないんですね。
そしてグラニータのマエストロと言われる個性的な店主がいる名物店が、バール・ローマ。
↓
マルサラから、ギリシャがイタリアに伝えた小麦、ワイン、オリーブを満喫して、グラニータで締める旅も、のんびりしていていいですね。
店の詳細は「総合解説」をご覧ください。
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“マルサラからシャッカへの旅”の日本語訳は、「総合解説」13/14年6月号に載っています。
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ギリシャの遺跡があるカステルヴェトラーノで、ギリシャ人がイタリアに伝えたもののことを考えながら、有名カンティーナ、ブラネタのリゾートホテルでワインを試飲したら、次は、パンが名物の町、カステルヴェトラーノへ行きます。
地元品種のマルツォーロ、別名トゥンミニーアという硬質小麦を、石臼で挽いた全粒粉と
天然酵母の生地を、剪定したオリーブの小枝で焼いたパン。
スローフードの保護食材。
トンマーゾ・リッツォのパーネ・ネロは、一生に一度は食べておきたいパン、だそうですよ。
シチリアに小麦を伝えたのはギリシャ人。
セリヌンテのすぐ隣にあるカステルヴェトラーノの地元の小麦なら、きっとギリシャ人が伝えた古代小麦ですね。
トンマーゾ・リッツォ氏のパーネ・ネロ
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店のwebページはこちら。
そしてこのパンと相性が抜群なのが、カステルヴェトラーノのもう一つの名物、エクストラヴェルジネのオイル、オーリオ・ヴェルデ。
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そして最後の町、シャッカ。
ここの名物はグラニータとイワシのコラトゥーラ。
コラトゥーラはチェターラだけじゃないんですね。
そしてグラニータのマエストロと言われる個性的な店主がいる名物店が、バール・ローマ。
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マルサラから、ギリシャがイタリアに伝えた小麦、ワイン、オリーブを満喫して、グラニータで締める旅も、のんびりしていていいですね。
店の詳細は「総合解説」をご覧ください。
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“マルサラからシャッカへの旅”の日本語訳は、「総合解説」13/14年6月号に載っています。
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2016年7月4日月曜日
マルサラ、マザーラ・デル・ヴァッロ
今日は、今月の「総合解説」のグルメ旅の舞台、マルサラからシャッカへの旅のビジュアル解説です。
まずはマルサラ。
マルサラに行ったら、当然、酒精強化ワインのマルサラを飲もう、と思う訳ですが、イタリアの人にとっては、お酒よりもっと重要なことが、このマルサラにはあるのです。
さて、なんでしょう。
それは、マルサラは、イタリア統一が始まった場所、というまじめな歴史の話。
1560年5月11日、ガリバルディと彼の赤シャツ隊がシチリア島の西の端にあるマルサラに上陸して、両シチリア王国に対する反乱が起きたパレルモを目指します。
毎年、5月11日には、ガリバルディのシチリア上陸を記念するお祭りが開催されます。
↓
さらに、現在、マルサラで一番注目されているワインの作り手は、マルサラ酒の作り手ではなく、1975年生まれの若手、ニーノ・バッラーコ氏。
↓
彼のカンティーナのwebページはこちら。
マルサラを代表する白ぶどうでマルサラにも使われるグリッロ100%のワインなどを造っています。
さらにもう一人の若手をご紹介。
マルサラのリストランテ・レ・ルミエのエマヌエーレ・ルッソシェフです。
「総合解説」ではまだ30歳にもなっていないと紹介していますが、店のwebページによれば、彼は1983年11月生まれなので現在32歳。
↓
マルサラから海岸沿いに南にあるマザーラ・デル・ヴァッロはこんな町。
↓
新鮮な魚が美味しそうで、人がよさそうな漁師町ですね。
マルサラから海沿いに北に行く、トラパニ、パレルモコースはよくありそうですが、南に行って、マザーラ、シャッカと回るのも面白そうですよ。
マザーラとシャッカの間には、遺跡で有名なセリヌンテがあります。
ここはギリシャの植民都市でした。
イタリア料理は、ギリシャとアラブから多大な影響を受けていますが、この遺跡を見ると、ギリシャの痕跡が実感できますね。
ちなみにアラブの名残はパレルモに、色濃く刻まれています。
ギリシャから伝わったものの代表はオリーブとワイン。
「総合解説」では夕暮れ時のセリヌンテ遺跡を見た後、東のメンフィに向かい、リゾート・プラネタ・エステイトで、夕食を取ることを勧めています。
シチリアの有名ワイナリーのプラネタが経営しているぶどう畑の中にあるワインリゾートホテルです。
webページはこちら。
プラネタの最高ヴィンテージを味わうことができるそうですよ。
ワイナリーがリゾートホテルを経営する時代なんですね。
料理教室まであって、楽しそう。
ここを目的に旅してもいいなあ。
シャッカへの旅、まだ続きます。
次はパンが名物の町の話です。
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“マルサラからシャッカへの旅”の日本語訳は、「総合解説」13/14年6月号に載っています。
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まずはマルサラ。
マルサラに行ったら、当然、酒精強化ワインのマルサラを飲もう、と思う訳ですが、イタリアの人にとっては、お酒よりもっと重要なことが、このマルサラにはあるのです。
さて、なんでしょう。
それは、マルサラは、イタリア統一が始まった場所、というまじめな歴史の話。
1560年5月11日、ガリバルディと彼の赤シャツ隊がシチリア島の西の端にあるマルサラに上陸して、両シチリア王国に対する反乱が起きたパレルモを目指します。
毎年、5月11日には、ガリバルディのシチリア上陸を記念するお祭りが開催されます。
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さらに、現在、マルサラで一番注目されているワインの作り手は、マルサラ酒の作り手ではなく、1975年生まれの若手、ニーノ・バッラーコ氏。
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彼のカンティーナのwebページはこちら。
マルサラを代表する白ぶどうでマルサラにも使われるグリッロ100%のワインなどを造っています。
さらにもう一人の若手をご紹介。
マルサラのリストランテ・レ・ルミエのエマヌエーレ・ルッソシェフです。
「総合解説」ではまだ30歳にもなっていないと紹介していますが、店のwebページによれば、彼は1983年11月生まれなので現在32歳。
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マルサラから海岸沿いに南にあるマザーラ・デル・ヴァッロはこんな町。
↓
新鮮な魚が美味しそうで、人がよさそうな漁師町ですね。
マルサラから海沿いに北に行く、トラパニ、パレルモコースはよくありそうですが、南に行って、マザーラ、シャッカと回るのも面白そうですよ。
マザーラとシャッカの間には、遺跡で有名なセリヌンテがあります。
ここはギリシャの植民都市でした。
イタリア料理は、ギリシャとアラブから多大な影響を受けていますが、この遺跡を見ると、ギリシャの痕跡が実感できますね。
ちなみにアラブの名残はパレルモに、色濃く刻まれています。
ギリシャから伝わったものの代表はオリーブとワイン。
「総合解説」では夕暮れ時のセリヌンテ遺跡を見た後、東のメンフィに向かい、リゾート・プラネタ・エステイトで、夕食を取ることを勧めています。
シチリアの有名ワイナリーのプラネタが経営しているぶどう畑の中にあるワインリゾートホテルです。
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プラネタの最高ヴィンテージを味わうことができるそうですよ。
ワイナリーがリゾートホテルを経営する時代なんですね。
料理教室まであって、楽しそう。
ここを目的に旅してもいいなあ。
シャッカへの旅、まだ続きます。
次はパンが名物の町の話です。
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