2020年5月1日金曜日

移牧の旅に出た羊たちが春になって戻ってきた時に出迎えるサルデーニャのドルチェ

サルデーニャ料理、次はドルチェです。
まずはパルドゥラスpàrdulas(リチェッタは「総合解説」P.14)

例によって個性的な名前と姿。
復活祭に食べるリコッタのタルトです。チーズ味だけどチーズじゃない、フォルマッジェッレformagelleという別名でも知られています。型は使わないで、1人前サイズの個性的な形に成形します。
サルデーニャ人の職人魂がちらっと見え隠れするドルチェ。



一方、サルデーニャを代表するドルチェは、サアーダスseadas、またはセアーダスseadas


サルデーニャの羊飼い文化に根付いたドルチェで、冬に移牧にでかけた羊飼いが、春になって戻ってきたことを祝う祭りで食べたのがその起源。


移牧の動画は大好きです。
ロバも連れて家族総出で迎える羊たちの到着。
いつまで見ても飽きない。
最後にパルドゥラスがちらっと映ってました。

サルデーニャの羊飼い。漢だぜ。

カルロ・クラッコの地方料理
のサルデーニャ料理は、セアーダスとフレーゴラでした。
セアーダスについてはこう語っています。
「セアーダスはサルデーニャの典型的なチーズラビオリで、材料にチーズを使っていながら甘くないドルチェというアイデアが大好きな1品だ。食後の1品としても完璧」

リチェッタはサルデーニャ出身の大親友で優秀な料理人の夫妻のもの。
 セアーダス/seadas
材料/8人分
リマチナートのセモリナ粉・・500g
ペコリーノ・フレスコ・・600g
牛乳
ラード・・30~40g
水・・100~150ml

ノーワックスのオレンジとレモンの皮・・各1個分
揚げ油
コルベッツォロ(西洋ヤマモモ)・・セアーダス1個につき1個、大きなものは半分に切る
コルベツォロの蜂蜜・・60g
ワインビネガー・・大さじ1

・セモリナ粉、ラード、水、塩をこねてなめらかな生地にする。
・覆いをして冷蔵庫で2時間休ませる。
・薄くのばして直径6cmの円形に抜く。
a.ペコリーノを小角切りにし、鍋に入れて軽く溶かす。牛乳数滴を加えてもよい。
・生地の中央にa大さじ1、柑橘フルーツの皮のすりおろし少々、小型のコルベッツォロ1個をのせてペコリーノと皮で覆う。
・さらに生地をかぶせて縁を閉じ、たっぷりの油で揚げる。
・コルベッツォロの蜂蜜に好みでビネガーを加え、とろ火で溶かしてセアーダスにかけてすぐにサーブする。

コルベッツォロは忘れ去られつつある地中海地方の古い低木だが、イタリアのバイオダイナミック農法の結晶。

コルベッッォロ





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総合解説
カルロ・クラッコの地方料理
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