今日のお題は(CIR11月号)の今月のパスタ。
11月のパスタは“栗のパスタ”。
まずは栗の話。
2011年11月号の『総合解説』には、『サーレ・エ・ペペ』誌の栗についての記事がありました。
それによると、
「ニョッキ、ズッパ、ミネストラ、さらにフリッテッレ、カスタニャッチョといったドルチェと栗は、イタリア中の伝統料理で使われていて、50年代まで、森で暮らす人々にとって栗は欠かせないものだった。
詩人のパスコリは栗のことを「パンの樹」と呼んだ。
多様な顔を持つ栗は、田舎料理と洗練された美食のどちらにも使われる」
「大きな栗はマロングラッセや、赤肉や白肉の付け合わせになる。ゆでてピューレにすればトルタ・サラータのベースや、モンテビアンコなどのドルチェになる」
「栗はイタリアの森に遥か昔から生えていた。アペニン山脈からカラブリアまで、イタリアの森の環境にとてもよく適合し、どこでもすくすくと育った。特にカンパーニアを中心に、カラブリア、ラツィオ、ピエモンテ、トスカーナに多く見られる。
イタリアの栗の総生産量の50%はカンパーニア産だ」
とあります。
「今でもイタリアはヨーロッパで最大の、世界では3位の栗の産出国だ。数の上だけでなく、イタリアには数多くの品種が存在する。その中でも12品種はヨーロッパでも上質の栗として知られている
一般的にマッローニmarroniとは大型の栗(カスタ―二ェcastagne)のことを指す」
そうです。
イタリアはヨーロッパで最大の栗の産出国で、50%はカンパーニア産、とは、かなり意外。
田舎の栗料理の典型、カルダッロステCaldarroste。
基本的にはマッローネは楕円形で皮が薄くて筋があり、渋皮はむきやすい。丸ごとのごろっとした実が必要なローストの付け合わせに適している。工場での加工にも向いていて、マロン・グラッセ、カンディート、ラム酒漬けやグラッパ漬けに加工される。
カスタ―二ェは丸みを帯びた形で皮が厚く、渋皮が実に食い込んでいてむきにくい。皮をむいて水や牛乳でゆでてミネストラ、ヴェッルタータ、詰め物、コンフェットゥーラなどに使う。干し栗や栗の粉にも使う。
ローストポークのカスタ―二ェ添え
出典は『総合解説』2011年11月号に載せた『サーレ・エ・ペペ』の記事。
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