(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)8月号のリチェッタ、今日は“ウニのスパゲッティspaghetti ai cirri di mare”です(リチェッタはP.5)。
ウニは地中海中にいるので、イタリア各地で採れます。グルメな食材としてとても珍重されていますが、かなり小型で日本のウニとは印象が違います。
地中海の漁師町に行ってウニを食べない慎重派もいるでしょうが、海の前や上のレストランでウニを食べないとしたら、もったいない。
イタリアで最上の体験を味わえないことになります。
ウニのスパゲッティはイタリアのリゾート地で食べる定番パスタの一つ。
私はプーリアの港町で呼び止められた漁師小屋のようなところで、ウニをパンにのせて白ワインと一緒にいただきました。パンが美味しかったのか、ウニが美味しかったのかよくわからないけど、それ以来、ウニはパーネ・プリエーゼのお供に最適と信じています。
ところが、現在ではプーリアなど、一部の地方では、ウニは数が減ったために禁漁になっているそうです。
プーリアのウニ。
イタリアでウニのスパゲッティを食べるた人は多いでしょうが、その体験は、イタリア料理の魔法を感じるような、カルチャーショックを受けるような体験なので、どこで食べるかもなかなか重要です。私は、シチリアのパレルモから行けるチェファルーというシチリア人にも海外の観光局にも人気なリゾート地の、海の上に大きなテラスが突き出たレストランの、地中海の波が打ち寄せるテラスで、いただきました。
観光の途中にランチに偶然入った店でしたが、居心地が良すぎて、ずーっと地中海の波をゆったりと眺めていました。
チェファルーは街自体が青い海の上につきだしたテラスのような所。山もあります。
この時の体験が素晴らしすぎて、それ以来、ウニのスパゲッティはシチリア、と強烈に刷り込まれていました。ところが、なんとウニのスパゲッティはサルデーニャの名物だったと最近知りました。
ウニのスパゲッティ。
この料理のポイントは、テフロンのダイスを通したひょうめんがツルツルのパスタではなく、ブロンズのダイスを通した表面がざらざらでゆで汁にデンプンが溶け出るパスタを使うことと、マンテカーレをしっかりしてソースにとろみをつけること。
下の動画のシェフもパスタにはこだわっています。さらに、ナポリ流のアルデンテでなく、私たちローマ人の好みはアル・キオーディal chiodi(爪がたつ)なのでゆで時間が短い、と言ってます。
シンプルな料理だけに、パスタをけちるかどうかが分かれめ。
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