リチェッタと記事はCIR2月号P.50~。
ティンバロと言えば、南イタリアの料理ですが、実はこの洋梨のドルチェはピエモンテの伝統料理です。イタリアはヨーロッパでも洋梨の生産量が多い国として知られています。
ピエモンテではマルティン・セックと言う品種の洋梨が栽培されていました。
この品種は畑の中で生まれてワインの中で死ぬ、と言われている品種です。
洋梨の赤ワイン煮は冬の定番ドルチェ。
洋梨はミネラルやビタミンを豊富に含む果物ですが完熟状態を長く保つのが難しく病気にも弱いので、熟す前に収穫して室温で保存しながら完熟させます。病気に弱く、栽培は難しい果物。イタリアの洋梨の代表選手は夏の初めに熟すウイリアムという品種。シロップ漬けや果汁ネクターなど、加工に適した品種です。冬に熟すのはカイザーやアバーテという品種。主にエミリア・ロマーニャで栽培されています。カイザー。
今月のCIRで紹介している品種、ピエモンテのマルティン・セックは冬に熟す晩生の品種。
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洋梨は風味を保存するのが難しい果物。
しかもクロス―タの詰め物にする時は、生地が湿らずにさくっとするように乾かす必要があるので、果汁が多い品種は適さない。
その点、マルティン・セックは、セック(乾いた)と呼ぶくらいで、果汁が少ない。
ただ、果汁が少ないのはクロスタータ用のパスタ・フロッラには適しても、生食には向かない。ということは、工場で加工するための品種なのでした。
クロスタータは、マルティン・セックの特徴を活かしたドルチェ。
パスタ・フロッラpasta frollaがベースの洋梨のクロスタータを説明するイジニオ・マッサーリ。
CIRのリチェッタではトウモロコシの粉入りフロッラ生地です。=====================================
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