フェラーラの話の締めくくりです。
モンフェッラートからフェラーラに至るポー河沿岸の名物、詰め物入りパスタの話です。
海まで続くポー河沿岸の旅。その途中にあるルネサンスが花開いた街、フェラーラ。
ポー河沿岸は、イタリアの食文化上はアドリア海沿岸と同じくらい重要な地区。
そしてこの地区の名物が、詰め物入りパスタ、パスタ・リピエーナです。
パスタ、詰め物、成形、スーゴ、ブロードと、様々なテクニックが盛り込まれた家庭料理を代表するご馳走で、この地方の主婦の腕の見せ所として、クリスマスには欠かせない料理です。
詰め物入りパスタの生地は軟質小麦粉、塩、水の生地。
詰め物入りパスタは軟質小麦粉のパスタです。
(CIR2021年2月号)で、フェラーラの詰め物入りパスタとして紹介しているのは、カボチャのカッペッラッチのラグーがけ(リチェッタはP.42)。
詰め物入りパスタの代表は、ビーナスのへそことモデナのトルテッリーニ。
モデナのトルテッリーニ。
フェラーラの詰め物入りパスタは大きくてラグーをかけるのが特徴。
その形はキリストを妊娠中のマリアのお腹、と言われているが、おそらく、その名の通り大きな帽子がモデル。帽子にはエレガントというイメージがあり、エステ家の宮廷を思い起こさせる洗練された食べ物だったのでしょう、と思っていたら、『1001スペチャリタ・デッラ・クチーナ・イタリアーナ』
という本には、まったく逆のことが書いてありました。確かに大きな帽子なのですが、それは農民が畑で作業するときにかぶる帽子だと言うのです。農作業用の帽子か、貴婦人の帽子か、実はご近所に大きな帽子かぶって毎日庭いじりをする人がいて、もうそれ以外考えられない。
という本には、まったく逆のことが書いてありました。確かに大きな帽子なのですが、それは農民が畑で作業するときにかぶる帽子だと言うのです。農作業用の帽子か、貴婦人の帽子か、実はご近所に大きな帽子かぶって毎日庭いじりをする人がいて、もうそれ以外考えられない。
英語だとパンプキン・ラビオリpumpkin ravioli。
帽子の話はきれいさっぱりカットされてますが、このパスタの主役はカボチャの詰め物です。カボチャの甘さが特徴の料理です。セージバターやラグー、サルシッチャのスーゴでいただきます。
フェラーラのカボチャのカッペッラッチのラグーがけ。
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