2024年8月10日土曜日

ナポリのドルチェはピッツァに匹敵するもの。復活祭のドルチェ、パスティエーラはナポリ湾のセイレーンへの贈り物から生まれた。

(CIR4月号)から、復活祭の地方料理の2品め、今日はパスティエーラです。
ナポリの伝説に満ちたドルチェですが、今ではイタリアの復活祭のシンボルドルチェ。

ナポレのドルチェはどうしてこんなに美味しいんでしょう。パスティエーラを初めて食べた時の衝撃は、ナポリ・ピッツァに匹敵しました。なので、ナポリに行くと、パスティッチェリーアやカフェ巡りをしてナポリのドルチェを食べまくります。下の動画は、ナポリの歴史的カフェ、ガンブリヌスのパスティエーラ。

ナポリ市民にとって、パスティエーラ作りは毎年復活祭に繰り返される不思議な魅力に満ちた古い儀式のようなもの。ナポリの復活祭には、このドルチェのオレンジフラワーウォーターの香りがつきもの。
詰め物はゆでた小麦、砂糖、リコッタを同量ずつ入れる甘いもの。これにオレンジフラワーウォーターで香りをつけてリッチなパスタ・フロッラで包んだのがパスティエーラ。
パスティエーラの伝説の中でも有名なのが、海の妖精セイレーン。歌声でナポリ湾の船乗りを誘惑すると恐れられたもの。そのセイレーンのひとりが、ナポリの古い呼び名にの元になっているパルテノペ。パルテノペたちは、ポジリッポとヴェズヴィオ山の間の海に住んでいたそうです。

ナポリのパスティエーラの伝説。

セイレーンに贈られたのは、ナポリ市民がもっとも貴重な食材とみなすもの7つ。
それは小麦粉、リコッタ、卵、小麦、オレンジフラワーウオーター、スパイス、砂糖でした。さらにこれらは、人生や豊穣のシンボルでもあります。これらを混ぜ合わせてセイレーンの歌より甘くしたのがパスティエーラ。
小麦は昔は小麦の粒を何日も水に漬けて柔らかくしてから使ったが、現代のナポリでは戻して瓶に入れた小麦をスーパーでも売っている。このプチプチ感はクセになる。

グラノ・コット

自家製グラノ・コット

(CIR4月号P.21~)の記事はパスティエーラのバリエーション。今どきのパスティエーラはかなり進化してます。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

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カンパーニアで育ち、18歳でローマのハインツ・ベックのラ・ベルゴラで働き始め、26歳で最初のミシュランを獲得し、現在はアマルフィの高級ホテルのレストランのシェフ、クリストフォロ・トラバニは現在注目のシェフ。

今日紹介するのは、(CIR7月号P.26)で紹介している若手シェフ。 クリストフォロ・トラバニシェフです。1988年生まれ。 彼は幼少期と思春期をカンパーニアで育ち、18歳でローマの3つ星レストラン、ハインツ・ベックのラ・ベルゴラで働き始め、その後数々のグラン・シェフの元で働き、...