今日の料理はイタリア風バーガーです。
記事の日本語訳は(CIR6月号)P.20~。
考えてみれば、パニーニの伝統のあるイタリアには、バーガーにぴったりの食材があふれていました。
最初は、まずごま付きバーガーバンズ。
ごま付きパンと言えばシチリアの名物。
始めてシチリアに行った時は、ごま付きパンがシチリアの名物だとは知らなかったのですが、初めてシチリアで食べて以来、大ファンになり、忘れられない味になりました。
そして帰国後、そのパンがマファルデという名前で、シチリアを代表するパンということを知りました。
ごま付きということは、当然ながらアラブの影響をたっぷり受けている、歴史のあるパン、ということです。シチリアは200年に渡ってアラブの支配を受けました。
アラブからは、ごま以外にも米、メロン、なす、柑橘フルーツ、アーモンドなどがシチリアの港、パレルモなどを通して伝わりました。
マファルデmafaldeは、ごま付きで白くて締まったクラムの、とぐろを巻いた蛇のような形のパン。
シチリアでは小麦の栽培も盛んで、パスタを始めとする各種の小麦製品が造られています。
パレルモ近くのノルマン様式の大聖堂で知られる町、モンレアーレMonreaにも、ごま付きパンで知られるパーネ・ディ・モンレアーレがあります。
パーネ・ディ・モンレアーレの出身者がニューヨークでパン屋を開いて成功し、パーネ・ディ・モンレアーレがニューヨークに広まる、という現象も起きました。
マファルデは、カターニアのパン屋がイタリア王ヴィットリオ・エマヌエーレ3世の娘、マファルダ・ディ・サヴォイアに捧げることを思いついてシチリアの外でも広まりました。ちなみにマファルダの母親はピッツァで知られるマルゲリータ。
マファルダ・ディ・サヴォイアの悲劇の運命。
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