2022年10月15日土曜日

こしょうのブロードでゆでるペコリーノのトルテッリは、ブロードにこしょうを散らさないのでブロードが澄んだまま。カーチョ・エ・ペペのクリスマス版。

今日は、イタリアのクリスマスと言えばこの料理、トルテッリーニ・イン・ブロードです。
リチェッタは、近いところでは(CIR7月号)のマッシモ・ボットゥーラシェフの特集号で取り上げています(P.15)。
トルテッリーニ・イン・ブロードは、ブロード、パスタ、詰め物の3つの部分から構成されています。

トルテッリーニ用のブロード・ディ・カルネ


各種の肉のミックスのブロード・ディ・カルネ、去勢鶏のブロード・ディ・カッポーネ、ひね鶏のブロードなどが代表的。
上の動画ではすね肉、バラ肉、リブロース。
ブロードを取ってほろほろになった肉は、仕上げにトルテッリーニに加えて崩して食べるのが好きだと言ってます。
トルテッリーニをブロードでゆでる時は、何個か崩れてブロードが濁るので、サーブ用に半量別にしてゆでます。
さて、今月の(CIR)のここしょうのブロードですが、こしょうと水だけでとる、正真正銘のこしょうのブロード。トルテッリの詰め物はペコリーノなので、これはカーチョ・エ・ペペの詰め物入りパスタ版、というか、クリスマス版ではないですか。今気が付きました。こしょうが見えない澄んだブロードなのにこしょうの風味がする不思議な1品ですよ、これは。

ジョルジョーネシェフのカーチョ・エ・ペペ

パスタはグラニャーノのパスタでしょうか。とにかく量産型じゃなくてアルティジャナーレのパスタです。
まず、パスタのでんぷんが溶け出たゆで汁を少量フライパンに入れて熱します。そこにこしょうをたっぷり挽き入れて煮詰めます。
ボールにたっぷりのおろしたペコリーノ、パスタのゆで汁少々を入れて混ぜ合わせてクリーム状にします。
ゆで上がったパスタをこしょうを煮詰めたフライパンに入れてマンテカーレし、ペコリーノのクリームとゆで汁少々を加えて火を止め、さらにマンテカーレします。仕上げにペコリーノとこしょうを散らします。


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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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