カーニバルのドルチェの話。今日のお題は仮面です。
ベネチアのカーニバルと言えば、やっぱり仮面。イタリア語ではマスケラ。
CIR2月号P.27にはマスケリーネのリチェッタの日本語訳を載せています。
仮面の本来の目的は、顔を隠して誰だかわからなくすること。顔の3/4を覆います。さらに、新しい人格になれるのも魅力。これで病みつきになっちゃうんだろうなあ。
身分の堺もなく誰でも参加できるカーニバル。劇場では仮面で顔を隠すのは義務でした。
ところが貴族はこれがとてもお気に召したようでどこでも仮面をつけて出かけるようになります。そのため異端審問で問題にされたそうです。
ベネチアの一番有名な仮面は貴族のお気に入りだった白いバウタBauta。
女性や庶民はモレッタという黒くて楕円形の仮面をつけました。リボンを結んで着けるのではなく、ボタンを噛んで装着するので、一切しゃべれない、食べれないという拷問のような仮面。
イタリアには仮面喜劇という仮面をつけたキャラクターが活躍する喜劇が各地にあります。そのキャラクターは各地の人気者で、その仮面や衣装もそのキャラクターのアイデンティティーになっています。
イタリア各地の仮面喜劇のキャラクター。
とてもファッショナブルで、イタリア各地の人柄も的確に表しています。
ピエモンテのジャンドゥイアはピエモンテ名物のチョコレートに名前が使われたのかと思ったら、その逆で、ジャンドゥイアは元々仮面喜劇のキャラクターでした。
ナポリのアルレッキーノは有名ですが、シチリアのペッペ・ナッパはちょっと衝撃。
仮面喜劇のキャラクターなのに仮面をつけてなくて、ぶらぶらの袖が伸びたパジャマをだらしなく着てへらへら笑ってる食いしん坊で寝坊な憎めないやつ。こ、これは自虐ネタ?
リッチなベネチアの商人だそうです。
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