(CIR4月号)から、復活祭の地方料理の2品め、今日はパスティエーラです。
ナポリの伝説に満ちたドルチェですが、今ではイタリアの復活祭のシンボルドルチェ。
ナポレのドルチェはどうしてこんなに美味しいんでしょう。パスティエーラを初めて食べた時の衝撃は、ナポリ・ピッツァに匹敵しました。なので、ナポリに行くと、パスティッチェリーアやカフェ巡りをしてナポリのドルチェを食べまくります。下の動画は、ナポリの歴史的カフェ、ガンブリヌスのパスティエーラ。
ナポリ市民にとって、パスティエーラ作りは毎年復活祭に繰り返される不思議な魅力に満ちた古い儀式のようなもの。ナポリの復活祭には、このドルチェのオレンジフラワーウォーターの香りがつきもの。
詰め物はゆでた小麦、砂糖、リコッタを同量ずつ入れる甘いもの。これにオレンジフラワーウォーターで香りをつけてリッチなパスタ・フロッラで包んだのがパスティエーラ。
パスティエーラの伝説の中でも有名なのが、海の妖精セイレーン。歌声でナポリ湾の船乗りを誘惑すると恐れられたもの。そのセイレーンのひとりが、ナポリの古い呼び名にの元になっているパルテノペ。パルテノペたちは、ポジリッポとヴェズヴィオ山の間の海に住んでいたそうです。
セイレーンに贈られたのは、ナポリ市民がもっとも貴重な食材とみなすもの7つ。
それは小麦粉、リコッタ、卵、小麦、オレンジフラワーウオーター、スパイス、砂糖でした。さらにこれらは、人生や豊穣のシンボルでもあります。これらを混ぜ合わせてセイレーンの歌より甘くしたのがパスティエーラ。
小麦は昔は小麦の粒を何日も水に漬けて柔らかくしてから使ったが、現代のナポリでは戻して瓶に入れた小麦をスーパーでも売っている。このプチプチ感はクセになる。
グラノ・コット
(CIR4月号P.21~)の記事はパスティエーラのバリエーション。今どきのパスティエーラはかなり進化してます。
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