ローマ・ピッツァの巨匠、ガブリエレ・ボンチのイタリア地方料理のパンの本、『ピッツァ・ヒーロー』
から、パレルモのストリートフードの話、まずはパレルモ版ピッツァこと、スフィンチョ―ネでした。スポンジという意味のラテン語から生まれた名前を持つこのフォカッチャは、硬質小麦粉のふかふかの生地とリッチなトッピングが特徴。
から、パレルモのストリートフードの話、まずはパレルモ版ピッツァこと、スフィンチョ―ネでした。スポンジという意味のラテン語から生まれた名前を持つこのフォカッチャは、硬質小麦粉のふかふかの生地とリッチなトッピングが特徴。
ボンチ師匠が次に薦めるパレルモのストリートフードは、ひよこ豆の粉のフリット、パネッレpanelleです。シチリア中に広まっていますが、特にパレルモの市場では、最高位に君臨しています。
ひよこ豆の粉を水で溶いて固め、揚げたものがパネッレpanelleで、それを挟んだパニーノは“パーネ・エ・パネッレpane e panelle”と言います。これは前日のカッツィッリcazzilli(クロッケ)の仕込みで残った生地を鍋からこそげ落とし、そこにパネッレの生地を足して作るというもの。
パーネ・エ・パネッレ。
・じゃがいもは塩2つまみを加えた湯で約40分ゆでる。
・一晩冷まして潰す。
・ミントとイタリアンパセリのみじん切り、塩10gを加える。
・小さな俵形にしてピーナッツ油で揚げる。
ナポリの貴族の家庭のフランス人料理人、モンズ―が作りだして広めたのがクロッケcrocché。コロッケです。ナポリの揚げ物屋の名物になりました。一方、シチリアではカッツィッリcazzilliと呼ばれました。
じゃがいもがチェーチの粉になるとパネッレ。
パネッレ/6~8人分
チェーチの粉・・500g
水・・1.5ℓ
塩・・35g
イタリアンパセリ・・1束
パニーノ6個、塩、こしょう、レモン1個
・鍋(pianata)に水を入れ、ホイッバーで混ぜながらチェーチの粉を振り入れてダマにならないように溶かす。
・弱火にかけてイタリアンパセリのみじん切りと塩を加え、木べらでかき混ぜ続けながら30分煮る。
・ポレンタ状に煮詰まって鍋肌からはがれるようになったら火を止めて熱いうちにぬらした大理石の台にあける。ぬらしたスパテラで平らに厚さ3㎜に広げ、冷ます。
・長方形にカットとし、または小皿に入れて丸くして冷まし、半分に切って半月形にする。
・たっぷりの160℃の油で揚げて油を切る。
・パニーノにパネッレを4枚ずつはさみ、サーブする時に塩、こしょう、レモン汁をかける。
パレルモのストリートフードの屋台。
パーネ・エ・パネッレや脾臓のパニーノのパー二・カ・メウサもパレルモ
でないと味わえないストリートフード。
アンティカ・フォカッチェリア・サン・フランチェスコのパー二・カ・メウサ。
内臓をラードでごった煮にして、シチリアのごま付きパン、マファルダにはさみ、レモン汁やおろしたリコッタ、カチョカバッロをかけたシチリアの強くて甘酸っぱい味を代表する食べ物、とボンチさんは言ってます。
次は、硬質小麦粉のフォカッチャ、つまりボンチさんの個人的なスフィンチョ―ネのリチェッタです。
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