(CIR5月号)からローマ料理の話をしています。
今日のお題は、ローマのトラットリアの定番料理、“パスタ・アッラ・アマトリチャーナ”。
当然ながら、アマトリーチェというラツィオの村が由来。ただ、このアペニン山脈の村がラツィオになったのは1972年。それまでは隣のアブルッツォの村でした。
この村を語る上で忘れられないのが2016年の大地震。
アマトリーチェは大きな被害を受けましたが、地元の人たちと世界中のアマトリーチェファンたちが立ち上がって再建した。
アマトリーェ地震からの再建。
これはカーチョ・エ・ウントcacio e untoという料理。
アマトリーチェの羊飼いたちは、冬の間、家から遠く離れて何か月も過ごした。その間の食料は、小麦粉と豚の脂身(ラルドとグアンチャーレ)。この単純な材料からアマトリーチェの伝統料理が生まれていった。
例えば、平らな石の上で粉と水をこねて細く切る。それを焚火にかけた鍋でゆで、ゆで上がる少し前に小鍋で溶かしておいたラルドを加える。これは“金切声のミネストラ”と呼ばれた。溶けたラルドを熱湯に入れる時の音が、名前の由来だ。
軽い食事なら“パンノタ”を食べた。
グアンチャーレを木の枝に刺して火にかざし、溶け落ちる脂をパンにかけ、焼いたグアンチャーレを載せて食べるスナックだ。
そこで問題になるのがグアンチャーレとパンチェッタ(ベーコン)の違い。
ウント・エ・カーチョとも呼ぶみたい。
下の動画では、ベースはラルドとパンチェッタ。
カーチョ・エ・ウントはやがてグリーチャと呼ばれるようになる。
トマトが加わるのはコロンブスの航海の後のこと。
羊の群れはローマまで連れて行った。17世紀にアマトリーチェは同業組合への加入を認められた。1790年代には、この組合からトリッパローリ組合が誕生し、ローマでトリッパや豚のすね、子羊、子ヤギを販売する独占権を獲得する。これらをきっかけとしてこうした素材を扱うトラットリーアが数多く誕生し、やがてそこから作られる料理がイタリア中、そして外国にも知れ渡る料理になっていったのだった。
ローマ風トリッパ。
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