今日の料理は“ウナギの赤ワイン煮”です(日本語のリチェッタはCIR2月号P.7)。
ウナギの話題は先日、マスのカルピオーネの話の時、淡水魚つながりで取り上げたばかりでしたが、意外と人気なイタリアのウナギ料理、トラットリアの定番魚料理でもありました。
イタリアでウナギと言えば、コマッキオ。ウナギはコマッキオの女王とも呼ばれていました。
コマッキオは小ベネチアとも呼ばれる美しい街。ウナギはベネトでも人気がありました。
コマッキオ。
コマッキオはエミリア・ロマーニャ州フェッラーラ県のポー河デルタ添いの街で、フェッラーラはウナギ料理が伝統料理として知られています。
コマッキオの湿原地帯。
日本人は、なぜかウナギを食べるヨーロッパ人は珍しいと思いがちですが、さほど珍しい食べ物ではないようです。初めてイタリアのトラットリアのメニューにウナギ料理を見かけたときは、つい好奇心から注文してしまいましたが、食べてみると、日本のウナギ料理とはかなり違って、油でギトギトで、それ以来、食指が動かなくなりました。でも、かば焼きの先入観さえ拭い去ってしまえば、イタリアンのウナギも面白いものです。
2020年のコマッキオのウナギ祭り。
潟地方なので、アサリも名物。スパゲッティ・ボンゴレもウナギと一緒にちゃっかり推してます。
コマッキオ名物のウナギのグリル。開いた丸ごと一匹に塩、こしょうしてしっかり焼きます。つけあわせはポレンタ。
イタリア北部を横断するポー河デルタ地帯は自然に恵まれたとても美しい地方です。
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エミリア・ロマーニャ地方で生まれ育ったシェフの本、『ブルーノ・バルビエリ/ビア・エミリア』
には、ポー河のそばで育った子供時代の思い出が語られています。
「私の祖母は、いつも近所の子供数人を連れて河に遊びに行った。仕事の後に一休みする祖父母と近所の年上の子供たちと泳ぎを覚えて過ごすひと時は、彼にとってかけがえのない時間だった。後にクルーズ船の料理人となっる彼は、この時の経験から水が自分の人生とは切り離せないものと感じるようになる。今でも雨の音を聞くと、創作意欲が湧いてきて、新しい料理を考えつくそうだ。」
ポー河は北イタリアの人にとって、大切な河なんですね。
下の動画は《コマッキオのウナギのマリナータ》という動画だから、てっきり料理の動画だと思ったら、いきなりソフィア・ローレンが出てきてナポリ映画でも始まった?、それにしてもソフィア・ローレン美人、と見とれていたら、後ろ、後ろ、全部ウナギ~!!まじでウナギが主役の映画じゃん。1995年のソフィア・ローレン主演の『la donna del fiume/河の女』という映画。貧しいけどお色気ムンムンの農家の娘を演じたら、この人最高。
『河の女』は主題歌も大ヒット。ポー河デルタの若者はこんな青春だったの・・・。
個人的にはソフィア・ローレンは『ナポリの黄金』のナポリのピッツァ・フリッタの屋台の美人すぎる女将さん。
ピッツァは揚げるはウナギは焼くは、イタリアの女優は料理も上手そう。
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