2023年3月15日水曜日

モンブランの主役はホイップクリームじゃなくてヴァッレ・ダオスタの小粒でおいしい栗。ということは冬じゃなくて秋のドルチェだった。

今日はまず訂正から。
きのう、勘違いをしてしまい、今日のドルチェのことを冬のドルチェと言ってしまいました。
きょうのお題のドルチェはCIR2月号P.18のドルチェです。
それはモンテビアンコMontebianco。フランス語でいえばモンブランMontblanc。
標高4807.81mのヨーロッパアルプスで一番高い山。ということはイタリアで一番高い山です。
この姿を想像して、冬、とつい言ってしまったのですが、

モンテビアンコの頂上。

ドルチェのモンテビアンコには、その姿以外に冬の要素は何にもなかったのでした。まあ、この白い山を味わ合うのに最適なのは冬だとは思うのですが。


モンテビアンコはヴァッレ・ダオスタ州にあります。このドルチェの主役はホイップクリームじゃなくて栗です。
ヴァッレ・ダオスタの栗は小粒だけど美味しいことで有名。

ヴァッレ・ダオスタの栗。

栗が主役ということは、標高45mの東京湾に面した丘の上に住んでる私でもわかります。秋のドルチェでした!


どうせ食べるなら、シチリアより、ヴァッレ・ダオスタのモンテビアンコの麓あたりの街、例えばクールマイユールあたりで食べてみたい。

クールマイユール。

モンテビアンコ、フランス語ではモンブランというこのドルチェはサヴォイア家のパティシエが考え出したと言われています。栗のピューレをホイップクリームで覆ってモンテ・ビアンコ山を再現したドルチェ。本格的に作ろうとすると、材料もリチェッタも超大変。特にムラング作りが。なので、CIRのリチェッタのような簡易版が広まっています。

巨匠イジニオ・マッサーリの娘、デボラが教えるモンテビアンコ。

材料/4人分
《メレンゲ》
室温の卵・・6個
砂糖・・420g
《ホイップクリーム》
生クリーム・・375g
砂糖・・30g
バニラビーンズ・・1本
マロングラッセ・・400g
マロンクリーム・・400g
室温のバター・・80g

・卵を黄身と白身に分ける。
・オーブンシート1枚に直径12㎝、10㎝、8㎝、6㎝のセルクルを置いて円を描く。
・メレンゲを作る。室温の卵白と10%の砂糖を泡立てる。泡が白くなったら残りの砂糖を少しずつ加えてホイップする速度をやや早める。卵は日にちが立ちとカルボン酸が減るので堅くて白いメレンゲにする時はレモン汁小さじ1を加える。
・小さな口金をつけた絞り袋に入れ、オーブンシートの円の内側に絞りだす。
・100℃のオーブンで1時間30分焼く。オーブンの扉を開けて半日置く。
・表面と側面をパスティッチェリア用おろし金で削って平らにする。
・冷えた生クリームに8%の砂糖を加えてホイップする。
・バニラを開いて種を取り、ホイップクリームに加える。
・一番大きなムラングに縁がやや高くなるようにホイップクリームを絞り出す。
・マロングラッセをたっぷりのせる。小さなムラングを重ねて同様にする。
・側面にも絞り出して隙間を埋め、表面を平らにする。
・バニラを加えて栗をホイップしたマロンクリームに室温の20%のバターを加えて絞り袋に詰め、ドルチェの周囲に底から絞り出す。一番下には星口金から絞り出す。金箔で飾る。


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