さて、ロンバルディアに行くなら、多分絶対訪れるであろう街が州都のミラノ。世界の美食のハイトレンドが集まる街なので、そういう料理を探検してみたい人は、最新の店を体験してみることができる街。
でも、(CIR)4月号で勧めていた場所は(P.22)、伝統の農業が行われている地方。
パヴィア県の水田地帯、ロメッリーナ地方です。
ミラノ観光は、ブランド店でのショッピングや湖観光、アートの街、ベルガモ・アルタなどが人気の場所ですが、食に興味があるなら、ロンバルディアの米文化と観光が融合した場所
ロメッリーナなんてどうでしょう。
パヴィア県ロメッリーナ。
もちろん、この地方のキーワードは米、そしてリゾット。他の場所とは一味違ったリゾットが味わえる場所。どうやらミラノ人もあまりよく知らない場所のよう。
週末には、自然、米と城、ポー河のテーマでロメッリーナのガイド付きツアーも行われている。米料理のプランツォ付き。
この地方の第2の都市、ヴィジェバノ。
全然知らなかったけど、美しい街。イタリアで一番美しい、と言われる広場、Piazza Ducaleとヨーロッパ最大の城がある。
この地方のユダヤ人のコミュニティーの特産品の一つ、“モルタラのガチョウのサラミSalame d'oca di Mortara”。
ユダヤ人が禁じられている豚肉の代わりにガチョウで造ったサラミ。腸ではなく、ガチョウの首の皮で包む。
ロメッリーナの米のリゾット。「米はロメッリーナのすべて、伝統、経済、文化なのです・・・」。この地方で栽培されている米はリゾットの王様とも呼ばれるカルナローリCarnaroli米。
米の次にリゾットに欠かせない食材は地元産の大きな玉ねぎ。生産者は地元の農家の14人。昔ながらの、修道士から教わった機械を使わない方法で人力で栽培している。ホワイトアスパラガスもこの地方の特産品。さらにロメッリーナ地方の中心地、モルターラの名物はガチョウのサラミ。地産地消が行き渡っているこの地方では、リゾットの材料も自然と決まる。シェフはリゾットを世界に広めたいという野望を持つ人。
一粒一粒味わえるカルナローリのリゾットを食べると、日本の米とは別物、ということを実感します。こういう米も病みつきになりますねー。
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