パネットーネはクリスマスの食後のデザート、という強固なイメージは、なかなか取り除けなく、季節とビッタリ結びついています。
ただ、パネットーネやバンド―ロといったドルチェは、塩味と組み合わせるとユニークな味を生み出します。特に、クリスマスが終わってキッチンにパネットーネが残っている時がこの組み合わせを試すチャンスです。
パネットーネは、もちろん1年中いつ食べてもいいドルチェです。
グランシェフがパネットーネを料理に使う時は、養鶏所の新鮮な卵、山の牛乳やバター、イタリア産の新鮮な砂糖や小麦粉といったベースの材料に、吟味したオリジナルの香味素材を加えたパネットーネを使います。
例えば、プロセッコのような香りのよいイタリアワイン、シチリアのオレンジ、カラブリアのディアマンテのチェードロなどです。
オートクチュールのパネットーネで知られる、ビチェンツァのパスティッチェリーア、ダリオ・ロワゾンは、クリスマスのドルチェというアイデンティティ―を失わずに、26日以降も一年中、パネットーネを日常の中に存在させようと考えている人です。
ロワゾンのパネットーネ。
彼の一押し新作パネットーネはピスタチオと抹茶入り。その名もパネットーネ・ピスタチキオ・マッチャ。
パネットーネのグレードを上げる方法は、パティシエの感性次第。これだけ吟味した食材を使っているパネットーネを料理に使ったら、どうなるでしょう。
例えば、マンダリン風味のパネットーネは、フォアグラと交互にテリーヌ型に詰めてミルフィーユにします。
パネットーネとゴルゴンゾーラのミルフィーユ。
彼のパネット―ネはグランシェフの1品、“フォアグラ、パネットーネのトーストとカプッチ―ノ、レチョートのソース”のメインの食材。“パネットーネ・ロワゾン”のイチジク風味で通じるようです。
イチジク入りパネットーネは厚さ1㎝にスライスしてオーブンでトーストします。レチョートは煮詰めてシロップにします。フォアグラは1㎝にスライスして澄ましバターで焼きます。
皿にフォアグラ、パネットーネ、ナッツを盛り付けてレチョートのシロップを垂らします。
カプチーノは粉にしたパネットーネを牛乳に加えて沸騰させ、ガスを添加したサイフォンでクリームにします。小さな器に絞り出し、パネットーネの粉を散らしてフォアグラに添えます。
粉にしたパネットーネは子牛のヒレ肉にまぶしてオーブンで焼けばヒレ肉のパネットーネ焼きに。
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