今日はピッツィPizziとプッチェpucceです。
プーリアのパンがおいしいのは有名だったので、レッチェに行く時、事前にパン屋さんとピッツィとプッチェというパンの情報は仕入れておきました。
でも、いざパン屋で注文するときになって、ピッツィとプッチェという名前がすんなり出てこないのです。ピッツィぐらいなら問題なく言えるのですが、プッチェが出てこないのです。嘘だと思うなら、言ってみてください。ピッツィとプッチェ。
言えないから。で、私も当然プッチェが言えなくて、たぶんプッツとか言ったんだと思います。
その時、思いがけず、素敵なことが置きました。店員の女の子二人が、ぷっと噴出してクスクス笑ったのです。よく芸人さんが芸人になったきっかけは子供の頃、クラスのみんなの前でやった漫才が思いのほか受けて気持ちが良かったから、という話を聞きますが、この時はそれがよく理解できました。
定員が笑ったくらいで?と思うかもしれませんが、南イタリアの職人さんは基本怖いのです。にこりともしないし、お客に愛想なんて絶対ふりまかないし、なんなら商品の取り扱いについて素人に説教しそうな勢いなんです。
芸人を目指していたわけでもない、イタリア語もよくできない普通の観光客だった私の心は、たぶん、初めて行った街で発音がちょっとやっかいなパンを注文するためにピーンと張っていたのだと思います。それがこの楽し気な笑い声で、すーっと溶けて行きました。
心がほっこりしながら、このお店が一瞬で好きになっていました。
しかも、後で食べたプッチェのおいしかったこと。ワインによく合って、最高でした。このパン屋での小さな経験は、それからだいぶたった今でもよく覚えています。
南イタリアではパン屋の注文も楽し気。
プッチェのリチェッタは(CIR11月号)P.43。
プッチェ
正直言って南イタリアの職人さんを笑わせたことは一生の自慢です。
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