(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)8月号から今日のお題は、カラブリア料理のゼッポレ・サラーテzeppole salateです。
カラブリアは他の南イタリアの地方同様、ナポリ王国の一部となり、スペインやフランスに支配されていました。知名度は低いけれど、驚くほど美しい地方で、イタリアの隠れた宝石、と形容されています。
カラブリア料理もマイナーですが、個性が際立っています。
カラブリア料理↓。
ゼッポレ・サラーテですが、なぜサラーテとついているかというと、ゼッポレはドルチェとして知られている食べ物なのです。
一般にゼッポレといえば、ナポリの聖ジュゼッペの日に食べるドーナッツ状のドルチェを指します。
聖ジュゼッペの日は、ざっくり言えば3月19日の父の日のことです。
この日はナポリ中のパスティッチェリーアやバールでゼッポレを出します。
ナポリだけでなく、南イタリア中に広まっている習慣ですが、このドルチェがナポリの修道院で修道女によって作り出されたと言われているだけあって、中心地はナポリです。
さらに、ゼッポレのベースはシュー生地。ブルボン家の影響が感じられます。
ライバルがナポリだという時点で、カラブリアのゼッポレに勝ち目はないな、とも思いますが、それでもナポリのゼッポレに取り込まれずにカラブリアの伝統的ドルチェとして伝わっているということは、その個性が高く評価されているという証拠です。
ナポリのゼッポレは古代ローマ時代から祝日を祝うドルチェとして作られていた歴史のあるドルチェです。
ガンブリヌスのサン・ジュゼッペのゼッポレzeppole di San
Giuseppe。
上の動画はガンブリヌスのパティシエ長のゼッポレです。訳してみます。
材料/8個分
《生地》
水・・150ml
牛乳・・100ml
塩・・6g
砂糖・・5g
小麦粉・・250g
卵・・8個
バター・・180g
《クレーマ・パスティッチェリーア》
牛乳・・250ml
砂糖・・125g
レモンの皮・・1/2個
米のでんぷん・・60g
卵黄・・2個
シロップ漬けのアマレーナ・・24粒
・水、牛乳、塩、砂糖少々、バターを沸騰させ、振るった小麦粉を加える。
・卵を1個ずつ加えて滑らかな生地にする。
・星口金を付けた絞り袋に入れ、天板にリング型に絞り出す。
・220℃のコンベクションオーブンで20分焼いて冷ます。
・粉等を振りかけて中央にクレーマを絞り出し、アマレーナで飾る。
カラブリアのゼッポレ・サラーテのリチェッタは(CIR8月号P.3)。
詳しくは明日。
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