2022年7月21日木曜日

塩気のないパンで作るパッパ・アル・ポモドーロ、水気のないパンで作るパンツァネッラ、どちらも仕上げはトスカーナのエキストラバージンオイル。

フィレンツェのパーネ・ショッコにトマトを組み合わせると、イタリア料理を代表する夏の料理、パッパ・アル・ポモドーロpappa al pomodoroになります。




夏はトマトの季節ですからね。ちなみに、この料理は冬にはリボッリータになります。

リボッリータribollita。

冬の間、トマトはないけれども、畑には、霜が降りると美味しくなる黒キャベツがあります。
基本は残り物で作る料理なので、余っている食材をなんでも使います。バリエーションは家庭の数だけあります。
そして19世紀後半になると、パルマではトマトの保存食の研究が盛んになり、ナポリ周辺ではピエモンテ人のフランチェスコ・チリオによって最初のホールトマトの缶詰が作られます。
トマトの缶詰が発明されたおかげでトマトは季節の縛りから解放されます。
さらに言えば、缶詰用トマトに最適な品種、サン・マルツァーノトマトは世界中に輸出されてイタリア料理に使われました。
パンツァネッラpanzanellaもパーネ・ショッコの夏の料理。

パッパ・アル・ポモドーロ。


材料/4人分
玉ねぎ・・1個
トマト・・500g
にんにく・・4~6かけ
堅くなったパン・・300g


・玉ねぎを薄くスライスして刻む。
・陶器の鍋にたっぷりの油を入れて玉ねぎをソッフリットにする。
・トマトを小角切りにしてソッフリットに加える。丸ごとのにんにく、唐辛子、バジリコ少々も加えて15~20分煮る。
・ちぎったパンを加えてよく混ぜ、数分煮る。
・野菜のブロードか湯で覆い、濃いクリームにする。塩味を整え、火を止めて仕上げのバジリコを加える。
・皿に盛り付けて油を回しかける。

パンツァネッラはパンのサラダ。


セミが鳴いてますねー。
夏にぴったりの料理。
リチェッタは下の動画から。
または今月の(CIR/P.40)に日本語訳を載せています。

材料/4人分
堅くなったパーネ・トスカーノ・・400g
熟したトマト・・500g
赤玉ねぎ・・1個
バジリコ・・15枚
ワインビネガー

・パンを厚さ1㎝にスライスしてオーブン皿に並べる。
・水250mlをかけて40~45分休ませる。
・玉ねぎを薄く切り、水70ml、ビネガー70mlをかけてかき混ぜながら15~20分マリネする。
・きゅうりの皮をピーラーでむき、縦に半分に切って輪切りにする。
・トマトを小角切りにする。
・ほぐしたパン、トマト、水気を切った玉ねぎ、きゅうり、ちぎったバジリコを混ぜて1時間休ませる。
・油40gとビネガー15gをかけて塩、こしょうをする。
皿に盛り付けて油を回しかける。

今月の(CIR/P.39)はパンツァネッラ。詳しいリチェッタもあります。

パンツァネッラがお勧めのフィレンツェのオステリーア、ダ・ブルデDA BURDE↓
詳しくは(今月のCIR/P.41)




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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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そういえば、柑橘フルーツ天国イタイリアで注目度上がってるゆず。次に注目の日本の柑橘フルーツはミヤガワこと早生の温州ミカン。

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