2024年8月27日火曜日

リグーリアのヴェルメンティーノは、スペインやポルトガルから伝わり、高温で海風と日差しが強い地中海から生まれたぶどう品種。地中海の低木の風味、土壌のミネラル、海の塩気も感じる地中海のワイン。、。

 今日のお題はリグーリアで一番普及しているぶどう品種、ヴェルメンティーノvermentinoです。(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ4月号P.47)の記事の解説です。

ポネンテ・リグレのヴェルメンティーノの収穫

2019ヴィ二タリーのリグーリアワイン

 白ブドウのヴェルメンティーノからは、4つのdocワインが造られています。
リヴィエラ・リグレ・ディ・ボネンテRiviera Ligure di Ponente、コッリ・ディ・ルー二Colli di Luni、ゴルフォ・デル・ティジュッリオ・エ・ヴァルポルチェヴェーラGolfo del Tigullio e Valpolceveraです。

 この品種はサルデーニャのマデイラ島に多い品種で、スペインからコルシカとサルデーニャを経由してイタリアに伝わり、13世紀末にリグーリアとトスカーナに広まったと考えられています。ポルトガルではヴェルメンティーノはCodegaとして知られています。
 海風に耐えるヴェルメンティーノは高温で風の強い、日当たりのよい場所を好み、つまりリグーリアは理想的な場所でした。そのワインはデリケートでフレッシュ、キリッとした風味。地中海のアニスやタイムの風味があるのが特徴。地中海を象徴するようなぶどう品種で、フランスや中央ヨーロッパの影響を受けた他の北イタリアの、例えばピエモンテやアルト・アディジェのワインとは違い、スペインやポルトガルの影響を受けた、まさに地中海を感じるワイン。海がない北イタリアの人たちには、造りたくても造りだせないワイン。
 サルデーニャには、ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャという個性的なワインがあります。一方、リグーリアではヴェルメンティーノのワインはコッリ・ディ・ルーニなど。
麦わら色でデリケートな香り、フルーティー、花や植物の香り、ドライでややキリッとした味、しっかりした酸味が特徴のワイン。トルタ・パスクアリーナやシーフードに合います。
コッリ・ディ・ルーニは緑色がかった麦わら色のワイン、地中海の茂みを感じるデリケートな香り、セッコでフレッシュ、軽い酸味、後味にほろ苦さがあり、魚やソフトチーズに合います。

トルタ・パスクアリーナ
 
コッリ・ディ・ルーニ

レヴァンテ・リグレのワイナリー

サルデーニャにヴェルメンティーノが伝わったのはスペイン占領時代でした。この話は
次回に。

=====================================
(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2021年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2021年の号からできます。
古い雑誌や本は在庫を探しますのでご相談ください。
本以外のお問い合わせもお気軽にどうぞ。

ご注文の場合は、こちらのフォームからお願いします。
本や(CIR)の購入方法

お問い合わせはこちらからどうぞ。

(下記のリンクがクリックできない時は左クリックして表示されたurlをクリックしてください)
=====================================
クレアパッソのブログは下記の3種類あります。

[creapasso.comへ戻る(hpはシステムのトラブルで長期間更新していません、あしからず)最新情報はすべてブログでお知らせします]
===============================================


0 件のコメント:

パレルモのスファンチョーネは、ナポリのピッツァに匹敵する存在。その語源はラテン語とギリシャ語のスポンジという言葉のミックス。

今日はイタリアのストリートフードの聖地、シチリアのシンボル的名物ストリートフード、 スフィンチョ―ネsfincioneの話。 スフィンチョ―ネ スフィンチョ―ネ・バレルミタノの日本語のリチェッタは、(CIR7月号P.25) パレルモのスフィンチョ―ネの屋台。 スフィンチョ―ネの移...