記事(P.25~)にもありますが、イタリアのオリーブオイルが好きなら、この名前でまず思い浮かぶのは、ガエタのオリーブのこと。
ティエッラにはこのオリーブが欠かせないので、つまり、何はともあれガエタのオリーブのことは知っとかないと・・・。
まず、ガエタというのはどこでしょうか。
リグーリアって思いがちですが、違います。ラツィオです。トロイの木馬で戦ったギリシャ人が逃げ延びた場所と伝わる場所で、ギリシャ神話やユリシーズの旅の舞台としても知られています。
ガエタgaetaの発音は、アとエの中間で、ゲータとも聞こえます。
観光客的にはオリーブよりユリシーズゆかりの地、というイメージ。
ラツィオの人にとっては手近なリゾート地。
オリーブの話でした。
ガエタはラツィオの南端の海に近い、海と畑の食材にめぐまれた場所。隣のナポリの影響もうけています。ティエッラのバリエーションは無数にあります。具はオリーブだけでなく、スカローラ、アンチョビ、青魚、バッカラ、タコ、あるいはシンプルに卵とチーズなど。
ガエタのオリーブとティエッラ。
ティエッラ。リチェッタなど詳細は(CIRP.25)
そういえば、ガエタのルーツはシチリア王国の支配者、ブルボン家。シチリア王国とナポリ王国が統合されてできた両シチリア王国は、ラツィオにまで支配が及んでいました。ガエタはその名残なのです。さらにナポリなまりが広まっているという、フランスとナポリの影響を感じさせるおもしろい料理。ティエッラもピッツァの一種と説明する人もいて、なかなか面白い料理です。
タコを詰めたガエタのティエッラ。そういえばタコはナポリの名物でした。
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