さて今日は、イタリア最高級のサルーメ、クラテッロの味わい方です。
クラテッロの特徴は、赤く、柔らかく、マイルド、タンニンのような独特の香り、少ない脂身を含んだスライスが舌の上で温まると甘さを感じる、カンティーナの貴腐風味など、ソムリエなみの注意深い味わい方にも耐えうる複雑さ。
口の中でクラテッロが溶ける時、その素晴らしさが解放されるとか。
塩気と脂肪の甘さのバランスが取れたデリケートな味。
タンニンの強い赤など、間違ったワインと組み合わせるとこれらの風味が金属の不快な味になりかねないそうです。
お薦めは軽いフリッザンテ。
クラテッロは 生ハムより薄く、加熱しないようにスライサーでスライスします。
でもその前に、乾いた布で皮をこすり、カビを取り除きます。
次にきれいな布を白ワインに浸して軽く絞り、これで包んで1~2日間冷蔵庫に入れておきます。
食べる部分の皮をむき、スライサーかナイフで薄く切ります。
残りは湿らせた布で包み、冷蔵庫に戻します。
布は常に湿らせておき、3~4日ごとに取り替えます。
クラテッロに添えるのは、パルマのミッカ、(トルタ)ニョッコ・フリッタ、モスタルダ、パルミジャーノ、ブッラータ、ロビオーラ、いちじく、メロンなど。
料理に使うのはもったいないです。
でも、グルメの関心は高く、どんな組み合わせが美味しいか、多くの人が日々研究しています。意見は人それぞれですが、ワインはクラテッロのサラトゥーラにも使われる地元のフォルターナ、という意見が有力。
エミリア・ロマーニャのワイン、フォルターナ↓
クラテッロに組み合わせる食材
カ・デル・ボスコの提案。
豚は脂身を味わうものとは、多くの人が言っていることですが、ある意味これは究極の脂身の味わい方なのでは・・・。
ジベッロが地元の子はおやつにクラテッロ食べてる!?
びっくりしましたが、ジベッロじゃなくてもパルマあたりでは日曜日のメニューはクラテッロやパルマの生ハム、コッパ、サラーメ・ストロルギー二、フェリーノサラミなど、エミリア地方のサルーミの盛り合わせから始ます。
ちなみにストロルギーノもクラテッロ用豚肉の切り落とし入りの高級サラミ。
クラテッロとストロルギーノ↓
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