2023年6月22日木曜日

マルツォリーノは5月限定という大量生産しにくい幻のチーズだけど、例によってカテリーナ・デ・メディチが結婚する時にフランスに持って行ったという強力なお墨付きで国際的に知られたペコリ―ノ・トスカーノ。

今日のお題は、ペコリーノ・トスカーノpecorino toscanoです。

他のペコリーノより甘いのが特徴と言われています。料理には、グラナgranaと呼ばれる他の硬質チーズと一緒に使います。グラナは味の良さと保存性の高さから大ヒットしたチーズです。代表的なグラナはパルミジャーノ・レッジャーノとグラナ・パダーノ。
イタリア料理には欠かせないチーズ。
パルミジャーノは長期熟成させてアロマを強めるチーズ。硬質チーズがしっかり熟成されているかは塩が姿を変えた小さな白い結晶、チロシンで分かります。味を豊かにして消化しやすくするアミノ酸です。
硬質チーズは料理にコクや複雑な味わいを与え、はスタやリゾットを白く覆い、オーブンで焼けば香ばしい焼き色もつく。

今日紹介するペコリーノ・トスカーノは、マルツォリーノ・デル・キアンティmarzolino del chianti。マルツォリーノとは、5月(マルツォ)のトスカーナで造るペコリーノ。放牧地の草の風味が一段と引き立つ季節のチーズです。カードも子羊の酵素ではなく、野生のカルドンの花がその役割をします。機械化もされておらず、家族単位で自然のリズムに合わせて造るチーズ。製造期間も限定されているので、数が減っている貴重なチーズ。
マルツォリーノ。


ペコリーノ・ディ・ピエンツァもマルツォリーノの一種。現在は1年を通じて造られている。歴史の古いチーズで、フィレンツェではカテリーナ・デ・メディチがお気に入りで、フランス王との婚礼に際して持参した、と言い伝えられている。トリュフ風味や唐辛子風味などがあり、明らかにインターナショナルな市場を目指しているチーズ。ハーブの風味が特徴なので、ソラマメにはよく合う。
蜂蜜とジャムなど甘いものとも組み合わせられる。






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