2025年3月22日土曜日

イタリアで一番有名な女性料理人、ペトロニッラ、またはドット―ル・アマル。

(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ぺぺ』というイタリアの料理月刊誌の記事やリチェッタを日本語に翻訳した小冊子です。丸ごと1冊というのはなかなか無理で、あまりにも専門的な、イタリア人でないと理解できないような記事は、省いたりしています。11月号の記事にも、そういうものがありました。
その一つが、“I DOLCI INGANNI DI PETRONILLA”という記事です。
記事の解説には、
「150年前に生まれたイタリアで一番有名な女性料理人。リチェッタと秘訣を集めた『cucinari』は時代を先取りした女性の肖像と言える」とあります。

その女性は、PETRONILLAペトロニッラという名前。聞いたことないなあ。イタリアで一番有名な女性料理人かあ。記事を読むと、ペトロニッラというのはペンネームで、本名はアマリア・モレッティ・フォッジャAmalia Moretti Foggiaまたはドット―ル・アマルだそうです。
この名前で調べてみると、ウィキに彼女の名前がありました。こちらです。

彼女はボローニャ大学で医学部を卒業した3人目の女性だそうです。
彼女の生い立ちについてはwikiに詳細に記述されています。すごい才女で、薬草医の娘で、
40年間小児科医として働きました。
彼女は自伝本の中で、
「自然は友人であり、私たちが自然を尊重し、その秘密と可能性を知ろうとすれば、私たちを救う」と述べています。
幼いアマリアは勉強しながら育ち、弟たちの世話をし、自由時間の多くは家族の薬局「ファルマシア・ディ・サンタ・ルチア」の奥の部屋で過ごし、父親がハーブでポーションを作っているのを観察し、メモを取っていました。その後、彼女は最終的に「ドットール・アマル」というペンネームでそのすべての情報を本にして発表します。
ドット―ル・アマルのことも、その本のことも、全然知らなかったけど、記事によると、1872年にマントヴァで生まれ、1947年にミラノでなくなっています。その
著書は、ドメニカ・デル・コリエレから1939年に出版されました。
小児科医だったドット―ル・アマルの関心は、栄養失調に苦しむ子供たちに向けられていました。彼女はまた、患者の母親が暴力的な夫から自立するのを助け、工場で有毒ガスを吸い込んだために病気になった女性労働者を治療しました。
恵まれない人々の生活を改善することを目的とした彼女の貢献には、健康的な食事についての知識を広めることを目的としていました。
イタリアで収穫量の多い小麦を開発した人は、ノーベル賞に値するとして尊敬されていますが、こんな小児科医も、料理の世界から社会に大きな影響を与えた人として尊敬されているんです。

ペトロニッラの名前がある古い料理書を紹介する動画がありました。

本の中から“節約”ヴィテル・トンネのリチェッタを訳してみます。
材料/4人分
子牛ランプ・・1㎏
オイル漬けツナ・・260g
オイル漬けアンチョビ・・80g
塩水漬けケッパー・・60g
ジュニパー・・4粒
レモン・・2個
玉ねぎ・・2個
クローブ・・2個
セロリ・・1本
バター、ローズマリー、白ワイン、EVオリーブオイル、塩、こしょう

・子牛肉に塩、こしょうを揉み込み、鍋で裏返しながらバターで7~8分焼いて全体に均質の焼き色をつける。
・玉ねぎとセロリを薄く切り、鍋でバター50g、糸で縛ったローズマリー2枝、アンチョビ、クローブ、ジュニパーでしんなり炒める。
・焼いた肉を加えてワイン1/2カップをかけ、蓋をして2分なじませる。
・1時間15分焼く。中央が65℃になったら焼き上がり。
・子牛肉を取り出して完全に冷ます。冷蔵庫の場合は12時間かかる。
・焼き汁からローズマリーを取り除き、ツナ、ケッパー、油100g、レモン汁2個分と一緒にミキサーにかける。レモン汁は多いように見えるが肉にかけるとバランスが取れる。
・肉を薄くスライスし、ソースをかけてケッパーベリー、オイル漬けきのこ、ハーブなどで飾ってサーブする。

伝統的なヴィテッロ・トンナート■■■


(CIR12月号)はまもなく発売です。
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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2022年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2022年の号からできます。
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