ペコリーノの次のお題はカーニバルです。
ベネチアがまったく別の世界のような不思議な雰囲気に包まれるお祭りです。
いつかは行ってみたいと思ってる人、多いんじゃないかなあ。
イタリア料理の世界でも、2月はカーニバルです。
今月のCIRの《ベネチアのカーニバル》の記事には、カーニバルのイタリア料理の習慣が詳しく解説されています。
下の動画は2023年のベネチアのカーニバル(記事の日本語訳はCIR2月号P.23~)。
まずはリアルト。ここは橋で有名なのかと思っていましたが、大切なのは、ここに西暦421年3月25日にできた教会でした。ベネチアの人は愛着を込めてサン・ジャコメートと呼ぶ教会です。
サン・ジャコメート教会とリアルト橋。
教会を建てたのはギリシャ出身の大工たち。
家が火災で焼け落ちなかったことを感謝してこの教会を建てます。
ここは後にベネチアの核となります。
リアルト橋。
下の動画はベネチアのカーニバルが公式のものとなることを発表するベネチアの大公たち。つまり、ベネチアのカーニバルが誕生した瞬間。
ベネチアのカーニバルは、すべてのベネチア人が自由に参加できるお祭りでした。6週間の間繰り広げられるます。貴族から平民まで、すべての人にとってもっとも重要なカーニバルになりました。
最初は平民のシンプルでグロテスクだった祭りに、芝居や音楽といった派手な楽しみが加わって、貴族たちも参加しだします。バロックの時代のヨーロッパ有数の貴族たちが仮面や仮装で身分を隠して参加しました。
そもそもリオのカーニバルなどに代表される祭りは冬から春に季節が変わる時期のキリスト教や農民の暮しと結びついた祭り。それがベネチアで貴族など特権階級の祭りに代わっていきます。時代の移り変わりと共に特権階級がなくなると、再び庶民の祭りとなっていきます。
カーニバルと言えば揚げ菓子。クロストリ、キアッケレ、フラッペ、ブジエなど地方によって様々な名前で知られていますが、ベネチアではガラーニとクロストリです。
ベネチアのカーニバルの揚げ菓子、ガラーニとクロストリ。キアッケレの一種。詳しいリチェッタはCIR2月号P.24。ガラーニはベネチアで人気の貴婦人の首やドレスを飾るリボンのことなんだそうです。
貴族になりきろうとする人もいればピエロになっちゃう人もいて、ショーパブみたいだね。
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