2021年2月11日木曜日

ピエトロ・パリージシェフは、農民へのリスペクトが半端ない。故郷のナポリに戻って、地元の農家の食材と食文化を紹介する店、“エーラ・オーラ”を開いた。

紹介する機会がなくて、今までお蔵入りしていた本を紹介します。
ピエトロ・パリージシェフの、かなり個性的な本です。

ピエトロ・パリージ
/クオーコ・コンタディーノ


先日、ブログでフリアリエッリの話を書いた時、このナポリの農民料理人を自称する天才の本を、かなり久しぶりに手に取りました。
本をパラパラめくってみると、フリウリエッリの写真がすぐに目に止まりました。
鮮やかな緑色で肉厚の艶々した葉っぱが1ページいっぱいにアップになっていました。
そして、隣のページを見て、なぜあまり手に取る機会がなかったのかを思い出しました。
隣のページは、ナポリの農家の元気一杯そうなおばあちゃんの顔のアップなのです。

さすがは、自らをcuoco contadinoと呼ぶだけあって、イタリアの新世代を担う新人シェフとして華々しく注目を浴びたわりには、地に足をつけて着実な暮らしをしているようです。
この本のテーマは彼の故郷とベスビオ山の麓の農民たち。
料理のリチェッタはごくわずかで、彼が愛してやまない農民たちの作物を重点的に取り上げています。

世界を舞台に活躍していたシェフは、2005年、故郷のナポリに戻って、地元の農家の産物を使う店リストランテ・ピッツェリア“エーラ・オーラ”をオープンした。



グランシェフと地元の人たちに愛されているシェフと店。
店のwebページはこちら

彼の料理のベースになった曾祖父母の思い出のラグーのパスタ↓

本のフリアリエッリを紹介するページには、こんなことが書いてありました。
“フリアリエッリはカンパーニアの農業を象徴する野菜です。カセルタとナポリの間では、野生のブロッコリーのことで、サルシッチャに付け合わせる野菜として知られています。
それがサレルノ方面ではトマトと一緒に煮る青唐辛子を意味します。
私のいる場所はブロッコリーが優勢な地方です。
野生のブロッコリーは刺激のある、強くて家庭的な味で、この野菜を作っている農家、アッスンタ(写真のおばあちゃん)にどこか似ています。
私にとって、畑はすべてで、どんなに辛い時でも畑があれば耐えられた、と語るアッスンタは、3人の夫に先立たれました。彼女の小さくて黒い畑からは、最高のフリアリエッリができる、とシェフ。

私の料理は残り物の捨てられてしまうような部位の料理です。
でも料理にする時は、それをご馳走に替えます。

一見、不可能なような、何も無駄にしないというこの技は、農民文化から学んだ。
残り物には豊かな風味がある。それを引き出すのに、手間はあまりかからない。
皮や茎、葉を使う料理は、私に取っては特別なことではない。
例えば、フリアリエッリの茎は大好きな食材で、
スパゲットに使う。味付けは、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ+パン粉とアンチョビ、そして野生の野菜の切り落とし。
何も家にないときに作る真夜中のスパゲッタータにはぴったりのご馳走だ。

フリアリエッリと固くなったパンが少々と野菜のブロードがあれば、奇跡も起こせる。この料理には、フリアリエッリの切り落としとパン・コットのズッパと言う名前をつけた。
シェフの地元愛と地元民のシェフへの愛情が伝わってくるような料理です。
普通、レストランの口こみのサイトは、店や料理へのコメントが一版的ですが、この店の口コミには、ナポリの人からシェフへの熱い応援メッセージがたくさんあります。

リチェッタは次回。


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ピエトロ・パリージ

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プーリアやカラブリアなど南伊各地の食文化も取り込んでいるシチリア料理。

なんとなく地味な気がして紹介していなかった本、 『 ピアッティ・ディメンティカーティ 』。 ちょっと読んでみたら、イタリアのじいちゃんばあちゃんたちの自慢の料理が、イタリアも日本も、親戚はおんなじだなあ、とほっこりするエピソードと共に語られていいて、なかなかいい本ではないですか。...