きのうの料理、ラタトゥイユで、伝統的な家庭料理と、レストランのモダンジージョンが、最近ではちょっと違う、というこを知りましたが、『クチーナ・イタリアーナ』の新しい連載記事も、地方料理の伝統とモダンの違いがテーマ。最初の料理は“パルミジャーナ”でした(CIR6月号P.12~)。
パルミジャーナ。
シチリア、エミリア・ロマーニャ、カンパーニアがルーツとして名乗りを上げている料理。
それだけイタリア中で愛されている料理、ということでしょうか。
映画『マーサの幸せレシピ』というイタリアンのすご腕ライバルシェフのラブロマンスや親子の関係などを描いた映画で、ポイントになる料理が、確かパルミジャーナ。
2002年のドイツ映画、『マーサの幸せレシピ』
(CIR)ではP.13の上の写真の料理が伝統バージョン、下段の写真がモダンバージョンです。
そしてモダンバージョンは、美しく、洗練された盛り付けになってます。油で揚げるのは控えめ。
ところで、この料理の主役、なすですが、イタリアではなすはアラブからカンパーニアに伝わりました。
ナスを薄く切った重ねるのがシチリアでは“パルミチャーナ”と呼ばれるブラインドのようだからと、この名前の料理ができたようですが、これは伝統バージョンで、今どきのパルミジャーノは、かなり見た目が違います。
今時のラタトゥイユは、別名ピクサーバージョン。
ラタトゥイユのモダンバージョンは映画のヒットもあってあっという間に世界中に広まりましたが、パルミジャーナのモダンバージョンは、ほとんど知られていません。
つまり、P.13の料理は、まだ誰もやっていない料理です。
オリジナルのモダンなパルミジャーナというテーマなので、シチリアやナポリの伝統にこだわらない、エミリア・ロマーニャ出身のブルーノ・バルビエリシェフのパルミジャーノをどうぞ。
なすは薄くスライスしてグリルします。モッツァレラじゃなくてブローボラ・アッフミカータの薄切りとフレッシュなミニトマトのソースを重ねてワンポーションサイズのミルフィーユ仕立てです。ベースは山盛りのサラダとイカ墨のソース。シチリアとナポリの雰囲気もありながら全然田舎臭くない1品。
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