2023年6月24日土曜日

南のドルチェは、人の手で造っていることを感じさせるのがポイント。完璧な美しさは求めない。素朴であればあるほど愛が伝わる。

きのうはイースターエッグがらみのイースターのドルチェ、クッツーパ・カラブレーゼの話をしましたが、今日は、ナポリの復活祭の卵入りのパンの話。
カザティエッロcasatielloです。
ナポリではパスクエッタのピクニックに欠かせない食べ物。ドルチェではなく、サラートな1品。カザティエッロという名はナポリの方言でチーズcacioという意味の言葉が語源。
チーズもたっぷり入ります。ペコリーノ、ラード、サラミなどが入った生地で、殻付き卵を編み込んだリング型のパン。復活祭が祝う豊穣と春と再生をイメージさせる発酵生地の食べ物。卵は十文字にした生地でベースに止めます。
カザティエッロCASATIELLO

材料/直径24㎝の型1個分
水・・375g
小麦粉・・650g
生イースト・・10g
塩・・15g
黒こしょう
ラード・・25g
EVオリーブオイル・・25g
《詰め物》
サラメ・ナポレターノ・・150g
ペコリーノ・・150g
飾り用卵・・4個

・イーストを水で溶いてニーダーに入れ、ラード、オリーブオイルを加えて低速でこねる。小麦粉の半量を少しずつ加え、塩も加える。生地がまとまったら手でこねて(人の手で造っていると感じさせる生地にする)締まった生地にする。
・詰め物を用意する。唐辛子入りのナポリサラミとペコリーノが最適だが、なければ他の物でもよい。これらを大きめの小角切りにする。
・生地を少量別にし、残りの生地にサラミとチーズの小角切りとこしょうを練り込む。サラミをゆでて皮をむいたソラマメにすると軽く仕上がる。
・直径24㎝のリング型にバターを塗り、棒状に伸ばした生地を入れる。殻付き生卵を埋め込む。
・別にした生地を小さな棒状に伸ばして卵に十文字型にかぶせて生地にとめる。布巾をかぶせて1~1.5時間発酵させる。ほぼ2倍になったら170℃のオーブンの下段で75分焼く。

出来上がりの絶妙なぶきっちょ感があったかい。

逆に複雑で精工すぎて人間の手で造ってるとは思えないナポリのドルチェ、スフォリアテッレsfogliatelle。

機会で造ってても超大変。


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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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