ナポリのパスタの話が出たところで、次のお題は“ナポリとボローニャのラグー”です(CIR5月号の記事の日本語訳は、P.17)。
イタリアでは、ラグーはragoutとragúの2つがあります。前者のラグーはフランス語で、小さく切った肉や魚、野菜を長時間煮込んだ料理のこと。イタリアではあまりragoutは使いません。イタリアでラグーという時は、ragúのことです。フランス語のラグーが語源ですが、フランス料理のラグーとは違う、と自負しています。
フレンチラグー。
下の動画でもわざわざナポリのラグーじゃない、自分のオリジナルのラグーだと断ってます。
ラグーという時は、ナポリ風かボローニャ風か、断る必要があるんですね。
ちなみにボローニャ風をミートソースと呼ぶことは料理雑誌ではほとんど見ません。
下の動画では、野菜をひたすらみじん切りにする作業は退屈だとぼやいてますが、それでも機械は使いません。そのあたりがイタリア人のこだわり。
ラグー・アッラ・ナポレターナ。
ナポリのラグーは日曜日の料理の定番ソース。ナポリのラグーはソースではなく、歴史で詩。
この考えを広めたのは、ナポリ生まれのイタリアの天才劇作家エドアルド・デ・フィリッポの『土曜、日曜、月曜』という喜劇。ナポリのある平日に、家族の夕食に出されるラグーについての議論が展開される。
『土曜、日曜、月曜』のラグー。
『土曜、日曜、月曜』で登場するナポリ風ラグーの議論は、もはやおとぎ話。よそ者にはちょと理解不能だけど、ナポリの空気はよく分かる。
デ・フィリッポ監督はナポリの食文化をとても愛した人でした。彼の話でナポリのコーヒーはとにかく濃さが重要ということを知りました。
ナポリのラグーの話をする時にはエドアルド・デ・フィリッポ監督の話は避けて通れない。彼の作品からは強烈なナポリ愛を感じます。
彼の代表作の一つ、『幽霊たち』
次回はボローニャのラグーの話。
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