2023年10月9日月曜日

シチリアのパーネ・クンザートは山盛りの具を味わうパニーノじゃなくて、最低限の地元の上質オイルとオレガノで調味したパニーノのこと。

今日から(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)2021年8月号のリチェッタのビジュアルガイドです。
突然寒くなって、もう秋がどこかに行ってしまいました。これだけ寒くなると、自然と現実に引き戻されますが、世界的な観光地と青い海が身近にあるイタリアの8月は、楽しいバカンスの思い出からどうしても抜け出せない季節。
ちなみにインフレがひどい今年のバカンスでイタリア人に人気だったバカンス地は、バジリカータだそうです。

正直言って、素晴らしい場所なのに、バジリカータが注目される時が来るとは、ちょっと信じられない思いです。料理の世界でも、バジリカータは、謎に満ちた地方。
バシリカ―タ。

バジリカータの中でも近年ブームが起きているのがマテーラ。
今やイタリアを代表する観光地の一つになりました。

という訳で、国際的なリゾート地が国中にあるイタリアで、一番目されているのは、ちょっち意外なバジリカータでした。バジリカータは何年も前からコツコツと国際的な観光地を目指して変化していた州です。
今月の(CIR)のリチェッタのテーマは、バカンス地のスペチャリタです。バカンス地は、言い換えれば、世界中の観光客がやってくる憧れの地。その名物料理は、観光シーズンが終わった今でも、イタリアを訪れた観光客が今頃、その思い出と共に強烈に懐かしく思っている料理。
さて、バカンス地のスペチャリタの1品めは、パーネ・クンザート(日本語のリチェッタはP.2)です。
シチリアで食べてシチリアのパンやストリートフードの美味しさに強烈なカルチャーショックを受ける料理です。

シラク―サの市場のパーネ・クンザート

クンザートcunzatoとはcondito(調味した)という意味。

よくありがちな勘違いは、山盛りの具を挟んだパニーノという思い込み。それとは逆に、シチリアのもっとも質素な料理と言うこともできます。ちなみに、パンの最低限の調味は、上質のオリーブオイルと乾燥オレガノを散らすこと。こんなわずかな調味でも、かまどから出したての硬質小麦粉のパンにかけると、ご馳走になるんです。そのパンを軽くトーストして、その美味しを味わうのがパーネ・クンザート。具になるのは市場で売っているケッパーやドライトマト、塩漬けアンチョビ、野菜のジャルディニエーラなど、シチリアの美味しいもの各種。なのでパーネ・クンザートを食べるなら、市場で食べるのが正解のよう。

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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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