今日の料理はピッツォッケリpizzoccheriです(CIR2021年2月号P.46)。
ヴァルテッリ―ナ地方(ロンバルディア州)の貧しい農民料理から生まれたそば粉のパスタ。
現在のロンバルディアのそば栽培の中心地はテーリオ。
テーリオのそば畑。
そばの花のことを、アンデルセンは童話の中でりんごの花のように素晴らしいと表現しました。
そばは17世紀末に東ヨーロッパやバルカン半島からバルテッリーナやベルガモの渓谷に伝わったので、grano saraceno(サラセンの小麦)と呼ばれたが、タデ科の植物で小麦ではない。
厳しい自然条件の元と重労働で栽培する穀物。そば粉はグルテンフリーでデンプンが豊富で味が強い粉。脂肪も少ない。小麦粉よりアミノ酸が多く、黒ずんでいてアロマがある。食糧難の時代に手に入る数少ない食材の1つだった。
そばは寒さに強く、高地の段々畑でも容易に栽培できた。ライ麦や大麦を収穫した後の畑で夏の短い間に成長し、アルプス地方の経済をささえる産物になった。
ピッッォッケリはそば粉のパスタを高原のチーズとバターで調味する栄養価の高い農民料理。わずかなものを使って栄養価の高いものを作る農民料理の真髄が現れた料理だ。
伝統的にピッッォッケリのソースは、じゃがいも、サボイキャベツ、カゼーラというバルテッリ―ナのチーズ、グラナ・パダーノ、溶かしバター。モダンバージョンではゴルゴンゾーラやプロポローネ・ドルチェなどのとろみがつくチーズや、芽キャベツ、チーメ・ディ・ラパ、カボチャなどの様々な野菜を使うようになった。(リチェッタはCIR2021年2月号P.47~)
テーリオのピッツォッケリ・アカデミーのピッツォッケリ。
テーリオのピッツォッケリアカデミー会長の店Combolo。そば粉がベースの各種の料理を出す。ドルチェもある。
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