カーチョ・エ・ペペのカーチョはペコリーノのこと。
羊飼いの国、イタリアを代表するチーズです。
羊と自然と人とのかかわりを強く感じさせるチーズで、羊がミルクを出さなくなる期間、つまり授乳期間が終わってからの保存食。
エミリア地方のアペニン山地の羊飼いの暮し。
ペコリーノ・ディ・フォッサはエミリア・ロマーニャのチーズ。
羊のミルクを夏から冬まで穴の中で熟成させたズ。チーズを穴から出す瞬間を見に、観光客が集まる。
エミリア・ロマーニャの家の床や庭には、はるか昔、蛮族が侵略してきた時代に、財産を隠しておくための穴が彫られていた。この密閉された穴の中で熟成させたのが、ペコリーノのフォルマッジョ・ディ・フォッサ。熟成の間、チーズは家や庭の香りを吸い込んでいった。チーズはナイフですぱっと切らずに、パルミジャーノのようなカッターで割り、チーズの中にたまったミルクの脂肪分を逃さない。
甘さの中に辛さがあるペコリーノ・ディ・フォッサ。下の動画のレナート・ブランカレオー二のペコリーノ・ディ・フォッサは芸術品のようなチーズと評されている。ロンコフレッド(フォルリ・チェゼーナ県)の造り手。ミルクは餌や季節によって味が変わる。
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フォルマッジョ・ディ・フォッサとサンジョベーゼのソースのリゾットrisotto con le riduzione di sangiovese e formggio di fossa。
材料/
カルナローリ米・・320g
エシャロット・・4個
サンジョベーゼ
フォルマッジョ・ディ・フォッサ
・エシャロットのみじん切りと塩少々を油でソッフリットにし、ワインをかけて20分煮る。水て溶いたコーンスターチ大さじ1を加えてとろみをつける(サンジョベーゼのソース)。
・リゾットを作る。鍋に米を入れて強火で1分炒め、ブロード・ディ・カルネ(玉ねぎ、にんじん、セロリ)をかけながらリゾットに煮る。
・10~12分煮て米に半ば火が通ったら大さじ2杯のサンジョベーゼのソースを加えてさらに煮る。
・煮上がる1分前、米がアッロンダになったら(水分を適度に残した状態)火から下しておろしたてのたっぷりのフォルマッジョ・ディ・フォッサでマンテカーレする。
・皿に盛り付けてサンジョベーゼのソースをかけ、フォルマッジョ・ディ・フォッサを散らす。
ちなみに、今月のリチェッタ(P.5)のリゾット・カーチョ・エ・ペペもリチェッタの基本は同じ。
ペコリーノの話、まだまだ美味しいチーズがあります。
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