昨日は、洋梨“畑で生まれてワインの中で死ぬ”という言い回しを知りましたが、実は、これ、ピエモンテでは、お米に対して言う言葉として知られています。
米は水の中で生まれてワインの中で死ぬ、というリゾットに対する言い回しは、ピエモンテの子供たちが幼い頃から母親に言われて育っている話です。
むしろ私は、洋梨もかい、ピエモンテじゃどんだけワインで煮殺してるんかい、と思ったのでした。でも、冷静に考えれば、その理由もよくわかります。
ピエモンテは、イタリアが世界に誇るワインの産地。
洋梨でも米でも、ワインでじゃんじゃん煮込める場所なのでした。
ピエモンテ風リゾット。ワインはブロードの代わりに出汁感覚で加えてます。
洋梨のワイン煮は、赤ならバルベーラ、白ならランゲ・アルネーズなどのピエモンテではおなじみのワインとスパイスで煮ます。
バルベーラはピエモンテの代表的なぶどう品種。
バルベーラ・ダスティ
マルティン・セックの赤ワイン煮Pere Martin al vino rosso。
材料/
マルティン・セック・・15個
赤ワイン・・750ml
砂糖・・120gクローブ・・小さじ1
粒こしょう・・小さじ1
シナモン・・1本
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・ピーラーで洋梨の皮をむく。へたはつけておく。
・洋梨を鍋に並べる。
・スパイス、砂糖、ワインを加え、蓋をして火にかける。弱火で最低30分煮る。
・洋梨を取り出し、ワインは煮詰めてカラメッラートして冷ます。
・洋梨をスライスして皿に盛り付け、ジェラートやパンナコッタを添えて煮汁を散らしてサーブする。
今月のリチェッタは洋梨のティンバッロでした。(CIR2月号P.50)
下の動画のパスタ・フロッラもとうもろこしの粉入りです。
中が見えるクロスタータではなく、ティンバッロは具を生地で完全に覆うタイプ。
シチリアのナスとパスタのティンバッロ。全部覆うとご馳走感upします。
ティンバッロもクロスタータも使っている生地はパスタ・フロッラ。
ドルチェの基本となる生地ですが、そのポイントはバター。
北イタリアから広まりました。
ちなみに今月のCIRにはP.13にもう1品、洋梨の赤ワイン煮のドルチェがあります。
こちらはトルタ・ルスティカという名前。ルスティカは田舎風とか、素朴という意味。具の洋梨は端だけ生地で覆います。写真はP.13。なるほど、ちょっとだけ覆うと素朴な田舎風になるのか。
次回もイタリアの冬のドルチェです。
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