生地の巨匠ことピッッァイオーロのガブリエレ・ボンチの本は、もう1冊在庫があります。
ボンチ氏の祖父は農民で、彼もその跡を継ぎたかったそうです。
彼にとって、ピッツァは大地と結びついた食べ物。
その思いは、彼のピッツァからも強く感じ取れます。
ローマの彼の店、ピッツェリウム。
『マードレ・ピッツァ』は、ピッツァの基本から、食材に対する向き合い方をまとめた本で、季節ごとのリチェッタ、その保存食、フリット、といったテーマのピッツァと食材のリチェッタが集められています。特に野菜は彼にとっては身近な食材であったことが分かります。
『農民の息子である彼にとって、秋は春に目覚めるための休息の期間で、地中海地域全域では、ワインとオイルの季節です。夏が終わると収穫です。そして新ワインと料理に多用されるモストの季節です。気候によって、収穫は8月末~11月まで続き、町では厳格な作法にのっとった儀式が行われる。ぶどうを栽培する者にとっては、1年間の重労働の結果で、ワインの出来は、人間の手による調整の結果でもある。土壌、降雨量、日射量などがぶどうの糖分を決定し、ワインの出来を左右する。その成果は収穫によってはじめて明らかになる。
9月から11月の森に振る雨は、きのこの季節を生み出す。さらに栗、柿、カルド・ゴッボの季節がやってくる。そして最後に盛大なフィナーレが待っている。10月~12月のオリーブの収穫だ。オリーブを適切な時期に収穫することが、オイルの味を決定するのでオリーブの収穫は儀式とされるくらい大切だ。
ぶどうの収穫。
つまり秋は重要な季節だ。春より重要とも言える。季節の最後のフルーツを食べた後に、土壌は、次の種まきに備えだす。良い収穫のための基本的な作業だ。この休息期間がなければ、何も実らないのだから』
次回はリチェッタを訳してみます。
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