2016年7月4日月曜日

マルサラ、マザーラ・デル・ヴァッロ

今日は、今月の「総合解説」のグルメ旅の舞台、マルサラからシャッカへの旅のビジュアル解説です。

まずはマルサラ。
マルサラに行ったら、当然、酒精強化ワインのマルサラを飲もう、と思う訳ですが、イタリアの人にとっては、お酒よりもっと重要なことが、このマルサラにはあるのです。
さて、なんでしょう。

それは、マルサラは、イタリア統一が始まった場所、というまじめな歴史の話。

1560年5月11日、ガリバルディと彼の赤シャツ隊がシチリア島の西の端にあるマルサラに上陸して、両シチリア王国に対する反乱が起きたパレルモを目指します。

毎年、5月11日には、ガリバルディのシチリア上陸を記念するお祭りが開催されます。
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さらに、現在、マルサラで一番注目されているワインの作り手は、マルサラ酒の作り手ではなく、1975年生まれの若手、ニーノ・バッラーコ氏。
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彼のカンティーナのwebページはこちら
マルサラを代表する白ぶどうでマルサラにも使われるグリッロ100%のワインなどを造っています。


さらにもう一人の若手をご紹介。

マルサラのリストランテ・レ・ルミエのエマヌエーレ・ルッソシェフです。

「総合解説」ではまだ30歳にもなっていないと紹介していますが、店のwebページによれば、彼は1983年11月生まれなので現在32歳。
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マルサラから海岸沿いに南にあるマザーラ・デル・ヴァッロはこんな町。
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新鮮な魚が美味しそうで、人がよさそうな漁師町ですね。

マルサラから海沿いに北に行く、トラパニ、パレルモコースはよくありそうですが、南に行って、マザーラ、シャッカと回るのも面白そうですよ。

マザーラとシャッカの間には、遺跡で有名なセリヌンテがあります。
ここはギリシャの植民都市でした。

イタリア料理は、ギリシャとアラブから多大な影響を受けていますが、この遺跡を見ると、ギリシャの痕跡が実感できますね。
ちなみにアラブの名残はパレルモに、色濃く刻まれています。

ギリシャから伝わったものの代表はオリーブとワイン。

「総合解説」では夕暮れ時のセリヌンテ遺跡を見た後、東のメンフィに向かい、リゾート・プラネタ・エステイトで、夕食を取ることを勧めています。

シチリアの有名ワイナリーのプラネタが経営しているぶどう畑の中にあるワインリゾートホテルです。
webページはこちら

プラネタの最高ヴィンテージを味わうことができるそうですよ。




ワイナリーがリゾートホテルを経営する時代なんですね。
料理教室まであって、楽しそう。
ここを目的に旅してもいいなあ。

シャッカへの旅、まだ続きます。
次はパンが名物の町の話です。



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“マルサラからシャッカへの旅”の日本語訳は、「総合解説」13/14年6月号に載っています。
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2 件のコメント:

vittorio さんのコメント...

今日涼しいですね、

そうなんですか、マルサラと言えばニンマリとしたシェフが肉を切っているラベルをイメージしますが、これからイメージが変わります^_^

若手の造り手とシェフが注目なんですね、

南回りいいですね、もし行けたら近いからラグーザにもよって、あとあの懐かしいチョコも食べたいです*\(^o^)/*。

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん
確かに、マルサラ・グランシェフの、写真がそのままラベルになってるのは、インパクトありますよね。
でも、シェフがニンマリとしていたなんて、毎日見てる人しか気がつかない。
私は髭のしかめづらしたシェフのイメージでした。全然違った~。

バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...