2020年5月23日土曜日

ナポリのパスタの話は数十年来ブームのチェターラのコラトゥーラから。

やたら評判の高いナポリのトラットリア、ブアッタのリチェッタは残念ながら見つからず、代わりに料理を紹介したブログ(こちら)を書いた人(ナポリ料理研究の分野ではイタリアで最も信頼されている専門家で、敏腕ジャーナリスト)の
ナポリのレストランや家庭のリチェッタをまとめた本リチェッテ・ディ・ナポリから、似たようなナポリの伝統料理を探してみました。

まず、アンチョビとレモンのスパゲッティ(写真)。
結論として、ここ数十年、ナポリではチェターラのコラトゥーラが大ブームのようです。
この古風な伝統ソースであえたパスタは、一番シンプルで一番美味しいとべたボメ。
強いスモーク香と塩気が長く続き、組み合わせるワインはグレコ・ディ・トゥーフォがお薦め。
そうそう、彼はワインの格付け本にも携わってました。

チェターラは、アマルフィ海岸の小さな漁師村。
下はチェターラに行きたくなる動画。
ちなみにコラトゥーラを最初に作ったのは牧師。

古代ギリシャ語でイワシという意味のGarosが、古代ローマ人によってGarumとなり、その美味しさから肉や野菜の様々な料理にかけられるようになったソースが、コラトゥーラのルーツ、ガルム。
古代にはイワシとマグロの内臓から作ったガルムが最高のものとして珍重された。
料理書に登場するのは8世紀半ば以降のこと。

作り始めたのはアマルフィ海岸の丘の上の司祭館の牧師。
夏に漁で獲った青魚を冬用に保存するために、
頭と鱗を取り除いて樽で塩漬けにした。
寝かせている間に樽の底に溜まった汁を集めたのがコラトゥーラ。
これに香料や油を加えてパスタやゆでた野菜にかけて食べるようになった。
もともとか各家庭で作っていたが、誰かがワイン用のモストを濾す装置にかけることを思いついて澄んだコラトゥーラができ、商品化されて大ヒットした。


それでは本から地元で一番有名な4軒のリチェッタを訳します。

■ジェンナーロのイワシのコラトゥーラのスパゲッティSpaghetti con colatura di alici di Gennaro
(チェターラのリストランテ・アックアパッツァのリチェッタ)
ジェンナーロはシェフ


材料/4人分
スパゲッティ・・400g
イワシのコラトゥーラ・・大さじ2
にんにくのみじん切り・・1かけ
EVオリーブオイル
唐辛子
イタリアンパセリ
・ボールに油、イタリアンパセリとにんにくのみじん切り、コラトゥーラ、好みの量の唐辛子、アルデンテにゆでたスパゲッティ、ゆで汁大さじ1を入れてマンテカーレし、イタリアンパセリを散らす。

■フランコのイワシのコラトゥーラのスパゲッティSpaghetti con colatura di alici di Franco
(チェターラのリストランテ・サン・ピエトロのリチェッタ)

材料/4人分
スパゲッティ・・400g
イワシのコラトゥーラ・・大さじ2
EVオリーブオイル・・大さじ2
イタリアンパセリ
にんにく・・1かけ
松の実とくるみ(好みで)

・パスタ用の湯をわかす。塩は加えない。
・ボールに油、コラトゥーラ、潰したにんにく、イタリアンパセリのみじん切り少々、アルデンテにゆでたスパゲッティを入れてマンテカーレする。
・好みで刻んだ松の実やくるみの甘味を加える。

■パスクアーレのイワシのコラトゥーラのスパゲッティSpaghetti con colatura di alici di Pasquale
(チェターラのリストランテ・アル・コンヴェントのリチェッタ)



材料/4人分
スパゲッティ・・400g
イワシのコラトゥーラ
にんにく・・1かけ
イタリアンパセリ
EVオリーブオイル

・アルデンテにゆでたパスタをにんにく、イタリアンパセリ、唐辛子のみじん切りでマンテカーレし、コラトゥーラを好みの量加える。

■ヴィンチェンツォとクラウディオのイワシのコラトゥーラのスパゲッティSpaghetti con colatura di alici di Pasquale
(チェターラのリストランテ・ラ・チャンチョラのリチェッタ)

材料/4人分
スパゲッティ・・400g
イワシのコラトゥーラ・・大さじ4
にんにく・・1かけ
EVオリーブオイル
唐辛子・・1本

・スパゲッティを塩を加えないでアルデンテにゆでる。
・油、コラトゥーラ、にんにくと唐辛子のみじん切りでパスタをマンテカーレする。

はっきり言って4つともほとんど変わりません。
まさにナポリ料理入門の1品。
超シンプルなので、素材の美味しさがすべてかと。

おまけの動画、いつかバカンスを過ごす日を夢見て、アマルフィ海岸・・・。






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総合解説」2018年5/6月号
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