イタリア料理の入門編です。リチェッタは(CIR10月号P.15)
ピエモンテの伝統的定番クリームですが、フランス料理のザバイヨンとしてのほうが知名度は高いかも。というか、フランス料理だと思っている人も多いかも。でも、ピエモンテのサボイア家の宮廷生まれで、考え出したのはトリノの宮廷の天才パスティッチェーレ。イタリアではイタリア料理の傑作の一つ、と考えられています。
ザバイオーネという名前は、菓子職人の守護聖人、サン・ジョバンニ・バイロンからつけられたそうです。彼は16世紀にトリノに移り住んだスペイン人の聖人で、料理が大好きで夫への不満を懺悔した女性に進めたクリームとも言われています。ダ・サン・バイロンがトリノなまりになってサバイヨンと呼ばれるようになったという下世話な説もあります。
トリノのサン・トンマーゾ教会↓に祭られている聖人です。
イタリア・パスティッチェーレ・アカデミーの副会長でプラートのカフェ・ヌオボ・モンドのパスティッチェーレ・パオロ・サッケッティのリチェッタでどうぞ。
材料/
ヴィンサント・・75g
卵黄・・90g
砂糖・・25g
・一般的なマルサラではなく、地元の酒、ヴィンサントを使っています。(リキュールはラム酒、コニャック、キルシュ、モスカートなどが一般的で、シャンパンやスプマンテを加えて軽くすることもできます)。小鍋にアルコール分が飛ばない程度に熱したヴィンサントと砂糖の半量を加る。別のボールに卵黄を入れて残りの砂糖を加え、ホイッバーで混ぜる。
グランマニエやアニゼットのような甘みの強いリキュールを加える時は砂糖の量を減らす。香りを軽くしたい時は白ワインにオレンジ化レモン汁を加える。白ワインのザバイオーネはオレンジの皮のすりおろし、ラム酒、ホイップクリームを加えて凍らせてサーブしてもよい(アッラ・クレオーラalla creola)コーヒー風味ならマルサラの代わりに濃いアイスコーヒーを加える。
・ヴィンサントの砂糖が溶けたら少量を卵黄に加えて湯煎にかけて手早く混ぜ、残りのヴィンサントを加える。手早く混ぜるほど空気が入ってふんわりしたクリームになる。ふんわりして滑らかなクリームにする。
・卵黄を殺菌するには湯煎にかけて60℃~、82~83℃で熱する。ホイッバーでクリームを持ち上げることができたら適温の状態。今度は氷に当てて冷やす。艶のあるふんわりした滑らかなクリームの状態を保ちながら冷やす。手早く冷まさないと膜ができる。
ザバイオーネはお客の前で作るのがトレンドにもなりました。
詳しくは次回に。
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