今月のワインはソアーベsoaveです(CIR10月号P.42~に記事の日本語訳があります)。
ベローナ県、ベネト州のコムーネ、ソアーベ↓
ソアーベはベローナの東にある中世の姿をとどめた街。ヨーロッパの中世を体験できる街です。ベローナの街のシンボルでもあるブラの大門には、ロミオとジュリエットでこの街を有名にしたシェイクスピアが、この門について語った言葉、「ベローナの門の外には世界は存在しない」という言葉が紹介されています。ベネチア共和国の一部としてかつては栄華を誇ったのでしょう。
世界遺産の街、ベローナ↓
個人的には、ソアーベは大好きなイタリアの白ワインです。ロミオとジュリエットやアイーダよりも身近です。イタリア語でソアーベsoaveとは優美という意味。
で、軽くて優美なワインだからソアーベと言うのかと思ったら、この名前は、ベローナの東にあるシュバーベン地方Svevi(Suaves)に由来する、スエビという、ドイツの古代民族由来だそうです。
イタリアの歴史でドイツの古代民族がからむとなると、民族の大移動によってローマ帝国を侵略したゲルマン人のこと、と想像できます。彼らは北からライン川を渡ってやってきて、古代ローマを崩壊させたのでした。そして時代は中世へと移り変わります。ゲルマン人の王国としては、ロンバルディアのルーツとなるランゴバルド王国などがあります。ちなみに、ナポリ公国もローマ帝国から独立しました。ランゴバルドはローマ教皇の要請で立ったフランク王国のカール大帝によって滅ばされます。イタリア北部は後の神聖ローマ帝国に組み込まれ、ナポレオンによって解体され、ドイツ、フランス、イタリアの元になります。
ここから後のヨーロッパの歴史は、宗教改革やフランス革命などもはさんで、正直言ってぐちゃぐちゃで何が何やら。
ソアーベはイタリアンスタイルの白ワインを代表するワイン。ぶどう品種はガルガニカ。北イタリアでは唯一の火山性土壌で古代ローマ時代から栽培されてきました。
フルーツや白い花、アーモンドの香りが特徴で、理想的なアペリティーボ。食事以外の時に
飲むのに最適。前菜、軽いプリーモ、パスタ、生ハム、軽いチーズ、カジュアルで軽い夕食に合うワイン。これは、完璧では・・・。
冷えたソアベ飲みたくなってきた。次回に続きます。
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